西京極 紫の館

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シン・ゴジラ   総監督/庵野秀明

2016年07月29日 23時47分51秒 | 西京極シネマ


【出演】
 長谷川 博己
 竹野内 豊
 石原 さとみ

【ストーリー】
東京湾アクアトンネルが崩落する事故が発生。首相官邸での緊急会議で内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)が、海中に潜む謎の生物が事故を起こした可能性を指摘する。その後、海上に巨大不明生物が出現。さらには鎌倉に上陸し、街を破壊しながら突進していく。政府の緊急対策本部は自衛隊に対し防衛出動命令を下し、“ゴジラ”と名付けられた巨大不明生物に立ち向かうが…

【西京極の評価】
待ちに待った庵野ゴジラ、遂に解禁!結論から言うと期待通りの出来栄え。待ってた甲斐がありました!ネタバレにならない範囲でレビューするならば、とことんリアリズムを追及した結果、地味な群像劇がエンタメに昇華された映画と言えます。ギャレス版のハリウッド大作とはまったく逆ベクトルに舵を切る事で、あの3.11を経験した日本人にしか創れない物語に仕上げた庵野総監督の発想力に脱帽しました。限られた予算をどこに突っ込み、どこを安く上げるか…その辺のバランスも素晴らしい。今作のゴジラは無表情で怖い。そして放射能火炎(ビーム?)発射のシーンは…震えますwターゲットを完全に大人に絞っているのでどの程度ヒットするか判りませんが、特撮に興味のある大人は絶対観るべきだと思います。演者らも気合入ってました。長谷川博己が初めて「カッケー!」と思えました。劇中の音楽には伊福部先生の楽曲が使われていて「庵野、こだわってるな~」と思わせられました。『進撃の巨人』で散々な評価だった樋口監督も庵野秀明という良いCPUと組み合わせる事で良いパフォーマンスを発揮する描画エンジンである事がこれで証明されましたね。

これはエヴァの出てこないエヴァだ

【総合評価】 ☆☆☆☆☆(満点は☆5つ)
 ストーリー ☆☆☆☆☆
 演出/演技 ☆☆☆☆☆
 映像    ☆☆☆☆★
 音楽/音響 ☆☆☆☆☆

おまけ:
京都で最も早い上映回がたまたまMX4Dだった為、これを選択。高額料金(諸々込みで3000円)を支払って鑑賞しました。が、はっきりいって体感演出は本作に関しては邪魔でした。誰視点で観せたいのかまったく解らず、座席が揺れたり、ミストが噴射される度に現実に引き戻される。カットが切り替わってからも画面にミストが残り、視界が悪くなるという逆効果。映画館の営業妨害をしたくはありませんが、個人的には通常上映形式での鑑賞をお薦めします。大丈夫!それでも十分面白いから!

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18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (atts1964)
2016-08-10 21:58:01
MX4Dで見直そうかと思いましたが、必要無さそうですね。もう一回見るなら同じで、息子と行くかも。
日本ならではの作品であり、過去を振り払った作品でした。リアルさは評価されてもいいと思いましたが。
こちらからもTBお願いします。
atts1964さんへ (西京極 紫)
2016-08-11 07:41:56
いつもコメントありがとうございます。
TB返しておきますね。

MX4Dは揺れや風圧、ミストなどの演出が映像とマッチしていないところがあり、むしろ演出を邪魔している様に感じました。なのでフツーに観るか、ちょっと贅沢にIMAXで観るのをお薦めします。MX4D料金高いですもんね。

僕も昨日ついに子供と4回目鑑賞しました。
まだ楽しめましたww
こんばんは (楽母)
2016-08-11 19:17:48
いつもTBありがとうございます。
エヴァを見たのは1回だけなのでちょっとそこらもわかってないのですが、エヴァの音楽も使われたり、岡本喜八監督の写真がさりげなく置かれていたり、いろいろ楽しめる作りでしたね。 実はもっと子供だましなのかと思っていたんですが全然違いましたし、必然性のない恋愛も絡めてなかったので良かったです。
楽母サンへ (西京極 紫)
2016-08-11 21:30:02
コメントありがとうございます。

