Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

真夜中の五分前

2018-06-30 09:47:29 | 読書
(内容)
かすみとの偶然の出会いは、過去の恋に縛られていた僕の人生を大きく動かした。
あれから二年、転職した僕の前にひとりの男が訪ねてきた。
そして、かすみとその妹ゆかりを思い出させずにはおかぬこの男が、信じられない話を切り出した。物語は、
驚愕のエンディングが待つside-Bへ。
今日と明日をつなぐ五分間の隙間を破り、魂震わす極限の愛が生まれる。


本多孝好作品はこれで2作目。

随分前に読んで、よかった印象があったけど、どんな内容やったのか、全く思い出せない…

前編後編の二部構成になっているけど、別にあえて二部構成にする必要があるのか?と思った。

side-A、Bというのが、少し古臭さを感じた。

内容的には恋愛小説やけど、全体的に暗く切なく、不思議に話。

少しファンタジー的な要素も含まれている。

読了後のスッキリ感もあまりなく、主人公の将来が気になってしまう。

気づかないうちに主人公に肩入れしてしまってるのかも?

読みやすくまずまず面白かった。

双子に出会った時に思い出してしまうかもしれない。



★★★☆☆

億男

2018-06-26 21:23:37 | 読書
(内容)
「お金と幸せの答えを教えてあげよう」。
宝くじで三億円を当てた図書館司書の一男は、大富豪となった親友・九十九のもとを訪ねる。
だがその直後、九十九が三億円と共に失踪。
ソクラテス、ドストエフスキー、福沢諭吉、ビル・ゲイツ。
数々の偉人たちの言葉をくぐり抜け、一男のお金をめぐる三十日間の冒険が始まる。


何年か前に本屋大賞候補にノミネートされてたから、気になってた一冊。

秋に映画化されるということで、この機会に読んでみた。

お金にまつわる話。

ストーリー的には面白いが、少し金、金、金とくど過ぎる気がした。

大金を手にしても不幸になる人が多いのはなんとなく理解出来る。

でも、自分がその立場になった時にどう考えどう行動するかは、全く予想出来ない。

それくらい、お金は怖いものだとわかる。

映画では一男役が佐藤健で、九十九役が高橋一生らしい。

高橋一生はハマり役っぽいけど、佐藤健はちょっと違うなあー。

面白かったけど、心に残る感じはない。



★★★☆☆


魔力の胎動

2018-06-22 21:21:38 | 読書
(内容)
自然現象を見事に言い当てる、彼女の不思議な“力”はいったい何なのか――。
彼女によって、悩める人たちが救われて行く……。
東野圭吾が価値観を覆した衝撃のミステリ『ラプラスの魔女』の前日譚。


「ラプラスの魔女」を読んだのはかれこれ2年前。

なんとなく内容を覚えてる程度の記憶しか残ってなかったけど円華のインパクトが強くて、思い出すことが出来た。

5編からなる短編集。

円華とナユタが絡む最初の4編は短編としてまずまず良かったと思う。

その一方、「ラプラスの魔女」の前日譚になる本題作は繋がりが薄いので、全体の構成を台無しにしてしまった感じを受けた。

理系出身の東野圭吾らしさは相変わらず発揮されている。

まずまず面白いけど、やっぱり長編に全然叶わない。



★★★☆☆

盤上の向日葵

2018-06-19 20:33:39 | 読書
(内容)
埼玉県天木山山中で発見された白骨死体。
遺留品である初代菊水月作の名駒を頼りに、叩き上げの刑事・石破と、かつてプロ棋士を志していた新米刑事・佐野のコンビが捜査を開始した。
それから四か月、二人は厳冬の山形県天童市に降り立つ。
向かう先は、将棋界のみならず、日本中から注目を浴びる竜昇戦の会場だ。
世紀の対局の先に待っていた、壮絶な結末とはー!?


本屋大賞2位ということもあり、図書館予約もかなり人気になってた作品。

たしかに面白い。

本屋大賞作品だと言われても納得するくらいよかった。

将棋のことはルールを知るくらいで戦法とかは全然知らないけど、それほど細かく触れられている程度なので、全然苦にはならない。

各々の登場人物のキャラ設定もしっかりしてて、わかりやすい。

過去と現代を行ったり来たりする展開も混乱することなく読むことが出来る。

将棋によって人生を翻弄される主人公とそれを取り巻く人々。

また、映像化に向いてる作品やと思う。

とにかくよかった。



★★★★★

あと少し、もう少し

2018-06-14 07:49:25 | 読書
(内容)
陸上部の名物顧問が異動となり、代わりにやってきたのは頼りない美術教師。
部長の桝井は、中学最後の駅伝大会に向けてメンバーを募り練習をはじめるが…。
元いじめられっ子の設楽、不良の大田、頼みを断れないジロー、プライドの高い渡部、後輩の俊介。
寄せ集めの6人は県大会出場を目指して、襷をつなぐ。あと少し、もう少し、みんなと走りたい。
涙が止まらない、傑作青春小説。


