Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

木曜日の子ども

2019-08-29 20:39:45 | 読書
(内容)
7年前、旭ヶ丘の中学校で起きた、クラスメイト9人の無差別毒殺事件。結婚を機にその地に越してきた私は、妻の連れ子である14歳の晴彦との距離をつかみかねていた。前の学校でひどいいじめに遭っていた晴彦は、毒殺事件の犯人・上田祐太郎と面影が似ているらしい。この夏、上田は社会に復帰し、ひそかに噂が流れるー世界の終わりを見せるために、ウエダサマが降臨した。やがて旭ヶ丘に相次ぐ、不審者情報、飼い犬の変死、学校への脅迫状。一方、晴彦は「友だちができたんだ」と笑う。信じたい。けれど、確かめるのが怖い。そして再び、「事件」は起きた…。


重松清の作品は何作品か読んでるがミステリーものは初めて。

あらすじを読んで面白そうだったので読んでみた。

前半から中盤までは心理サスペンス風でなかなか面白く、後半に向けてスゴい期待感を持ちながら読み進めることが出来た。

しかし、第二の事件あたりから雲行きが怪しくなり始めて、急に読みづらくなった。

簡単には理解し難い「洗脳」という分野に入り、その後「死」とう分野に移行していく。

ハッキリ言ってついていけなくなったし、気味が悪かった。

ラストは救われる形で終わったが、結局、何を伝えたかったのかが全くわからなかった。

中盤までがかなり良かっただけに勿体ないと感じでしまった。



★★★☆☆

空の中

2019-08-27 07:31:01 | 読書
(内容)
200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは?一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代未聞の奇妙な危機とはーすべての本読みが胸躍らせる、未曾有のスペクタクルエンタテインメント。


自衛隊3部作の2作目。

続きものと思っていたけど、自衛隊を題材とした作品ということだけで全く関連がないことをようやく知った。

いきなり事が起こった「塩の街」と違い、最初の導入部分にすんなりと入って行けず少々苦労した。

また、【白鯨】と名付けられた後のやり取りもなんとなくくどく感じてしまい、長ったらしく思ってしまった。

こうなってしまうと集中力も切れてしまい、ダラダラと読んでしまう感じで読了。

悪くない話だとは思うが、個人的には合わなかった。

もちろん「塩の街」の方が良かった。

陸、空と来たので次は海。

「海の底」ではどんな展開が待っているか楽しみである。



★★★☆☆

幻夜

2019-08-22 13:45:11 | 読書
(内容)
おまえは俺を殺した。俺の魂を殺した――
1995年、阪神淡路大震災。その混乱のまっただ中で、衝動的に殺人を犯してしまった男。それを目撃していた女。二人は手を組み、東京に出ていく。女は、野心を実現するためには手段を選ばない。男は、女を深く愛するがゆえに、彼女の指示のまま、悪事に手を染めていく。やがて成功を極めた女の、思いもかけない真の姿が浮かびあがってくる。彼女はいったい何者なのか――謎が謎を呼び、伏線に伏線が絡む。驚愕のラストシーンまで一気呵成の読みごたえ。ミステリーの醍醐味にあふれた傑作大長編。あの名作『白夜行』の興奮がよみがえるミリオンセラー。


月一東野圭吾。

今月は東野圭吾作品としては超長編の「幻夜」を読んだ。

「白夜行」の続編と思っていたが、続編ではなく関連作品と思った方がいいと思う。

なので、どっちから先に読んでも問題ないと思う。

美冬と雅也が阪神大震災で出会い、裏で繋がりながら共犯関係を築いて行く感じは「白夜行」と同じような展開。

捕まらないでいて欲しいという気持ちと、少しずつ追い詰められて行く感じがリアルに描かれてハラハラドキドキする。

結末はややあやふやな感じで終わるが、色々と想像させられて、東野圭吾の術中にはまった感じ。

700頁超えの長編を苦もなく読ませる東野圭吾のスゴさを改めて感じさせられた。



★★★★★

トム・ソーヤーの冒険

2019-08-18 15:21:14 | 読書
(内容)
茶目っ気たっぷりの腕白少年トムは、町の浮浪児宿なしハックを相棒に、いたずらの数々…家を脱け出し海賊気どりの冒険旅行、真夜中の墓地での殺人の目撃、迷路のような洞窟での宝探し、そして稚い恋。シミミッピ河沿いの小さな田舎町を舞台に子供の夢と冒険を爽快なユーモアとスリルいっぱいに描く、おおらかな自然と自由への讃歌。世界中に読みつがれている少年文学の傑作。


