マレーシア マイセカンドホーム  -シニア世代の海外ロングステイ-

マレーシアにロングステイする”マレーシアマイセカンドホームプログラム”の情報と解説のブログ。最新更新 2017年4月

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける 2016年の年間新規参加者数を分析

2017年04月25日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホーム当局は2017年4月になって、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2016年1年間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました。

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホーム当局が公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員によるマレーシア語口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2016年の特徴 

・今回発表された2016年統計を見ると、申請者の国の如何に関わらず共通にみられる次のような点がある:全ての国で9月分の新規参加者数が零計上されている、一方10月分と11月分と12月分の新規参加者数が2016年第1四半期、第2四半期及び第3四半期に比べて異常にといえるほど多い。
年度最後の3カ月間の新規参加者数がこれほど多く計上された理由は、当局内部での申請に対する審査上の都合または審査のやりなおしが主たる理由ではないだろうか? それとも実際に参加申請者が2016年後半に急増したのかもしれない、またはこの2つの要因が複合したためかもしれない。いずれにしろ、当局はその理由を明らかにしませんので、部外者としては推測するしかありません。

注:月毎のプログラム参加申請者数が即その月の申請承認数ということにはならない。当然時間差が生まれる。例えばある月に申請してその承認が翌翌月にずれ込むことはあり得る。
従って個々の月の申請承認数に注目するのではなく、あるまとまった期間で何人承認されたかに注目すべきです。

・日本人の年間新規参加者数は対前年(2015年)比で6%減とわずかに減少した。その結果2014年の人数を基にすると、2015年、2016年と2年連続して減少したことになる。日本からのマレーシアマイセカンドホームプログラム参加潮流は”低調な状況”に引き続きあると見なしてもいいでしょう。

・世界中からのプログラム年間新規参加者数は対前年(2014年)比で約50%増という大きな増加を記録した。というより1年間(2015年)の落ち込み後復活したみるべきでしょう。

【2016年のマレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。

A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 8人、2月 6人、3月 24人、4月 12人、5月 14人、6月 20人
7月 17人、8月 15人、9月 0人、10月 46人、11月 53人、12月 66人、
年間合計:281人

参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します:
2015年:1月 12人、2月 13人、3月 18人、4月 47人、5月 23人、6月 34人、
    7月 10人、8月 18人、9月 34人、10月 40人、11月 11人、12月 40人、
    年間合計:300人

2014年:1月 47人、2月 51人、3月 29人、4月 26人、5月 41人、6月 16人
    7月 15人、8月 15人、9月 57人、10月 20人、11月 34人、12月 77人、
    年間合計:428人

従って2016年の新規参加者数は、2015年のそれより 19人少なく、減少率 6%である。2014年と比べれば 147人も減った、つまり3分の1減である。

B. 世界中からの新規参加者数
世界各国からの 2016年の年間新規参加者総数 3,347人、 

比較として 2015年の年間参加者総数は 2,211人です。従って2016年は前年に比べて 51% も増加したわけです。次に示したように、この5年間の世界中からの新規参加者数は3千人台で増えたり減ったりしており、2015年だけが2千人台に落ち込んだ。

2010年以降の年間新規参加者総数
2015年 2211人、2014年 3074人、2013年 3675人、2012年 3227人、2011年 2387人、2010年 1499人、

C. 国別の2016年の年間新規参加者数
1位:中国 1512人、2位:バングラデシュ:283人、3位:日本 281人、4位:韓国 183人、5位:英国 110人、
6位 シンガポール 93人、7位 米国 80人、8位:台湾 77人、9位:オーストラリア 76人、10位 インド 68人、以下はその他として国別表示なし。

参考:2015年の年間新規参加者数 - 3桁人数であるトップ4か国
1位:中国 719人、2位:日本 300人、3位:バングラデシュ:205人、4位:韓国 120人
トップ3か国はこれまで何年もの間、中国、日本、バングラデシュの順序でいわば固定された状態であったが、2016年はバングラデシュが日本を僅差で抜いた。参加者の出身国間で順位を争っているわけではないので、2位でも3位でもいいのだが、11月までの統計が公表された時点では日本の2位は固そうに思えた。バングラデシュは2016年12月の参加承認者数が94人という多人数であったことから、最後の月で日本を上回ったのです。

ここにもみられるように、マレーシアマイセカンドホーム当局は12月という年度最後の月の承認ではかなりの”操作”をしているかのように感じられるが、これは邪推ではないはずです。その年度の申請者の内で未だ承認されていない者、及び一度は未承認となった者たちを再審査することでまとめて12月に承認計上するというあり方が当局内で行われているようだ、と推測されます。