瀬尾まいこ作品は2作目。

読友のカールさんのオススメ本。

少し遅くなってしまったけど…

駅伝で襷を繋ぐ中学生の話。

ガッツリ青春小説、こんなベタな展開も嫌いじゃない。

個性の異なった中学生達が様々な葛藤を抱えながら、駅伝に挑む内容。

一人ずつの描写を駅伝の各区間毎に描かれている。

めちゃくちゃは読みやすいし、面白かった。

三浦しをんの「風が強く吹いてる」を思い起こされたけど、「風が強く吹いてる」ほどの感動は受けなかった。

中高生に是非オススメしたい作品。



★★★★☆

向日葵の咲かない夏

2018-06-11 08:14:29 | 読書
(内容)
夏休みを迎える終業式の日。
先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。
きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。
だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。
一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。
「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。
あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。


好きな作家の一人、道尾秀介の代表作。

かなり前に入手したけど、なぜかなかなか読む気になれなくて、ずっと積読してた。

たしかに…

噂は知っていたけど、なかなかの違和感。

これは賛否両論分かれるのも理解出来る。

いろんな錯覚に陥れされそうになるけど、結局はそういうことやったんやと読み終わってから気づいた。

この辺りはよく出来てるなあと感心した。

ネタバレせずにレビューを書くのがめちゃくちゃ難しい作品。

印象には残る内容やったけど、もう一度再読したいとは思わない。

ややグロな場面あり。



★★★☆☆

株価暴落

2018-06-10 08:51:22 | 読書
(内容)
巨大スーパー・一風堂を襲った連続爆破事件。
企業テロを示唆する犯行声明に株価は暴落、
一風堂の巨額支援要請をめぐって、白水銀行審査部の板東は企画部の二戸と対立する。
一方、警視庁の野猿刑事にかかったタレコミ電話で犯人と目された男の父は、一風堂の強引な出店で自殺に追いこまれていた。
傑作金融エンタテイメント。


今、一番好きな作家の池井戸潤作品。

完全制覇まであと7作品まで来た。

今回は金融エンタテイメントとミステリーをミックスした感じで、なかなか面白い。

ミステリーの部分はミステリーファンには物足りないかもしれないけど、個人的にはハラハラドキドキしながら読むことが出来た。

登場人物の「財前」は「下町ロケット」の「財前部長」をと被ってしまってるのが、少し残念…

しかも、キャラが全然違うし…

あとは最後が尻切れトンボのような感じで終わってのが残念やった。

もうちょっと続きを読んでみたかった。

それでも、全体的には面白かったし、満足の行く作品やった。

夏には「下町ロケット」の続編が刊行されるらしいので、今から待ち遠しい。



★★★★☆

BUTTER

2018-06-08 06:49:57 | 読書
(内容)
結婚詐欺の末、男性3人を殺害したとされる容疑者・梶井真奈子。
世間を騒がせたのは、彼女の決して若くも美しくもない容姿と、女性としての自信に満ち溢れた言動だった。
週刊誌で働く30代の女性記者・里佳は、親友の伶子からのアドバイスでカジマナとの面会を取り付ける。
だが、取材を重ねるうち、欲望と快楽に忠実な彼女の言動に、翻弄されるようになっていくー。
読み進むほどに濃厚な、圧倒的長編小説。


初読みの作家。

直木賞のノミネート作品やったし、図書館の予約数も多かったから気になってる作品やった。

ミステリーやと思って読み始めたけど、なかなか展開が変わっていかずにイライラしながらも読み進めることに。

主人公の里佳が新潟に行ったあたりからミステリー色が出て来たと思ったけど、それほどでもなく肩透かしを食らった感じ。

少し前に世間の話題となった木嶋佳苗をモデルとした梶井真奈子。

存在すらに嫌悪感を抱いてしまうのに、その梶井真奈子に傾倒していく主人公の里佳に感情移入が全く出来ず。

出て来る男達はいい人やのに、女性がドロドロした感じで気味が悪いし、恐ろしい。

いい作家さんやと思うけど、この作品はイマイチやった。

次はもっと違う作品を読んでみたいと思う。



★★★☆☆

町長選挙

2018-06-01 07:13:41 | 読書
(内容)
町営の診療所しかない都下の離れ小島に赴任することになった、トンデモ精神科医の伊良部。
そこは住民の勢力を二分する町長選挙の真っ最中で、なんとか伊良部を自陣営に取り込もうとする住民たちの攻勢に、さすがの伊良部も圧倒されて…
なんと引きこもりに!?
泣く子も黙る伊良部の暴走が止まらない、絶好調シリーズ第3弾。


初めて奥田英朗の作品を読んだのは「伊良部シリーズ」やったことを思い出した。

その後、色んな作品を読んだけど、バラエティーに富んでいて、スゴい才能を感じる作家の一人である。

今回もちゃっかり笑わせてもらったけど、ちゃんと訴えたい中身もあって、改めてスゴさを感じた。

「オーナー」と「アンポンマン」の主人公は明らかにモデルが目に浮かぶし、激昂司会者も想像が出来た。

短編で読みやすくて面白い。

一番好きやったのは「町長選挙」かな?

2005年以降、伊良部シリーズは発刊されてない…

このシリーズの続編はもう無いみたいやけど、読んでみたいなあー。



★★★★☆