小学生の頃にアニメを見て大好きになり、その後小説を何度も読んでいた。

ブックオフで偶然に見かけたので、久しぶりに読んでみたくなって購入した。

なので、多分40年ぶりくらいの再読になると思う。

何度も読んでいたので内容を完璧に覚えていると思っていたが、やはり時代とともに記憶が薄れていて、思ってた通りと少し違っていた。

少年時代を懐かしみながら楽しく読むことが出来た。

お盆休みも今日で終わり、小学校時代の夏休みの終わりの日と同じような気持ちになった。



★★★☆☆

カササギたちの四季

2019-08-16 10:52:58 | 読書
(内容)
リサイクルショップ・カササギは今日も賑やかだ。理屈屋の店長・華沙々木と、いつも売れない品物ばかり引き取ってくる日暮、店に入り浸る中学生の菜美。そんな三人の前で、四季を彩る4つの事件が起こる。「僕が事件を解決しよう」華沙々木が『マーフィーの法則』を片手に探偵役に乗り出すと、いつも話がこんがらがるのだ…。心がほっと温まる連作ミステリー。


道尾秀介作品も読書メーターに登録してついに20作品目に到達した。

タイトルの「四季」通り、春夏秋冬を描いた4編からなる短編集。

個人的には夏設定の「蜩の川」が良かったと思う。

いわゆる日常ミステリーなのでハラハラドキドキの展開ではないので安心して読めるが、その分物足りなさが残る。

それぞれのキャラ設定がキッチリしているのは上手さを感じた。

黄豊寺の住職も悪いヤツかと思いきや、第4章ですごくいいヤツだとわかって、少しホッとした。

「マーフィーの法則」一時期流行ったなー。



★★★☆☆

赤い白球

2019-08-15 22:04:31 | 読書
(内容)
1939年、日韓併合時代の夏、平壌一中の一番セカンド・朴龍雅と二番ショート・吉永龍弘の名コンビは甲子園出場を目指し、野球に夢中だった。二人はその後、軍人の道を歩み、朴は少年飛行兵となり、吉永は陸軍予科士官学校に進学する。そして戦況はますます悪化し、いつしか朴は東南アジアの撃墜王となり、朝鮮の英雄と呼ばれるようになる。懐には幼き頃に吉永からもらった血塗れの白球があり、それが朴の心の支えだった。一方、少尉となった吉永はマニラに赴任。戦況を打破するための「特攻作戦」に関わることになり、再び二人の運命は交錯するー。


読む終わった途端に涙が溢れ出して来た。

前から読みたかくてチェックしていた一冊。

ある読友さんのレビューが素晴らしくて、終戦記念日近くに読んでみたいと思い、今日一日かけて読んだ。

フィクションとノンフィクションが入り混じっててどこまでが真実なのかと気になったりしたが、途中からはそんなことも気にならないくらい熱中して読んだ。

隼による空中での戦闘シーンもリアリティがあってドキドキさせられたし、戦中の過酷さも感じ取ることが出来た。

特に精神的な過酷さに耐える辛さを感じた。

重く切ないテーマだが最後にはホッとさせられる結末も待っていて感動した。

本当にいい作品に巡り会えたと思う。

多くの人に是非読んで欲しい一冊。



★★★★★

出口のない海

2019-08-13 22:24:42 | 読書
(内容)
人間魚雷「回天」。発射と同時に死を約束される極秘作戦が、第二次世界大戦の終戦前に展開されていた。ヒジの故障のために、期待された大学野球を棒に振った甲子園優勝投手・並木浩二は、なぜ、みずから回天への搭乗を決意したのか。命の重みとは、青春の哀しみとはー。ベストセラー作家が描く戦争青春小説。


