Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

白球の世紀

2019-06-28 21:50:17 | 読書
(内容)
新たな世紀を迎える「夏の甲子園」。1世紀を超える歴史をいろどる数々のエピソード。次の世代に語り継ぐべき過去100回の秘められた記憶をたどる。


今年も夏がやって来る。

全国各地で地方予選の組み合わせが決まりつつある。

昨年の100回記念大会はめちゃくちゃ盛り上がって楽しめた大会だった。

そんな高校野球の100回の歴史をまとめた一冊。

知らないエピソードが多くて興味深く読めた。

大正、昭和、平成の時代が綴られているが、半分以上が昭和だった。

もう少し平成にページを割いて欲しかった。

新聞のコラムをまとめた感じなので感情があまり入っていない分、読みやすかったが感動は少ない。

今年は令和初の大会になる。

どんな熱い戦いやドラマがあるのか?

今から楽しみである。



★★★☆☆

境遇

2019-06-27 21:58:40 | 読書
(内容)
政治家の妻であり、息子のために描いた絵本『あおぞらリボン』がベストセラーとなった高倉陽子と、新聞記者の相田晴美は親友同士。共に幼いころ親に捨てられ児童養護施設で育った過去を持つ。ある日、「息子を返してほしければ、真実を公表しろ」という脅迫状とともに、陽子の息子が誘拐された。「真実」とは一体何なのか。そして犯人は…。絵本『あおぞらリボン』(作・みなとかなえ、絵・すやまゆうか)を特別収録。


湊かなえ作品も結構読んでいて、制覇まであと3作品となった。

児童養護施設で育った同じ境遇の女性二人が主人公。

境遇は同じこともあり意気投合して親友になる二人。

息子の誘拐事件が起こり…という展開。

なんとなく予想出来てしまい、その通りだったのが一番残念。

そして、最後の絵本は蛇足。

ミステリーを読んだ後に絵本を持ってこられても何も感じない。

湊かなえにしては読後感が悪くはない。

逆にそれが残念だったりするのがイヤミスなのかも?



★★★☆☆

ひゃくはち

2019-06-26 07:59:40 | 読書
(内容)
地方への転勤辞令が出た青野雅人は、恋人の佐知子から意外なことを打ち明けられた。付き合い出すずっと前、高校生のときに二人は出会っていたという。彼は、甲子園の常連・京浜高校の補欠野球部員だった。記憶を辿るうちー野球漬けの毎日、試合の数々、楽しかった日々、いくつかの合コン、ある事件、そして訣別。封印したはずの過去が甦る。青春スポーツ小説に新風を注いだ渾身のデビュー作。


「イノセント・デイズ」を書いた早見和真のデビュー作。

野球関係の小説ということで、以前からこの作品のことは気になっていた。

神奈川県の強豪野球部に所属する主人公雅人とそれを取りまく野球部員たちによる青春小説。

青春小説にありがちな笑いあり、涙目ありという展開。

でベタだけで、こういうのは嫌いじゃなくてむしろ好き。

野球関係の内容ということもあり、サクサクと楽しんで読むことが出来た。

読後のスッキリ感も気持ちがいい。

今日も仕事頑張れそうな気持ちにさせられる一冊。



★★★★☆

出版禁止

2019-06-24 20:43:51 | 読書
(内容)
著者・長江俊和が手にしたのは、いわくつきの原稿だった。題名は「カミュの刺客」、執筆者はライターの若橋呉成。内容は、有名なドキュメンタリー作家と心中し、生き残った新藤七緒への独占インタビューだった。死の匂いが立ちこめる山荘、心中のすべてを記録したビデオ。不倫の果ての悲劇なのか。なぜ女だけが生還したのか。息を呑む展開、恐るべきどんでん返し。異形の傑作ミステリー。


初読みの作家。

少し前に話題になっていたし、本屋で大々的に売り出してたので気になっていた作品。

「カミュの刺客」というドキュメンタリーが出版禁止になったのを筆者が引き出したというストーリー。

構成がなかなか凝っているのだが、既にこのパターンは「館」シリーズであったので、それほど違和感はなかった。

むしろ、その無理矢理感が気になった。

終盤にどんでん返し的な展開が待っていたが、伏線が難し過ぎて、やられた感は全くなかった。

全体的に無理矢理、こじつけの感じが残りイマイチ入り込むことが出来なかった。

少し間をおいて再読したら、面白さがわかってくるかもしれない。



★★★☆☆

ピーク

2019-06-22 00:12:45 | 読書
(内容)
社会部遊軍記者の永尾賢治(40)は、新米記者1年目に「野球賭博」のスクープを放つものの、その後はパッとせず、最近では「一発屋」と卑下する日々が続く。また自分の記事により、入団わずか1年で永久追放された“幻のエース”が忘れられずにいた。あれから17年、永尾の目の前に、“幻のエース”がいる。彼は法廷で立ちすくみ、殺人罪の容疑で裁かれようとしていた。裁判を傍聴しながら不審な点に気づいた永尾は、独自に取材を開始する。徐々に明らかになる“幻のエース”が隠し続けた過去や動機。やがて永尾は、警察さえも見落としていた真実にたどり着くのだが…。


堂場瞬一の野球ものは結構読んでいるけど、ミステリーものを読むのはコレが初めて。

新聞記者が主人公。

自身が暴いた野球賭博で永久追放になった元エースが殺人を犯してしまうが、真実は?という内容。

なんとなく同じ野球ものをよく書く本城雅人っぽい。

野球の試合の場面が出てくることはないが登場人物のほとんどは野球関係者である。

サプライズがある訳でもなく全体的に単調で盛り上がりに欠ける。

決して面白くない訳ではないが、刺激が足らないし、好きではない。

堂場瞬一作品はコレからは野球ものだけを厳選して読んで行こうと思う。



★★★☆☆

ダイイング・アイ

2019-06-19 19:22:06 | 読書
(内容)
雨村慎介は何者かに襲われ、頭に重傷を負う。犯人の人形職人は、慎介が交通事故で死なせた女性の夫だった。怪我の影響で記憶を失った慎介が事故について調べ始めると、周囲の人間たちは不穏な動きを見せ始める。誰が嘘をつき、誰を陥れようとしているのか。やがて慎介の前に妖しい魅力に満ちた謎の女が現れる。女の正体は、人形職人が甦らせた最愛の妻なのか?