>エヴァの音楽も使われたり、岡本喜八監督の写真がさりげなく置かれていたり、いろいろ楽しめる作りでしたね。

今回の政治群像劇部分は岡本監督の代表作『日本のいちばん長い日』を庵野監督がインスパイアしたと云われています。
それで岡本監督を博士役にしたのでしょう。

エヴァの音楽が流れた時は「おお~っ」と思いましたね。

>もっと子供だましなのかと思っていたんですが全然違いましたし、必然性のない恋愛も絡めてなかったので良かったです。

ゴジラという存在がフィクションですが、
それ以外は出来るだけ嘘はなくそうというのが
今作における庵野監督のテーマだったようです。

恋愛要素は…ラストで矢口とカヨコが交わす会話で
かすかに匂わせたくらいでしたね。
その判断も正解だったと思います。
怖いゴジラ (もののはじめのiina)
2016-08-16 10:35:15
>とことんリアリズムを追及した結果、地味な群像劇がエンタメに昇華された映画と言えます。
大人向け映画でした。ゴジラが現れるまでの序盤が長いですから、こどもは飽きるでしょうね。

>3.11を経験した日本人にしか創れない物語に仕上げた庵野総監督の発想力に脱帽しました。
関西に大地震はこないのに阪神大震災が来て、3.11では広域を津波が襲い原発事故につながり、熊本大震災は震度7クラスが連続で来るなど、いずれも現代では想定外ばかりでした。
ゴジラは、かならずやって来ます。

エヴァンゲリオンを特撮博物館で見学しましたよ。それまでは、その巨神兵のことは全く知らなかったです。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/649d3d5b5de62b7bb2cefc29d45d0afd

iinaサマへ (西京極 紫)
2016-08-16 14:45:07
いつもコメントありがとうございます。

>ゴジラが現れるまでの序盤が長いですから、こどもは飽きるでしょうね。

意外でしたが、2回目鑑賞した時、上映終了後、母子連れが「面白かった~!」と言っておられたのが聞えました。
僕自身、子供の頃ゴジラ映画を観た時ドラマ部分はほとんど理解出来ませんでしたが楽しんでました。

>ゴジラは、かならずやって来ます。

ゴジラ=想定外の災害と考えるなら、そうですね。
絶対やって来ます。

>その巨神兵のことは全く知らなかったです。

庵野監督は『風の谷のナウシカ』の巨神兵のシーンの作画を担当してましたから、「ナウシカ」「エヴァ」「シンゴジラ」、根っこは一緒なんですよね、きっと。
「シン・ゴジラ」 (narkejp)
2016-08-21 15:13:18
トラックバックをありがとうございます。この映画では、未知の災害が起こったとき、国家はどう動くのかというシミュレーションの面と、ゴジラの怖さの描き方と、二つの点が面白く興味深く感じられました。いささか高飛車な日系米国女性は、あれでは多くの人望を集めるのは難しそうですね。かの国のハイスクールの生徒会長は、パワーだけでなくチャーミングでもないと、同性の人望を集めることはできないそうで、ましてや未来の大統領候補ともなれば、ということでしょう。早口で英語が話せるという点を重視しすぎたような気がします。まあ、俳優さんの名前も知らない、中高年オジサン視点ですが(^o^)/
narkejpサンへ (西京極 紫)
2016-08-21 23:55:47
コメントありがとうございます。

僕、もう6回観ちゃいました。
ここまでくると最早ビョーキですねww

『シン・ゴジラ』は今までの日本映画の常識を覆す内容でした。
賛否両論あるとは思いますが、『シン・ゴジラ』は今後の日本特撮を変えるエポックメーキングだと思っています。

ご指摘のカヨコ・アン・パターソン(石原さとみ)のキャラ。
僕は嫌いじゃないです。
個人的に唇の分厚い女の子が好きだってのもありますがw
将来“彼の国”の大統領に就任出来る事を願っておりますwww
Unknown (imapon)
2016-08-31 21:21:50
TB有難うございました。
庵野秀明、あっ晴れでした。
私はエヴァは劇場版の1しか見てないで、これは遅ればせながらちゃんと見ないとと思いました。とりあえず劇場版を再度チェックしてみます。

6回も観たのですね。
私も最低あと1回は行こうと思ってます。
imaponサンへ (西京極 紫)
2016-08-31 23:42:52
コメントありがとうございます。

>私はエヴァは劇場版の1しか見てないで、これは遅ればせながらちゃんと見ないとと思いました。

ちゃんとお話を完結させられない人という汚名を見事に返上しましたね、庵野監督w

>6回も観たのですね。

いえ、本日また観てしまいました(^^;)
7回目ですw
さすがにそろそろもういいかな、と。
次はブルーレイ購入して自宅でいろんな箇所で一時停止して細部を確認するかな、とwww

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