今月2作目の横山秀夫作品。

終戦記念日を目前にして、ずっと読みたかった本を読むことが出来た。

神風特攻隊を描いた小説や映画は数多く読んだり見たりしたが、回天については知らなかったので、もちろん初めてだった。

主人公が元高校球児という設定も個人的に好きな展開。

死と向き合う人間心理が描かれていて、自分だったら精神崩壊してたんじゃないかと思い、辛くなる。

こういう小説は何回も読みたいし、色んな人に読んでもらって伝えて行って欲しいと思う。



★★★★★

検事の信義

2019-08-13 09:50:21 | 読書
(内容)
任官5年目の検事・佐方貞人は、認知症だった母親を殺害して逮捕された息子・昌平の裁判を担当することになった。昌平は介護疲れから犯行に及んだと自供、事件は解決するかに見えた。しかし佐方は、遺体発見から逮捕まで「空白の2時間」があることに疑問を抱く。独自に聞き取りを進めると、やがて見えてきたのは昌平の意外な素顔だった…。(「信義を守る」)


久しぶりの柚月裕子作品。

佐方検事シリーズの最新作。

4編からなる短編集。

一番好きなのは表題作である「検事の信義」

重く切ない内容だが、最も人間味を感じた。

佐方検事シリーズはまだ全て読んでないので、まだキャラが自分の中で確立してなかったが、なんとなくこの作品を読んでわかった気がする。

短編集ということもあり、少し物足りなさを感じる。

次は佐方検事シリーズの長編を読んでみたいと思う。



★★★☆☆

横浜vs.PL学園 松坂大輔と戦った男たちは今

2019-08-12 07:33:55 | 読書
(内容)
1998年の甲子園大会で球史に残る延長17回を戦い、将来を期待された球児たち。プロ野球で活躍する選手がいる一方、アナウンサー、警察官、芸能プロのマネージャーなど別の人生を選んだ者もいる。あの夏、日本中を熱くして男たちの「その後」を追う。


昨日、この夏2回目の夏の高校野球を観に甲子園に行って来た。

球児たちの熱い戦いを見て元気をいっぱいもらった。

高校野球の名勝負の一つとして挙げられる1998年の横浜vs PL学園の延長17回の激闘。

その10年後の選手たちのことを描いたノンフィクション。

多くの選手があの名勝負の呪縛にかかり苦悩したことがわかる。

この本が刊行されてからさらに10年以上経った。

松坂大輔も衰えが目立つし、他の選手たちの人生も色々と変わったことだと思う。

平石が楽天の監督になるということがこの時のメンバーの中で一番のサプライズかも?



★★★☆☆

幻夏

2019-08-11 09:42:16 | 読書
(内容)
毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。23年後、刑事となった相馬は、少女失踪事件の現場で同じ印を発見する。相馬の胸に消えた親友の言葉が蘇る。「俺の父親、ヒトゴロシなんだ」あの夏、本当は何が起こっていたのか。今、何が起ころうとしているのか。人が犯した罪は、正しく裁かれ、正しく償われるのか?司法の信を問う傑作ミステリ。日本推理作家協会賞候補作。


太田愛作品は昨年の年末に読んだ「犯罪者」に続いて2作目。

「犯罪者」に登場した鑓水、相馬、修司が再度登場する。

それぞれのキャラが前作で頭の中に入っていたのですんなり入り込めて楽しめた。

相馬の小学生時の夏休みの思い出から始まる。

季節感も良くて、なんとなく子供の時の夏休みを思い出した。

冤罪という少し重く難しいテーマだったがハラハラドキドキの展開でかなり面白い。

同じシリーズでもう1作品あるみたいなので、そちらもいずれ読んでみたいと思う。



★★★★☆