太陽暦のさきがけが「シリウス暦」で古代エジプトより始まったことは暦(こよみ)でお伝え
したとおりなのですが、では、この「太陽暦」の対極ともいえる「太陰暦」はいったいどこ
で考案された暦法なのでしょう。
これは、実は紀元前2千年頃のバビロニア。「バビロニア暦」と呼ばれるものです。
月の満ち欠けを利用して一月をカウントしていくのですが、月の月齢は約29.3日。これを一
月としていると、1年間で実際の季節の変化とは約11日ほどの誤差が生じます。
3年で約1ヶ月のずれとなるため、多くの太陰暦を利用している地域では、3年に一度、「閏月
(うるうづき)」という月を付け加えていました。
これでほぼ太陽暦と似通った暦法となるので、これを「太陰太陽暦(または太陽太陰暦)」
と呼びます。
古代中国でも、このバビロニア暦と同じ、太陰太陽暦が用いられていました。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_2.gif)
多分。中国独自の暦法です。だけど…。ひょっとすると、ねぇ。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_2.gif)
まあ、多くは語りますまい。
暦とヨーロッパにも書いてありますように、ヨーロッパでは、カエサルのエジプト上陸以降、
彼が持ち帰った太陽暦(カエサル暦)の方が太陰暦よりも市民権を得ることとなります。
記事中には記しませんでしたが、実は太陽暦が太陰暦を抑えて支持されるようになったのに
は、それなりに理由があります。
これは、エジプト暦がなぜ生まれたのか、と言うことを考えてみるとよく分かります。
エジプト暦は、ナイルの氾濫が決まった時期に起こること、これを恒星シリウスの動きを
使ってこの時期を特定しました。
ナイルの氾濫の後に残った肥沃な土地を利用して畑作農耕を行っていたわけですが、太陽暦
はきれいに季節の変化を捉えるため、氾濫の時期だけでなく、駆りいれの時期までも推測す
ることができ、農耕を行ううえで、非常に有効でした。
裏を返せば、太陰暦は農耕を行ううえではとても不便。ギリシャの人たちはとても苦労して
いたと思うのです。
これは、実は中国も同じ。中国では、ある方法を使って、この季節を特定する手段としてい
ました。
ということで、「バビロニア」と「中国」~その意外な関係性とはの続きです。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_2.gif)
十二次の導入以降、中国では、太陽が十二次(もしくは十二辰)のどのエリアに位置するの
かによって、季節を特定する、「二十四節気」という手法が用いられるようになりました。
これは、十二次のエリアの両端を「節気」とし、その節気と節気の中間を、「中気」とし、
2等分したもの。十二の節気と十二の中気によって構成されています。
この二十四節気の導入以降、中国は年は太陰暦で計り、季節は二十四節気=太陽暦を用いて
測定する、という手法を用いるようになりました。
ちなみに、二十四節気というとあまり耳なじみがないかもしれませんが、そもそも、節気と
は
立春(2月4日)、啓蟄(3月6日)、清明(4月5日)、立夏(5月6日)、芒種(6月6日)、小
暑(7月7日)、立秋(8月7日)、白露(9月8日)、寒露(10月8日)、立冬(11月7日)、大
雪(12月7日)小寒(1月5日)
のことをさします。中に耳慣れた言葉もあるでしょう? 立春・立夏・立秋・立冬とか、啓
蟄とか…。
ちなみに中気とは、
雨水(2月19日)、春分(3月21日)、穀雨(4月20日)、小満(5月21日)、夏至(6月21日)
大暑(7月23日)、処暑(8月23日)、秋分(9月23日)、霜降(10月23日)、小雪(11月22
日)、冬至(12月22日)、大寒(1月20日)
のこと。春分・秋分や冬至・夏至とか、大暑とか大寒とか。耳慣れた言葉ですよね。
多くの日本人は、これらの節気や中気が「旧暦の行事だ」と考えている(のんきもそう考え
ていました)でしょうが、それは誤りだ、ということですね。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_2.gif)
しかもこの習慣が生まれる大本となった発想が「西洋」の文化の大本となるバビロニア文明
にあったのかもしれない、と考えると。。。
夢が広がります。
話が横道にそれましたね。
では、いよいよ次回は再びインドのお話へと戻してみます。
次回「仏教」と「ヒンドゥー教」のお話。・・・になると思うんです、多分。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_6.gif)