【イントラアジアの分析とコメント】

1.まず日本の年間新規参加者数の推移をあげておきましょう。
2002年:49人、2003年:99人、2004年:42人、2005年:87人、2006年:157人、
2007年:198人、2008年:210人、2009年:169人、2010年:195人、2011年:423人、
2012年:816人、2013年:739人、2014年:428人、2015年:300人、2016年:281人、

2012年をピークに4年連続してかなりの割合で減少している。しかし既に何回も言及したように、2012年と2013年の2年間は日本として異常に多人数の新規参加者数を記録した年と言えるので、その2年間は比較の対象外とします。

Intraasia は2015年度を評した講評の中で、「年間3百人台から4百人台が日本として適度な年間参加者数の数字だと見なしています。」と書きました。2016年の新規参加者数はそれよりやや少ないとはいえ、300人から400人程度の範囲にかなり近い人数と見なせるでしょう。
とはいえ、日本からの新規参加者数は2014年基準で、2015年、2016年と2年連続して減少したことになるため、日本からのプログラム参加潮流は”低調な状況”に引き続きあると言える。2017年度は300人から400人の範囲に収まって欲しいものです。

また日本の新規参加者数が世界各国からの新規参加者総数に占める割合は、2014年が約14%、2015年も約14%です。ところが2016年は 8.4%に下がりました。このように全体に占める割合からみても、日本からのマレーシアマイセカンドホームプログラム参加潮流は”低調な状況”にあると言えそうです。

なお強調しておきますと、1つの国から年間3百人から4百人の新規参加者がいるのは、世界各国の参加者数統計を見れば明らかなように、かなり多い参加者数です。このプログラムを寡占している中国だけが異常に多い参加者数なのです。

2. 2016年に世界中からの新規参加者数が対前年比で人数で1136人増、率で5割増という大幅な増加を記録したのは、中国からの参加者数が前年比 793人増、110%増、という驚異的な増加をしたことが最大の要因です。

3. 2016年の世界中からの新規参加者総数に占める中国1か国の比率は45%になる。世界中からの新規参加者総数における中国からの新規参加者数が占める比率は 2013年が 36%、2014年が 42.5%、2015年が 32.5%であった。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおいて、近年中国による寡占状態が続いていることは当ブログで何回も指摘したことです。それが2016年はさらに強まって、全体数の2分の1に近づく状況を生みだした。
もっとも国別比率には全く言及することなく参加者総数だけに注目するマレーシア当局にとっては、中国によるマレーシアマイセカンドホームプログラム寡占化状況はあまり問題にすべきことではないのでしょう。

ところで当ブログにまだ馴染みのない方は、この記事をお読みになった後、画面左に表示されているカテゴリー欄からカテゴリー別に数編程度の記事に目を通されることをお勧めします。




2016年のプログラム新規参加者数統計はまだ完全ではないが、日本人は対前年比減少かもしれない

2017年03月26日 | 参加者数の統計と解説

マレーシアマイセカンドホーム当局は2016年11か月間のプログラム新規参加者数の統計を、ようやく2017年3月(上旬または中旬)になってそのサイトで発表しました。
定義:新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。

マレーシアマイセカンドホーム公式サイトの新規参加者数統計ページには、2016年6か月間の統計が何か月間にも渡って載せられていた。その後の更新は時間がかかり過ぎると言えるほどしばらく行われていませんでしたので、今回の統計ページ更新は随分久しぶりといえます。

今回発表分の統計を見ると、9月分がどこの国の場合も全て参加者数が零計上されている、一方10月分と11月分の新規承認者数が2016年前半に比べて随分と多い、という特徴がある。この2カ月間の新規参加者数がこれほど多く計上された理由は、当局内部での審査上の都合だったのか、それとも実際に参加申請者が2016年中期頃に急増したのかは、部外者にはもちろんわかりません。

注意:月毎のプログラム参加申請者数が即その月の申請承認数ということにはならない。当然時間差が生まれる。例えば1月に申請してその承認が3月にずれ込むことはあり得る。 従って個々の月の申請承認数に注目するのではなく、あるまとまった期間で何人承認されたかに注目すべきです。

まずマレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2016年の申請と承認面での傾向及び Intraasia の分析を知ってもらうために、あらかじめこの 『マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける日本人新規参加者数の減少傾向はまだ続いている』 -2016年10月掲載記事- をクリックして目を通してください。

マレーシアマイセカンドホーム当局が11か月間の統計を発表したことで、2016年の傾向は概ねわかることになった。もちろん最終的な年間講評を書くには、12か月1か月間の結果を含めた1年間の統計が発表されるまで待たなければならないことは言うまでもありません。

