忙しいほうがいい。でも本当は・・・

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考えてしまいます。
だから忙しいほうがいい。

でも、本当は・・・

「ドイツ」と「ハイパーインフレーション」

2010-12-11 01:14:10 | のんきの聖書物語
この記事もねぇ~。実は、のんきの聖書物語をお休みしている間に知ったネタなんですよね~。

一応、歴史の中の1ページではあるのですが、現代の問題を見つめる上でも勉強になるお話です。

さて。では、ここで問題です。
第二次世界大戦がはじまったのはなぜでしょう。



























はい。 答えは、「ドイツがポーランドに侵攻したから」です。
ドイツ。有名なナチス政権のことですね。


はい。それでは再度質問です。「ナチス政権が誕生した理由は?」
































わかんないでしょ~。
今日のテーマはこの、「ナチス」が登場する一因となった、「ハイパーインフレーション」のことをテーマにしたいと思います。


「ハイパーインフレーション」。皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか。
「日本の借金」問題でもときどき登場する名前です。

のんきのブログをご覧の方にはもうご理解いただいている方もいるかと思いますが、「日本の借金」とは、正確には「日本国政府の負債」。95%が国内の金融機関から借りていて、
その金融機関の資金を支えているのが国民の預金。だからこれは実は>国民にとっては「資産」なんだ、というお話。

んで、それでも「借金は問題だ」と言い張る人たちに対して、実は借金問題には決定的なソリューションがあるんだよ、と。日本銀行券を増刷して、国債を買い取ればいいじゃん、
っていうお話。

んで、その次に登場するのが、そんなことをすれば、「ハイパーインフレーションになる」という、得体のしれない主張。

だけど、じゃあ「ハイパーインフレーション」って何なの?って問いかけると、きっとその人たちは答えられません。きっと、こんな風に言うと思うんです。

「そりゃあ、物価がとんでもなく上昇して、紙幣が紙切れになるんだよ。そう、ドイツみたいに
って。

だけど、今の日本で、本当にそんなことが起こりうるんでしょうか。


それでは、まず最初に、こんなことから詰めてみましょう。

そもそも、「ハイパーインフレーション」って何?

っていうこと。
実は、というよりも、当然なのですが、「ハイパーインフレーション」にはきちんとした定義があります。

Wikiによりますと、「猛烈な勢いで進行するインフレーション。月率50%程度から、極端な場合、一日単位や数時間単位で貨幣価値が大きく変わることもある。」とされています。
ハイパーインフレーションの定義とは、「月率で50%以上」。年率換算で13000%の物価上昇を言います。ちなみに、この定義付けを行ったのは、経済学者の「フィリップ・ケーガン」氏。
ケーガンさんの具体的な情報はgoogle先生も教えてくれません。

で、この「ハイパーインフレーション」。実際に達成したのは、「第一次世界大戦後のドイツ」、「第二次世界大戦後のハンガリー」、そして有名な「ジンバブエ」。この3つの国しかあり
ません。

では、「第一次世界大戦後のドイツ」。一体なぜこの「ハイパーインフレーション」が発生したのでしょう。

「第一次世界大戦後」。戦時下では、さまざまな「物資」が破壊されます。しかも、「生産」の中心は「兵器」で、兵器産業以外の「産業」は結果的に衰退します。
第一次世界大戦で敗北したドイツは、実際には戦地となることはなかったようですが、人材がもっぱら戦地に投入され、また人材の枯渇も影響して、工業生産力が低下し、経済的にも、
社会的にも混乱していたのだそうです。ドイツ帝国の崩壊は、戦争そのものによる崩壊というよりも、内部からの「革命=ドイツ革命」により、帝政が終わりを告げたことによるものでした。

日露戦争日清戦争でも同様ですが、敗北した国は、戦勝国に対して、「賠償責任」を背負わされてきました。今回の第一次世界大戦でも同様に、「過去に類をみないほど
多大な損害を生み出した戦争(Wikiより)」の責任を、戦勝国は「敗戦国」に背負わせようとしたのです。

「ヴェルサイユ条約」において、ドイツでは今回の戦争に対する賠償責任をすべて背負わされることが決まりました。

当然ドイツはまともに支払えるわけがありません。戦勝国である「連合国軍」はドイツに対して、「お金が払えないのならルール地方を占領する」と通告してきました。


↑ルール地域です。(Wikiより)
ドイツ帝国は、ルール地域の「ルール工業地帯」の発展がけん引してきました。

ドイツはルール地域を占領されることは、工業による生産=経済活動が行えなくなるわけですから、ドイツにとっては死活問題を意味していました。

1923年1月、フランス軍とベルギー軍は「石炭とコークスによる支払いを確保するため」との名目のもと、ルール地方を占領を開始しました。

「ドイツ国民はこれに激怒し、ドイツ政府はルール地方の炭鉱や工場の労働者に対してストライキを呼びかけ、賃金を保証するために紙幣を増刷しました。」(Wikiより)

はい。みなさん。ここ、重要です。

「ドイツ政府はルール地方の炭鉱や工場の労働者に対してストライキを呼びかけ、賃金を保証するために紙幣を増刷しました。」
「ドイツ政府はルール地方の炭鉱や工場の労働者に対してストライキを呼びかけ」=生産が行われないわけですから、当然物資が不足します。

物が不足する中で、「賃金を保証するために紙幣を増刷」する。この行為は、当然のごとく「ハイパーインフレーション」を引き起こす結果となるのです。

物が不足する中で紙幣を配る、という行為は、物価の高騰をもたらします。国民は、「お金はいくらでも出すから、物をよこせ」という感情になるのです。
結果、ドイツの財政は破綻し、当時の内閣は退陣を余儀なくされました。

さて。このことと同じことが現在の日本でおこるかどうか。

答えは「No」です。なぜならば、現在の日本の状態は、当時のドイツとはまるで逆の状況、つまり「物余り」の状態にあるからです。

当時のドイツが「お金はいくらでも出すから、物をよこせ」という状態なら、日本は「お金をいくら渡されようが、必要ないものはいらないんだよ!」という状況です。
配られたお金は、消費ではなく、将来のための貯蓄へと回されるのです。

こういったドイツ政府の行為は、「弱腰外交」や「裏切り」とのそしりを受け、「極左」や「極右」と呼ばれる勢力の台頭を許してしまうこととなりました。

後のアドルフ・ヒトラーの躍進を招く結果となったのです。


さて。次回のテーマは「世界恐慌」。少し後に伸びてしまいましたが、いよいよ日本が第二次世界大戦へ巻き込まれていく様子。
「なぜ日本はあの戦争を起こしたのか」。そんな謎に迫ってみたいと思います。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
面白かったです。 (ぎりす)
2010-12-11 04:46:52
勉強になりました。(o^∇^o)ノ
返信する
ぎりすさま (のんき)
2010-12-12 11:33:08
ありがとうございます^^

のんきも自分で調べていて、結構新しく知る情報
も多いので、勉強になってます。^^
返信する

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