北陸の飲食店コンサルタント office kobe

飲食店経営に強い中小企業診断士のブログ

外食先の変更理由は?

2011年09月30日 | 飲食店経営のヒント

日本政策金融公庫が行った「飲食店の経営取り組みと消費者意識調査」に気になるデータがありました。

*** 抜粋 ***

外食先の変更理由は、「メニューに飽きた時」が44.7%と最も多く、以下、「不快な思いをした時」42.7%、「新しいお店ができた時」37.3%となっている。「メニューに飽きた時」や「味に飽きた時」など料理に関するものの一方、「不快な思いをした時」や「サービスがよくないと感じた時」のようにサービスに関連するものも上位を占めている。 

男女別にみると、「メニューに飽きた時」や「味に飽きた時」は男女間にほとんど差がないが、「不快な思いをした時」や「サービスがよくないと感じた時」は5ポイント程度、「新しいお店ができた時」や「お店の新しい情報が入った時」は10ポイント程度、女性の方が男性よりも高くなっており、女性の方がサービス面や新しい情報面に敏感であることがわかる。 

さらに、男女の年代別にみると、「メニューに飽きた時」は年代が低い方が割合が高くなっており、「不快な思いをした時」は年代が高い方が割合が高い。

(全文はこちら)http://www.jfc.go.jp/k/tyousa/seikatu_kekka_m/index.html

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なぜ、お客さんがリピーターになってくれないのかを考える際の参考になります。

そして、性別や年代によって違いがあり、主要客層に応じた対策が可能です。

さらに、気になるのは「メニューに飽きた時」という理由です。

定番商品を磨くこととあわせて、旬を意識したメニュー変更を行うことが重要だと感じました。

できれば、年間の販促計画とあわせて計画的にメニュー変更することが望ましいと思います。


緊急でないけど重要な仕事

2011年09月29日 | 日々の考えごと

今週は時間ができたので、ずっと前からやらなくてはと思っていたことを始めています。

やらなくては…思っていたのですが、なかなか始められず、と言ってもやらなくてもすぐに困るほどでもないことです。

あるセミナーで、このような「緊急でないけど重要な仕事」にどれだけ時間が割けるかが大切だということを聞きましたが、なるほどと実感することができました。

「時間ができたら…」「そのうちに…」とせずに、今後も取り組んでいきたいと思います。


お金のやり取りが複雑になると資金繰りも複雑になります

2011年09月07日 | 飲食店経営のヒント

資金繰りの悩みを解決する最初の一歩は資金繰り表を作成し、実績を把握することです。

そして、実績から将来予測することで、いろいろなことが見えてきます。

ただし、お金の受取方法や支払方法が複雑になると、慣れるまでは実績の把握が大変です。

このことは個人に置き換えるとわかりやすいように思います。

子供の頃は首から下げた小銭入れの中がすべてで、お金の使い道はおやつを買うくらいでした。

でも、大人になると、決まった日にお給料をもらうようになり、クレジットカードを使って買物をし、別の決まった日には家賃等を支払ったり、ローンの返済をしたりするようになります。

個人であっても、複雑になると頭の中だけでは把握できなくなると思います。

さて、仮に企業が、全ての取引を当日の現金取引で行えば、資金繰りの把握はとても簡単です。

しかし、現実的にはそれはそれでとても面倒です。

だから、お金の受取や支払を後日にまとめておこなったり、引き落としという形でその作業を銀行に代行してもらうのだと思います。

ですから、面倒なことが少なくなった分、資金繰り表を作成するくらいはしないと、その把握は難しいのだと思います。


定番料理ばかりが上位にランクインする居酒屋は実力店なのか?

2011年09月05日 | 飲食店経営のヒント

POSレジを導入しているような店舗では、売れ筋メニューのランキングを把握することは容易ですが、そうでない場合には手間のかかる作業です。

ですから、どうしても感覚的に売れ筋商品を把握してしまい、結果的にお客さんのニーズがつかめないというケースが多いようにも感じます。

私は手間がかかっても1ヶ月単位でそれらを把握すべきだと思いますし、お店の規模にもよりますが、エクセル等を活用すれば作業負担も軽減できます。

さて、この売れ筋メニューのランキングで、定番料理ばかりが上位にランクインする居酒屋は少し注意が必要です。

例えば、居酒屋なら、出し巻き、枝豆、唐揚、豚キムチ、いかの一夜干しなどが上位に入っている場合です。

この場合には2つのケースが考えられます。

1つは定番料理にもこだわりがあり、どれも高いレベルにある場合です。

そして、もう1つは魅力的な料理が他にないから仕方なく定番料理を注文した結果、上位にランクインしてしまっているケースです。

後者の場合にはお店のコンセプトの見直し、メニューの大幅な見直しが必要だと考えます。


「絆」を売上に結び付けるために

2011年09月02日 | 日々の考えごと

日経MJに以下のような記事がありました。

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「日経レストラン」が実施した、飲食店景気調査によると、2011年1~5月の売上高DI(売上が「増加」と答えた店の割合から「減少」と答えた店の割合を引いた値)はマイナス36.2。前年より約15ポイント低下し、リーマン・ショック後の2009年とほぼ同じ水準に逆戻りしました。

飲食店にとって、今年下半期の巻き返しは必須ですが、では、どうすればお客様を呼び、売り上げを増やせるのか。今回調査から浮かび上がったのは、お客様とのコミュニケーションに積極的で、強い絆をつくり上げることに力を注いでいる店ほど、好業績を維持しているという点です。

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さて、東日本大震災以後、「絆」という言葉がキーワードのように使われます。

私は「絆」はあくまでも、お店に足を運ぶという行動を起こさせるための最後のひと押しだと思っています。

ですから「絆」ありきでは長続きしませんし、「商品・サービス」がしっかりしていないと、それは機能しないと考えます。

ただし、業種や業態によってこの「絆」と「商品・サービス」の関係性は異なると思います。

例えば、どこで買ってもそれほど価格も質も変わらないテレビであれば、仲の良い電器屋さんから買うでしょうし、また、特別おいしくない定食屋さんであれば、たとえ仲が良くても頻繁に利用することはないでしょう。

飲食店には、美味しさに比重を置く業態と楽しさに比重を置く業態があります。

業態や業種にあわせて「絆」を深める取り組みが必要だと考えます。