【2016年の年間日本人参加者数は前年の300人を超えるのはいささか難しそう】

それでは読者の皆さんに一番興味がある、関係がある、日本人参加者数をまず見てみましょう。

A. 日本の新規参加者数 -2016年の月別統計
1月 8人、2月 6人、3月 24人、4月 12人、5月 14人、6月 20人
7月 17人、8月 15人、9月 0人、10月 46人、11月 53人、12月 未発表
11月までの合計:215人

比較のために別の統計も示しておきましょう。
日本人の年間新規参加者数の推移 - この10年間
2006年:157人、2007年:198人、2008年:210人、
2009年:169人、2010年:195人、2011年:423人、
2012年:816人、2013年:739人、2014年:428人、
2015年:300人、

2015年は11月までの日本人新規参加者数で 260人でした。よって11カ月間の新規参加者数を比べると、2016年は対前年同期間比で18%ほど減っています。なお例年12月の集計分は調整を兼ねてかなり増えることがよくあるので、2016年年間合計は2015年年間合計より減少するとしてもその割合は低いものになるでしょう(2015年を上回る可能性もないとはいえないが)。現時点では、2016年の年間参加者数が2015年のそれにどれぐらい近づくかは予測が難しい。

いずれにしろ、日本人参加者数が突然変異的に増加した 2012年と2013年並みになることはない。その両年のような多人数参加者を再度期待することは、日本が持っているファンダメンタルズを無視した非現実的期待である旨を、以前の記事で指摘しましたね。

【2016年の世界中から参加者総数は前年を既に上回った】

次にマレーシアマイセカンドホームプログラムにおける全体(世界各国から)の参加者数に目を移します。

B. 世界中からの年間新規参加者数の推移 -この10年間
2006年:1729人、2007年:1503人、2008年:1512人、
2009年:1578人、2010年:1499人、2011年:2387人、
2012年:3227人、2013年:3675人、2014年:3074人、
2015年:2211人、2016年11か月間 2333人

世界中からの新規参加者数は、2016年は2015年を上回ることになった。2015年は年間で2211人でしたが、2016年は11月までで2333人を記録したからです。残す1か月間の参加者数を上乗せして、果たして3千人台に達するだろうか。

【国別年間参加者数で日本は2016年も引き続き2位になりそうだ】

C. 主要参加国の新規参加者数 -2016年11か月間

2016年11か月間の国別新規参加者数 -  50人以上の国
1位:中国 1025人、 2位:日本 215人、 3位:バングラデシュ:189人、 4位:韓国 117人、 5位:英国 85人, 6位:シンガポール 65人、7位:台湾 61人、8位:オーストラリア 56人、 9位:米国:54人、
その他の国々の計 466人、

相変わらず中国がダントツの1位を占め、且つ圧倒的比率でマレーシアマイセカンドホームプログラムを寡占している状況に2016年も変わりはありません。2016年11か月間において中国が世界中からの新規参加者数全体に占める割合は 44%です。

1か月を残しているので確定したことは言えませんが、2位はどうやら日本になりそうです。1位中国、2位日本、3位バングラデシュというトップ3か国の並びはもう何年も続いている。

【 Intraasia のコメント】

2016年の世界中からの新規参加者数は2015年のそれを抜いた。2014年と2015年がそれぞれ対前年比で減少していたので、2016年は幾分増加に転じたことになる。以前講評した言葉を使えば、マレーシアマイセカンドホームプログラムはこの数年の”幾分低調な状況”を脱したのかもしれない。

日本の場合2016年の参加者数は、2015年を幾分上回る可能性はなきにしもあらずだが、どうやら2015年のそれをやや下回りそうだ。下回れば日本からのプログラム参加潮流は”低調な状況”に引き続きあると言ってもいいでしょう。

ただ1年間の結果だけに一喜一憂する見方に捉われるべきではないと思う。年間300人から400人位の新規参加者数が日本にとってふさわしい人数ではないだろうかとイントラアジアは捉えています。2016年がその範囲内に達するのが無理であっても、2017年は参加者数面でごく穏やかな漸増傾向になって欲しいものです。



マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける日本人新規参加者数の減少傾向はまだ続いている

2016年10月16日 | 参加者数の統計と解説

【プログラムにおける2016年上半期を手短に評する】

2016年10月中旬時点で マレーシアマイセカンドホームプログラム当局が公表している、今年(2016年)の新規参加者統計は6月までの数字です。
定義:新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。

