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森羅万象 ~ 歩く印象派

<チリ地震>「阪神以上の揺れ、正直怖かった」日本大使館員

2010年02月28日 12時36分15秒 | 歩く印象派
2010年2月28日 02時09分毎日新聞

 27日未明、南米チリで発生したマグニチュード(M)8.8の大地震。首都サンティアゴにある在チリ日本大使館に単身赴任中の3等書記官、西雅之さんは、就寝中の27日午前3時半過ぎ(現地時間)に強い横揺れを感じて跳び起きた。「ガシャーン」と大きな音をたてて棚の上のテレビが落ち、本や皿も床に散らばった。「阪神大震災の時は大阪府寝屋川市にいた。その時よりも激しい揺れを感じ、正直怖かった」

 数十秒揺れた後、周囲は停電で真っ暗に。暗闇の中、パジャマ姿のまま11階の居室から他の階の住民と一緒に非常階段を駆け下りると、既に十数人が路上に集まり避難していた。辺りを見渡すと壁にひびが入ったり、コンクリートがはがれた建物もあった。西さんはそのまま近くの大使館に出勤。屋根は壊れ、壁の一部にひびができ床には書類や新聞が散乱していた。3~4時間後に電気が復旧すると、テレビには高速道路の高架が倒壊した映像が流れたという。

 他の大使館員や現地スタッフとともに電話などで日本人の安否確認を進めているが、震源地近くのコンセプシオンには電話がつながりにくい状態が続き、難航。「場所によっては混乱しているようだ」と困惑気味に話した。【奥山智己】

三陸沿岸、大津波3メートル警報 列島各地に午後到達

2010年02月28日 12時34分53秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
2010年2月28日9時57分朝日COM

 南米チリ中部沿岸で起きた巨大地震で、気象庁は28日午前9時33分、日本の太平洋沿岸全域に津波警報を出した。青森県太平洋沿岸と岩手県、宮城県には最大で3メートルの津波が来る恐れがあるとして大津波警報を出した。大津波警報が出されるのは93年の北海道南西沖地震以来17年ぶり。同庁の関田康雄・地震津波監視課長は「津波到達の時刻の前には高台に避難し、海岸には絶対に近づかないで欲しい」と話した。

 気象庁によると、津波の第1波は28日午後1時ごろから午後4時ごろまでの間に日本の太平洋沿岸に到達するとみられる。津波の高さは三陸地方で最大3メートル、そのほかの太平洋沿岸では最大2メートル、瀬戸内海沿岸などでも最大50センチ程度になると予想される。津波が陸上に来た場合には海岸線の2~3倍の高さの場所まで到達することがあるため、同庁は「遅くとも30分前までには高台に避難してもらいたい」としている。また、遠方で発生した地震の場合、最初に来る津波よりも後に来る津波の方が高くなるため、到達予想時刻が過ぎた後も数時間程度は海岸線に近づかないなどの注意が必要になる。2メートルを超える津波では木造家屋が全壊するとの専門家の報告もある。

 津波が到達する時刻は日本列島の各地が満潮時間のため、河川のはんらんなどによる浸水の危険性もある。

 気象庁は27日の時点では日本への津波は最大で1メートル程度と予想していた。しかし、チリ沖海上での津波の観測データからマグニチュードが当初計算した8.6を上回る8.8になると推定。28日午前に観測されたハワイ島での第1波の津波の高さが約1メートルに達し、第2波では2倍程度の津波が来ると想定されることから、日本の太平洋沿岸にも当初より大きな津波が来ると判断したという。




三陸、行事中止し防災体制 列島各地、避難を指示・勧告

2010年2月28日12時28分

 1960年のチリ地震津波で大きな被害を受けた宮城県の三陸沿岸では、大津波警報が発令される前から災害対策本部を立ち上げるなどの動きが広がった。

 60年に死者41人、負傷者約500人の被害が出た旧志津川町を含む宮城県南三陸町では、午前8時45分に「津波警戒対策本部」を設置。町内で開かれる予定だった「南三陸志津川かきまつり」や防火イベントの中止を決め、防災無線などで町内に通達した。警報の発令と同時に沿岸部の全3500世帯に避難指示を出した。

 気仙沼市でも沿岸部の6千世帯1万5千人に避難指示を出し、防災無線と消防の広報車を使って「高台に避難してください」などと周知した。

 仙台市も若林、宮城野両区の太平洋に面した地域の4279世帯、1万1320人に避難指示を出した。

 女川町でも沿岸部の1800世帯4800人に避難指示を出し、水門と陸門35カ所を閉鎖した。

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 朝日新聞のまとめでは、岩手県内では28日午前11時半現在、12市町村で約3万世帯8万人に避難をすでに指示したか、間もなく呼び掛ける予定だ。各地の公共施設で避難所の開設や水門の閉鎖などが進められている。

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 高知県須崎市は28日正午、避難勧告を発令した。対象は沿岸部の7203世帯、1万6233人。

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 和歌山県田辺市は28日午前9時33分、沿岸の住民約8600世帯約2万人に避難勧告を出した。同市内の小学校や公民館など計28カ所に避難所を開設し、職員を配置している。午前11時現在、二つの避難所に3世帯5人が避難しているという。