神幸記 ~西野神社神職のみこしブログ~

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謹賀新年

2021年01月01日 | その他
新春を迎え、皆々様の御清祥を謹んでお祈り申し上げます

令和三年の年頭に当り、謹みて、全国の神社の本宗である伊勢の神宮の御祭神や、西野神社の御祭神をはじめとする天津神国津神の、日々の広大な御神恩に深く感謝申し上げると共に、皇室の彌栄と我が国の隆昌、そして、このブログを読んで下さる皆様方及び神輿渡御関係者の皆様方の御健勝を、心より御祈念申し上げます。

昨年は、日本書紀 撰進千三百年の記念すべき年であり、また、令和の御代替りに纏わる最後の儀式として立皇嗣の礼が執り行われるなどの慶事があった年でもありましたが、それ以上に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)という疫病の爆発的蔓延により世界が激しく翻弄された年として人々の記憶に残る年となってしまい、しかもその疫病の猛威は未だ収束の兆しが見えておりません。
昨年夏に華々しく開催される予定であった東京オリンピック・パラリンピック大会も開催が延期され、その他 国内外の多くの行事が中止もしくは延期となり、全国各地の神社に於ける祭礼や神輿渡御も、昨年は疫病対策のため中止や大幅な規模縮小などが相次ぎました。

大正時代にはスペイン風邪という新型インフルエンザウイルスが世界中で大流行し、我が国でも多くの人々がその犠牲となり、また、日本書紀によると崇神天皇の御代(三世紀後半頃)にも我が国では疫病が大流行し、当時の日本人の半数以上がその犠牲となる程の猛威で、大物主神様を丁重にお祀りする事で漸く鎮まった、とされています。近世以前は、疫病流行を理由とした改元も幾度も行なわれており、日本人の疫病に対する畏怖の意識が窺えます。

現代の疫病であるこの新型コロナウイルス感染症が、一刻も早く収束し平穏な世となる事を改めて祈念申し上げ、そのためにも本年は一層祭祀の厳修に努め、祭祀を通して国の安寧と疫病鎮静を日々真摯に只管祈る、という神職としての第一義への思いを新たにすると共に、皆様方には本年も引き続き神社に対する変わらぬ御崇敬の程をお願い申し上げ、簡単ではありますが新年の御挨拶とさせて頂きます。

令和三年辛丑歳 皇紀二千六百八十一年
西野神社創祀百三十六年
元旦

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