半年間の統計ですから、2016年のマレーシアマイセカンドホームプログラムにおける年間傾向はそれなりにつかめると言えそうです。ただし下半期が上半期に比べて大きな変化を起こす可能性まで否定することはできない、ことは留保しておきます。従って当記事で述べるコメントはあくまでも上半期の傾向を基にした推測になります。

そこで今年のプログラム参加者傾向をひとことで評すれば、比較的低調という表現がふさわしい。
2016年6か月間における世界中からのプログラム新規参加者数は804人です。2015年の同期間は872人でしたので、8%ほど減っている。

「比較的低調」と書いた根拠を示しておきましょう。世界中からのプログラム新規参加者数における最近5年間の”年間新規参加者数合計”を比較してください。
2011年 2387人、2012年 3227人、2013年 3675人、2014年 3074人、2015年 2211人、


【日本人のプログラム新規参加者数は引き続き減少傾向にある】

それでは読者の皆さんに一番興味がある、関係がある、日本人参加者数に移ります。

日本の新規参加者数 -月別統計
1月 7人、2月 6人、3月 23人、4月 11人、5月 14人、6月 20人
7月 人、8月 人、9月 人、10月 人、11月 人、12月 人
6月までの合計:81人

2015年の6月までの日本人新規参加者数は 147人でした。よって2016年半年間の新規参加者数は前年同期比で大幅に減っていますね。実は2016年上半期は単に2015年に比べてだけでなく、数年来続く減少傾向をさらに示しています。

そこで別の統計も示しておきましょう。
日本人の年間新規参加者数の推移 - この10年間
2006年:157人、2007年:198人、2008年:210人、
2009年:169人、2010年:195人、2011年:423人、
2012年:816人、2013年:739人、2014年:428人、
2015年:300人、

参考として世界中からの年間新規参加者数の推移 -この10年間
2006年:1729人、2007年:1503人、2008年:1512人、
2009年:1578人、2010年:1499人、2011年:2387人、
2012年:3227人、2013年:3675人、2014年:3074人、
2015年:2211人、

日本人の場合、2011年から2014年までは大幅に増えた期間です、とりわけ2012年と2013年が特異的に多人数となっている。
世界中からの合計を見ると、2011年から増加率が一気に増えて2千人台に載せ、とりわけ2012年から2013年までの3年間は高揚期であった。

日本からの参加者は一見2012年から急激に減っているようにみえます、しかしこれは特異な2年間を考慮して判断すべきです。次にその点を説明します。


【2012年と2013年の参加者数の異常なる増加は特異なできごとであった】

日本人の新規参加者数が突然変異的に増加した件に関して、過去当ブログに掲載した記事の中から、いくつかキーになる文章を引用します。

2009年04月21日付け『日本人のマレーシアマイセカンドホーム参加者数を考察する』という記事から引用:
「日本人のマレーシア観光訪問者数をこの10年間で見ると、おおよそ年間30万人から40数万人の間を推移しています。マレーシア観光に要する料金・費用の変化にも関わらず、今後もこの範囲を外れることはなさそうです。その主たる理由は、日本人一般にとってのマレーシア人気があまり変化しそうにないことだといえます。つまりマレーシアへの先入観念とマレーシアのイメージが大きく変わることは考えられないからです。

この分析は、定年後引退後の長期滞在を考えていらっしゃる人たちにも適用できるでしょう。マレーシアを熟知した上で、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加される方は、そうではない方たちよりもずっと少ないと推測されます。つまりある国への先入観とその国のイメージは、結構大きな心理的影響を及ぼすと考えられます。こうした分析を通して、日本人のマレーシアマイセカンドホームプログラムの年間新規参加者数が、将来現在の3倍増、4倍増にもなるというのは非現実的な予測だと、Intraasia は結論付けます。」

次は2011年12月4日に掲載した『マレーシアマイセカンドホームプログラムへの新規参加者数が2011年は大幅に増えている』記事から引用:
「2000年代後半は、日本人のプログラム新規参加者数において年間平均200人弱です、つまりこの数字が5年や6年程度で600人、800人にもなるのはありえない、との判断をしました。この記事を書いてから2年半ほど経った現時点(2011年12月)でも、イントラアジアはそれは当てはまると思っています。上記に書きました2011年の傾向を踏まえても、あと数年で年間 500人を超えるのは難しいのではないでしょうか。

