神幸記 ~西野神社神職のみこしブログ~

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石山神社 神輿渡御

2014年09月07日 | 平成26年 他社・他会の神輿渡御
今日は夕刻より、天照大御神様をお祀りする、札幌市南区石山に鎮座する同地区の鎮守・石山神社で宵宮祭が斎行されたのですが、宵宮祭終了直後の本日17時半から約1時間、同神社で軟石神輿の渡御が行われました。

石山神社の御神輿は、同神社が今年で創祀130年を迎える事を記念して、石山地区の神輿会「石粋塾」が中心となって本年製作したばかりの真新しい御神輿で、石山で採掘される凝灰岩の石材「札幌軟石」を八角錐の形状に加工したものが御神輿の中心に据えられています。その八角錐状の軟石は透明のプラスチック板で覆われているため、外部からもはっきりと視認する事が出来ます。
八角錐の内部は空洞となっていて重量の軽減が図られていますが、それでも、軟石だけで約200kgの重量があり、御神輿の総重量は約800kgもあるそうです。通常は御神輿1基につき2つ用意される馬が、3つも用意されている事からも、その重さが窺えます。





札幌軟石は、柔らかいため切り出しが容易で保温性も良い事から、かつては主要建造物の資材として広く使われ、特に明治時代から昭和初期にかけて、札幌や小樽周辺の洋風建築などに多用されました。
このような、石を載せた御神輿というのはかなり珍しいですが、軟石の採石地として発展してきた石山地区の歴史を反映して、石山神社の御神輿はこのような形になったようです。




今回、当社からは、神力會の会員さん達が5人、子供(小神力會)が1人、副総代長1人、神職3人(宮司、私、越川権禰宜)の、計10人が御神輿の担ぎ手として石山神社へ助勢に行って参りました。
神社のブログで詳述したように、今日は午前9時から西野神社の境内で禊が行われ、神力會の会員さん達を始めとする総勢20人で禊をしてきたため、私達(西野神社から助勢に行った担ぎ手達)は特に心身が祓い清められた状態で、石山神社の御神輿を担いできました。

下の写真は、神輿渡御に先立って御神輿の前で行われた神事(修祓と代表者玉串拝礼)の様子です。
氏子・崇敬者さん達に対しては今日が初お披露目となった、石山神社の軟石神輿は、この神事の後、いよいよ初めての渡御を開始します。




下の写真と動画は、宮出し直後の様子で、石粋塾を始めとする各神輿会の人達に担がれた御神輿は、まずは社殿前の参道を渡御しました。
















下の写真と動画は、社殿前から参道の石段下まで、御神輿が境内や境内横を渡御している様子です。ちなみに、今回の神輿渡御、担ぎ手は200人以上もいたそうです。












下の写真と動画は、参道の石段下で御神輿が威勢よく担がれている様子です。実際にはかなり重たい御神輿なのですが、そうは思えない程に、軽快に担がれていました。












下の写真と動画は、宮入りの様子です。参道の石段下で賑々しく担がれた御神輿は、再び社殿前へと戻ってきました。
そして、この頃から周囲も次第に暗くなり始め、夜間渡御のような雰囲気になってきました。御神輿上部に掲げられている奉納提灯や御神輿中央の軟石には電飾が組まれているため、夜でも結構映える御神輿です。


















18時半頃、御神輿は無事に宮入りをし、石山神社にとっては第1回となった本年の神輿渡御は、成功裏に終了しました。
下の写真は、宮入りの後、石山神社の宮司さんを囲んで、社殿前で撮らせて頂いた写真です。




今回も、とても楽しく有意義な神輿渡御でした。
今日奉仕された皆様方、お疲れ様でした!