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以前から気になっていた語句の注解を試みてみた。英文では次の通り。

his paths are straight, and his course is one eternal round. (Alma 37:12)

後半の最後の3語 one eternal roundが分かりにくい。参考になりそうなものを先ず見てみたい。

中国語訳 「他的行程是一個永恒的連続」
「神の行程は一つの永遠の連続である(神の道は永遠に続いていくものである)」

明治訳 「其践み給ふ道は直くして永遠に同じければ・・」

Wilson "His paths are straight and His course is one eternal round (a continuing cycle)"

上記三つから「永遠である」「連続している」「変わらない」という形容がうかびあがってきます。round と言う語とその訳語「環(わ)」などにとらわれないようにするのが賢明かと思われます。平成訳「その道は一つの永遠の環である」(アルマ37:12, 平成訳1995, 2009) をじっと見つめていても分かりにくい。12節の直前の「真っ直ぐ」と矛盾して見えるからです。

教義と聖約 3:2, 35:1に出てくる同様の語句 his course is one eternal round の文脈から「曲がらない、変わらない」「永遠に変わらない」という意味と結びついて使われていることが分かる。これが大きな解釈のヒントになる。


註:
脚注の参照聖句 INe 10:19, Alma 7:20, D&C 3:2, 35:1
TG(topical guide) God, Eternal Nature of (INe 10:19 の脚注から)

Timothy B. Wilson, “A Plain English (reference to the) Book of Mormon,” Bonneville Books, 1998

宿題:聖書にはこのような用法で round が出てこない。英語の意味でどの語義が関係するのか、追って調べてみたい。




コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
オリンピックだから??? ()
2012-08-02 18:17:20
>平成訳「その道は一つの永遠の輪である」(アルマ37:12, 平成訳1995, 2009)

オリンピックの最中だからって・・・「輪」??

正しくは・・・

ただこれらの記録は、神が御存じの、ある賢明な目的のために残されるとだけ言えば、それで十分であろう。神は御自分が造られたすべてのものに知恵をもって助言を与えらえる。そして、主の道はまっすぐで、その道は一つの永遠の環である。

「輪」じゃなくて「環」の文字を使ってますね。

この二つの文字の相違について私も良く分かりませんが、あえて「環」の字を使った、事にどんな意味が有るんでしょうね?

「永遠の環」と言うのは、人が昇栄して神となり、人を造ると言うサイクルの事じゃないんでしょうか?

地球は球体ですので、三次元的には「直線道路」は存在しませんが、日常的に「まっすぐな道」と言ってます。
 
 
 
確かに (NJ)
2012-08-02 21:24:27
本当だ。輪でなく環が正しい漢字でした。ありがとうございます。

豚さんの新しい解釈、霊感によるものと認定できます。

ただ、私としてはD&C3:2, 35:1から導き出される「曲がらない、変わらない」「永遠に変わらない」という意味を取りたいですね。JSの使ったround の語そのものの訳に工夫する意味は少ないと感じます。
 
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