ただし前にも書いた次のことを前提条件として付記します:
「マレーシアマイセカンドホームプログラム当局は、申請条件の厳格化と審査のあり方の見直しを随時しているようです。これまでも時々起こったように、政府の方針変更と当局の思惑しだいで申請条件と審査のあり方いつでも変わりうる。」 従って「マレーシア当局がマレーシアマイセカンドホームプログラムの申請条件と審査において大きく”下方にぶれ”を起こせば(条件の大幅緩和)、日本人参加者の数がこの予想値をかなり超すこともありえるでしょう。」

以上は過去の記事からの引用です。

上記で示したように、日本人新規参加者は 2012年:816人、2013年:739人という驚異的な数であった。この異常な多さを Intraasia は予測できなかったが、それはまさに異常な2年間であったからです。マレーシアマイセカンドホームプログラムに対し日本が持っているファンダメンタルズを無視した2年間と言える。なおこの2年間を挟んだ2011年と2014年も結構参加者数が多い年でした。

そしてその異常なブームが過ぎ去った昨年(2015年)の新規参加者数は300人であり、今年は2000年代後半並みの200人前後ぐらいになるかもしれない(あくまでも現時点での予測)。


【今後は日本人参加者数が長続きする漸増傾向に転じることに期待したい】

日本はプログラム参加者数で中国と競っても既に意味がありません。マレーシアマイセカンドホームプログラムをもう何年も寡占している中国は、「世界中の参加者数合計で比較的低調」と評せる今年(2016年)の半年間でさえ、804人中の284人を占めて国別新規参加者数でダントツの1位です。
ちなみに2位はバングラデシュの83人、3位が日本の81人です。

マレーシアマイセカンドホームプログラム当局が、参加者数合計だけに注目して国別の異常な偏りを意に介さないあり方を続けている限り、中国人参加者によるプログラム寡占状況は解消されないでしょう。

そもそもマレーシアという国の性格は1990年代、2000年代、2010年代と時が移ってもとりたてて変化していない。民族構成が目立って変わったわけでもなく、社会的不安定さが増したこともない、外国人長期居住者を引付けるファンダメンタルズに決定的に影響を与えるような変化は起こっていないということです。

こうした現実を把握したうえで、当ブログは、時々強調しているように、 マスコミや業者が創り出している海外ロングステイのイメイージにこだわらない人たち、ブームや商売臭に満ちた宣伝に捉われずにご自分が、加えて配偶者も、マレーシアに興味あるまたはできればマレーシアに住んでみたいという方々、を応援しています。

従って日本人の新規参加者数減少傾向が今年で底を打ち、その後はごく緩やかに参加者数が増え且つ長続きする増加傾向に転じて欲しいものです。急激な増加は望みません。

それを支持する理由を住と交通面で2つあげるなら、当ブログで時々お伝えしてきたように、マレーシアとりわけクアラルンプール圏における交通インフラの向上は90年代に比べて飛躍的に向上し現在進行中であること、及び中流階層の住居自体はもともとなかなか魅力的であることです。



マレーシアマイセカンドホームプログラムの2016年4か月間の新規参加者数を分析

2016年07月18日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホーム当局は、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2016年4か月間の新規参加者数の国別人数及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計をようやく(恐らく2016年7月上旬過ぎでしょう)発表しました。

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホーム当局が公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員によるマレーシア語口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2016年4か月間の特徴 

  • 日本人の参加者数は2015年4か月間の約 52%です、つまりに対前年同期間に比してほぼ半分に減った。
  • 全世界からの参加者数が昨年同期間(2015年4か月間)に比べて約 2割減った。
  • 年間参加者数で日本は2011年以来3位を大きく引き離す2位でしたが、今年4か月間は3位に肉薄される人数となった。

【2016年1月から4月までの、マレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。

A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 7人、2月 6人、3月 23人、4月 11人、5月 人、6月 人
7月 人、8月 人、9月 人、10月 人、11月 人、12月 人
4月までの合計:47人

参考までに過去3年間の新規参加者数を月別に示します:
2015年:1月 12人、2月 13人、3月 18人、4月 47人、5月 23人、6月 34人、
    7月 10人、8月 18人、9月 34人、10月 40人、11月 11人、12月 40人、年間合計 300人

2014年:1月 47人、2月 51人、3月 29人、4月 26人、5月 41人、6月 16人
    7月 15人、8月 15人、9月 57人、10月 20人、11月 34人、12月 77人、年間合計 428人

2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
    7月 44人、8月 58人、9月 68人、10月 70人、11月 13人、12月 153人、年間合計 739人