月イチ東野圭吾、今月はブックオフのセール品で積読してたこの一冊。

バーで働く主人公の前に妖しい女が登場するあたりからジェットコースター的に引き込まれる。

展開も面白くてサクサクと読み進めることが出来る。

謎の女を妖しくする為に、東野作品には珍しく、エロい描写が随所に登場する。

それもなかなか良く構成されていた。

但し、最後がかなり尻すぼみで残念。

結局、謎のままのことがいくつも残った。

それまでが良かっただけに残念。



★★★☆☆

ノーサイド・ゲーム

2019-06-17 19:37:55 | 読書
(内容)
池井戸潤最新作!
経営戦略室から左遷された男が挑む――。
低迷ラグビー部を“経済的に"立て直せ!
ドラマ化決定! 主演・大泉洋
2019年7月放映ドラマ「ノーサイド・ゲーム」(TBS日曜劇場)


大好きな作家、池井戸潤の最新作。

池井戸作品だけは発売日に購入し続けている。

「ルーズベルトゲーム」・「陸王」に続いてのスポーツと企業小説を融合した内容で今回はラグビー。

前半はラグビーのことばかりが先行していて、もしかして路線変更か?と思ったが、中盤以降はちゃんといつもの池井戸パターンに戻っていた。

相変わらずの読みやすさと感動はもう池井戸作品の真骨頂って感じがした。

終盤の決勝戦前の箇所では不覚にも電車の車内で目を滲ませてしまった。

前述した2作品に比べると敵役の悪さが少し不足している感は否めない。

また蹴球協会の対応はうまく行き過ぎの感がある。

それでも面白いので満点。

大泉洋主演のドラマの方も楽しみたいと思う。



★★★★★

宝島

2019-06-13 21:35:19 | 読書
(内容)
英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコ。生きるとは走ること、抗うこと、そして想い続けることだった。少年少女は警官になり、教師になり、テロリストになりー同じ夢に向かった。超弩級の才能が放つ、青春と革命の一大叙事詩!!


初読みの作家。

直木賞受賞作ということもあり、図書館予約がかなりかかってしまい、ようやく読むことが出来た。

戦後から沖縄返還までの時代を生きた三人の少年少女が主人公。

読友さんのレビューに「熱量が凄い作品」と書かれていたが、読むとその感想がピッタリとハマる。

前半は沖縄言葉に慣れなくて苦戦したが、中盤以降は先が気になってサクサクと読み進めることが出来た。

沖縄には何度も行ったことがあるが、歴史や基地問題は自分たちのことに思えなかったが、この一冊で考えを改めさせられた。

色々と考えさせられる一冊だった。



★★★★☆

ある男

2019-06-10 07:44:13 | 読書
(内容)
弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。
宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。ある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。悲しみにうちひしがれた一家に「大祐」が全くの別人だったという衝撃の事実がもたらされる……。
里枝が頼れるのは、弁護士の城戸だけだった。

人はなぜ人を愛するのか。幼少期に深い傷を背負っても、人は愛にたどりつけるのか。
「大祐」の人生を探るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿が浮かびあがる。
人間存在の根源と、この世界の真実に触れる文学作品。


初読みの作家。

本屋大賞ノミネート作品。

あらすじを読んでミステリーっぽいと思って図書館予約、ようやく回って来た。

ミステリーさも少しあるが、文学作品の趣きがかなりあって、個人的には少し難しく感じた。

個人的にはもっと謎めいた内容の方が読みやすく好きになれるように思う。

度々登場する関東大震災朝鮮人虐殺事件のことなんかは本編とはあんまり関係なく思えて、なんとなく気分が悪くなってしまった。

夫婦関係も最後はうやむやな感じでスッキリしない。

評価を見るといい作品なんだろうけど、個人的にはあんまり好きになれなかった。



★★★☆☆

無理

2019-06-06 15:17:49 | 読書
(内容)
真面目に働くことの馬鹿馬鹿しさを知り、自分の地位が脅かされることにおののき、信じていたものには裏切られ…。5人の男女が心の軋みに耐え切れなくなった時、それぞれの人生は猛スピードで崩壊してゆく。矛盾だらけのこの国を象徴するかのような地方都市・ゆめのを舞台に、どん詰まり社会の現実を見事に描き切った群像劇。


「最悪」・「邪魔」に続く奥田英朗の漢字2文字シリーズ第3弾。

偶然にも出版順に読むことになった。

5人の主人公で描かれており、それぞれ地方都市の問題を風刺した作品。

ラストは5人が繋がって…という展開だが、それぞれの繋がり感が薄く、やや残念な終わり方。

もっとスリルや興奮を味わえると思っていたので少し残念だった。

なんとなく既読感があるのは、現実に起こった事件をフューチャーしているのか?

読みやすさはさすがと感じさせられたが、展開が今一歩と感じた。

もちろん再読する気にはなれない。



★★★☆☆