どうぞお楽しみに。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_2.gif)
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したとおりなのですが、では、この「太陽暦」の対極ともいえる「太陰暦」はいったいどこ
で考案された暦法なのでしょう。
これは、実は紀元前2千年頃のバビロニア。「バビロニア暦」と呼ばれるものです。
月の満ち欠けを利用して一月をカウントしていくのですが、月の月齢は約29.3日。これを一
月としていると、1年間で実際の季節の変化とは約11日ほどの誤差が生じます。
3年で約1ヶ月のずれとなるため、多くの太陰暦を利用している地域では、3年に一度、「閏月
(うるうづき)」という月を付け加えていました。
これでほぼ太陽暦と似通った暦法となるので、これを「太陰太陽暦(または太陽太陰暦)」
と呼びます。
古代中国でも、このバビロニア暦と同じ、太陰太陽暦が用いられていました。
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多分。中国独自の暦法です。だけど…。ひょっとすると、ねぇ。
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まあ、多くは語りますまい。
暦とヨーロッパにも書いてありますように、ヨーロッパでは、カエサルのエジプト上陸以降、
彼が持ち帰った太陽暦(カエサル暦)の方が太陰暦よりも市民権を得ることとなります。
記事中には記しませんでしたが、実は太陽暦が太陰暦を抑えて支持されるようになったのに
は、それなりに理由があります。
これは、エジプト暦がなぜ生まれたのか、と言うことを考えてみるとよく分かります。
エジプト暦は、ナイルの氾濫が決まった時期に起こること、これを恒星シリウスの動きを
使ってこの時期を特定しました。
ナイルの氾濫の後に残った肥沃な土地を利用して畑作農耕を行っていたわけですが、太陽暦
はきれいに季節の変化を捉えるため、氾濫の時期だけでなく、駆りいれの時期までも推測す
ることができ、農耕を行ううえで、非常に有効でした。
裏を返せば、太陰暦は農耕を行ううえではとても不便。ギリシャの人たちはとても苦労して
いたと思うのです。
これは、実は中国も同じ。中国では、ある方法を使って、この季節を特定する手段としてい
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十二次の導入以降、中国では、太陽が十二次(もしくは十二辰)のどのエリアに位置するの
かによって、季節を特定する、「二十四節気」という手法が用いられるようになりました。
これは、十二次のエリアの両端を「節気」とし、その節気と節気の中間を、「中気」とし、
2等分したもの。十二の節気と十二の中気によって構成されています。
この二十四節気の導入以降、中国は年は太陰暦で計り、季節は二十四節気=太陽暦を用いて
測定する、という手法を用いるようになりました。
ちなみに、二十四節気というとあまり耳なじみがないかもしれませんが、そもそも、節気と
は
立春(2月4日)、啓蟄(3月6日)、清明(4月5日)、立夏(5月6日)、芒種(6月6日)、小
暑(7月7日)、立秋(8月7日)、白露(9月8日)、寒露(10月8日)、立冬(11月7日)、大
雪(12月7日)小寒(1月5日)
のことをさします。中に耳慣れた言葉もあるでしょう? 立春・立夏・立秋・立冬とか、啓
蟄とか…。
ちなみに中気とは、
雨水(2月19日)、春分(3月21日)、穀雨(4月20日)、小満(5月21日)、夏至(6月21日)
大暑(7月23日)、処暑(8月23日)、秋分(9月23日)、霜降(10月23日)、小雪(11月22
日)、冬至(12月22日)、大寒(1月20日)
のこと。春分・秋分や冬至・夏至とか、大暑とか大寒とか。耳慣れた言葉ですよね。
多くの日本人は、これらの節気や中気が「旧暦の行事だ」と考えている(のんきもそう考え
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しかもこの習慣が生まれる大本となった発想が「西洋」の文化の大本となるバビロニア文明
にあったのかもしれない、と考えると。。。
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話が横道にそれましたね。
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次回「仏教」と「ヒンドゥー教」のお話。・・・になると思うんです、多分。
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