従って2016年4か月間は、昨年同期間の合計 90人より43人少なく、減少率 48%である。

B. 2016年4か月間の国別新規参加者数
1位:中国 137人、 2位:日本 47人、 3位:バングラデシュ:43人、 4位:韓国 26人、 5位 インド 19人、
以下主な国をあげておきます。順位を付けないのはこれらの国々以外は国名が公表されていないからです。
シンガポール 15人、英国 14人, 米国 12人、オーストラリア 11人、台湾 10人、
その他の国々の合計 90人、

C. 世界中からの新規参加者数
世界各国からの 2016年4か月間の新規参加者数の合計 424人、 
比較として 2015年4か月間の合計は 522人です。従って2016年は前年同期間に比べて 19% ほど減少した。

注:月毎のプログラム参加申請者数が即その月の申請承認数ということにはならない。当然時間差が生まれる。例えば1月に申請してその承認が3月にずれ込むことはあり得る。 従って個々の月の申請承認数に注目するのではなく、あるまとまった期間で何人承認されたかに注目すべきです。


【イントラアジアの分析とコメント】

ここで書くことは今回(2016年7月上旬過ぎ)発表された数値を基にしているので、仮に数値修正が施されれば、内容に齟齬をきたすことは当然ありえる。マレーシアマイセカンドホーム当局が後日、一度発表した数字を修正することがこれまでにも複数回起きている。

1.日本の新規参加者数の4か月間合計をみると、2013年が 238人、2014年が 153人、2015年は 90人、そして今年は47人ですから、3年連続して目に見えて減っている。しかし既に何回か言及したように、2012年と2013年の2年間は日本として異常に多人数の年間新規参加者数を記録した年と言えるので、その2年間は比較の対象外とします。実は2011年は2014年とほぼ同じ年間参加者数でした。

そこで2014年の数字を基準にします。現時点で、今年は2015年以来の減少傾向に歯止めがかかっていないと評せます。

2.上記に示した2015年4か月間の世界中からの新規参加者数は対前年同期間比で 19%の減少率なので、日本の減少率 48%は世界中から合計新規参加者数の減少率より明らかに大きいことがわかる。
また参考までに 2015年の世界中からの年間参加者数は2014年比で28%減でした。こういう数字から見ると、今回まだ4か月間だけですが日本の減少率はいささか大きい。

3. 中国は2016年4か月間で 137人、2015年同期間は 176人だったので 22%減ったことになる。よって世界中からの減少率に近い。 世界中からの新規参加者数における中国が占める比率は 2015年4か月間が 34%、2016年4か月間が 32%である。大体同じ比率です。

マレーシアマイセカンドホームプログラムの参加者数において、この数年中国による寡占状態が続いていることに変わりはない。2014年には中国一国で全体の42%も占めたことを思えば、この比率減少はマレーシアマイセカンドホームプログラムにとって好ましいことといえる。もっとも国別比率にはほとんど言及することなく参加者総数だけに注目するマレーシア当局にとっては、好ましくないでしょう。

4. 2016年4か月間を対前年同期間比で比べると、上位3か国で増えたのはバングラデシュだけで、それもわずか3人増だけという微増です。4位の韓国はほぼ同じ人数でした。
マレーシアマイセカンドホームプログラムの傾向を調べると、上位5か国、とりわけ過去3年は上位3か国、の増減が全体の参加者数合計に圧倒的影響力を示している。

5. まだ1年間の3分の1をまとめた統計数字なので、この時点で年間を予測することは早すぎます。ただ世界中の年間参加者数合計が 3200人から3600人というそれまでにない多人数を記録した、2012年と2013年並みの参加者状況を繰り返すことは無理でしょう。


【当ブログは、商業主義には縁がなく、旅行マスコミは気にしない】

 マレーシアマイセカンドホームプログラムにおいて日本はこの数年減少傾向にある、と当ブログでは既に数回指摘して、次のように書きました:「その理由を推測すれば、定年後・引退後の海外長期滞在の候補地としてのマレーシアブームが落ち着いたまたは以前ほどの熱はなくなった言えそうではないだろうか。」

今や、海外長期滞在プログラムに参加を期待している、興味を抱いている日本人の間では、間違いなく数年前のマレーシアブームはなくなった、と判断しても過言ではないでしょう。

マレーシアマイセカンドホームプログラムへの日本人の新規参加者数において、2012年は 816人、2013年は 739人でした。Intraasia のそれを評した「異常に多人数の年間新規参加者数を記録した」という表現が的を得ていることが皆さんにもおわかりになることでしょう。

”日本人の海外移住先 No1の人気国”といったような宣伝文句はしょせん泡沫(うたかた)の文句ですから、イントラアジアにはどうでもいいことだ、と以前書きました。この数年の日本人新規参加者数の減少及び今年2016年4か月間の少なさは、まさにその泡沫さが示されている。

当ブログは、時々強調しているように、 マスコミや業者が創り出している海外ロングステイのイメイージにこだわらない人たち、ブームや商売臭に満ちた宣伝に捉われずにご自分が、加えて配偶者も、マレーシアに興味あるまたはできればマレーシアに住んでみたいという方々、を応援します。

参考:年金額月10万円でも工夫と意識の持ちようでマレーシアでちゃんと暮らせます。
『月額10万円に満たない年金でもマレーシアロングステイはできる』- 画面左にあるカテゴリー ”総論と分析と考察から”に載せています。


マレーシアマイセカンドホームプログラムの 2015年の年間新規参加者数を分析

2016年04月07日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホーム当局は、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2015年1年間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました(2016年4月初め頃か)。

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホーム当局が公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員によるマレーシア語口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2015年の特徴 

  • 日本人の年間新規参加者数は対前年比で 70%です、つまり2014年に比してちょうど3割減った。
  • 全世界からの年間新規参加者数は前年(2014年)の約 72%にあたる。すなわち28%の減少である。
  • 参加者数の減少傾向を見ると、圧倒的1位の中国が半減近いという大幅減少したことに加えて、2位の日本、3位のバングラデシュも2桁パーセントの減少を示した。さらに国別トップ10に入っている国々の内で8か国が減少した。


【2015年のマレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。

A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 12人、2月 13人、3月 18人、4月 47人、5月 23人、6月 34人、
7月 10人、8月 18人、9月 34人、10月 40人、11月 11人、12月 40人、
年間合計:300人

参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します:
2014年:1月 47人、2月 51人、3月 29人、4月 26人、5月 41人、6月 16人
    7月 15人、8月 15人、9月 57人、10月 20人、11月 34人、12月 77人、年間合計:428人
2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
    7月 44人、8月 58人、9月 68人、10月 70人、11月 13人、12月 153人、年間合計 739人

従って2015年の新規参加者数は、2014年のそれより 128人少なく、減少率 30%である。

B. 国別の2015年の年間新規参加者数
1位:中国 719人、2位:日本 300人、3位:バングラデシュ:205人、4位:韓国 120人、5位:オーストラリア 84人、
6位:英国 83人、7位:台湾 71人、8位 シンガポール 67人、9位 米国 47人、10位 インド 46人、以下はその他として国別表示なし。

トップ3か国はもう何年も、中国、日本、バングラデシュの順序で固定された状態である。
参考:2014年の年間新規参加者数 トップ5か国
1位:中国 1307人、2位:日本 428人、3位:バングラデシュ:250人、4位:韓国 138人、5位:英国 117人、

C. 世界中からの新規参加者数
世界各国からの 2015年の年間新規参加者数合計 2,211人、 

比較として 2014年の年間合計は 3,074人です。従って2015年は前年に比べて 28% 減少したわけです。

過去の年間新規参加者数
2013年 3675人、2012年 3227人、2011年 2387人、2010年 1499人、2009年 1578人、

注:月毎のプログラム参加申請者数が即その月の申請承認数ということにはならない。当然時間差が生まれる。例えばある月に申請してその承認が翌翌月にずれ込むことはあり得る。
従って個々の月の申請承認数に注目するのではなく、あるまとまった期間で何人承認されたかに注目すべきです。


【イントラアジアの分析とコメント】
当ブログにまだ馴染みのない方は、この記事をお読みになった後、画面左に表示されているカテゴリー欄からカテゴリー別に数編程度の記事に目を通されることをお勧めします。

1.まず日本の年間新規参加者数の推移をあげておきましょう。
2002年:49人、2003年:99人、2004年:42人、2005年:87人、2006年:157人、2007年:198人、2008年:210人、
2009年:169人、2010年:195人、2011年:423人、2012年:816人、2013年:739人、2014年:428人、2015年:300人、

2012年をピークに3年連続してかなりの割合で減少した。しかし既に何回か言及したように、2012年と2013年の2年間は日本として異常に多人数の新規参加者数を記録した年と言えるので、その2年間は比較の対象外とします。

そうしたことを前提にして評すれば、2015年の年間参加者数は2011年あたりの水準に戻ったと言えるでしょう。Intraasia は、年間3百人台から4百人台が日本として適度な年間参加者数の数字だと見なしています。 ということから、2015年の数字はやや少ないとはいえ、それほど残念といえる数字ではないと言えそうです。

1つの国から年間3百人から4百人の新規参加者がいるのは、世界各国の参加者数統計を見れば明らかなように、少ない人数どころか、かなり多い人数です。このプログラムを寡占している中国だけが異常に多い人数なのです。

日本の新規参加者数が世界各国からの新規参加者数合計に占める割合は、2014年が約14%、2015年も約14%です。2011年の場合は約18%でした。このように全体に占める割合からみても、ここ2年の日本の新規参加者数は妥当なところではないでしょうか。

2.2015年は、上記に示した2015年の世界中からの新規参加者数は対前年比で 28%減の減少率なので、日本の減少率 30%は世界中から新規参加者数の減少率とほぼ同じ調子であると言えます。

3. 中国は2015年は 719人、2014年は 1307人だったので対前年比で約55%に減った。世界中からの新規参加者数における中国からの新規参加者数が占める比率は 2013年が 36%、2014年が 42.5%、2015年が 32.5%である。

このように、2015年は2014年に比べて比率が落ちたとはいえ、全体の3分の1は中国からの参加者である。中国による寡占状態が続いていることに変わりはない。
そこで2015年の中国比率の減少はマレーシアマイセカンドホームプログラムにとって好ましいことと言える。もっとも国別比率にはほとんど言及することなく参加者総数だけに注目するマレーシア当局にとっては、好ましくないでしょう。

4.2015年の世界中からの新規参加者数が前年比でかなり減少した主因は、何といっても1位の中国が大幅減少したこと(45%減)です。次いで日本(30%減)とバングラデシュ(18%減)も前年に比べて減少した。

トップ3か国の合計が全体の過半数を占めている。従ってトップ3か国の増減が全体の参加者数合計に圧倒的影響力を示すことになっている。

5. 日本はこの数年減少傾向にあるが、上記 1.で分析したように、日本として適当な水準に戻ったと見なせるでしょう。「その理由を推測すれば、定年後・引退後の海外長期滞在の候補地としてのマレーシアブームが落ち着いたまたは以前ほどの熱はなくなった言えそうではないだろうか。」と以前数回書いた点をあらためて再確認しておきます。

結論的に言って、日本人とりわけシニア世代の海外ロングステイ地の1国として、マレーシアは既に確立された地位にあると思います。

当ブログの特徴の1つ 
”日本人の海外移住先 No1の人気国”といったような宣伝文句はしょせん泡沫(うたかた)の文句ですから、イントラアジアにはどうでもいいです。

当ブログは時々強調しているように  マスコミや業者が創り出している海外ロングステイのイメイージにこだわらない人たち、ブームや商売臭に満ちた宣伝に捉われずにご自分が(加えて配偶者も)マレーシアに興味あるまたはできればマレーシアに住んでみたいという方々、を応援します。

参考:次の記事も是非ご覧ください。 クリックすると別ウインドウで開きます。
『マレーシアマイセカンドホームプログラムは富裕層でなくても日本の中流層も十分参加が可能だ』
『円安時代に月予算額として1人なら10万円、夫婦なら15万円で暮らす、マレーシアマイセカンドホーム生活』 

 


マレーシアマイセカンドホームプログラムの2015年11か月間の新規参加者数を分析

2016年01月16日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホーム当局は最近(2016年1月中旬)になって、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2015年11か月間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました。

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホーム当局が公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員によるマレーシア語口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2015年11か月間の特徴 

・日本人の参加者数は対前年同期間の 74%です、つまり2014年11か月間に比してほぼ4分の3に減った。
・全世界からの参加者数が昨年同期間(2014年11か月間)の約 72%である。
・参加者数で日本だけが減少したわけでなく、圧倒的1位の中国が大幅減少したことに加えて、国別トップ10に入っている国々の多くも減少した。

【2015年1月から11月までの、マレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。

A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 12人、2月 13人、3月 18人、4月 47人、5月 23人、6月 34人
7月 10人、8月 18人、9月 34人、10月 40人、11月 11人、12月 人
11月までの計:260人

参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します:
2014年:1月 47人、2月 51人、3月 29人、4月 26人、5月 41人、6月 16人
    7月 15人、8月 15人、9月 57人、10月 20人、11月 34人、12月 77人、年間合計 428人
2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
    7月 44人、8月 58人、9月 68人、10月 70人、11月 13人、12月 153人、年間合計 739人

従って2015年11か月間は、2014年同期間の合計 351人より91人少なく、減少率 26%である。

B. 国別の2015年11か月間の新規参加者数
1位:中国 594人、2位:日本 260人、3位:バングラデシュ 171人、4位:韓国 100人、5位:英国 71人、
6位:台湾 61人、6位:オーストラリア 61人、8位: シンガポール 59人、9位: インド 41人、 9位: 米国 41人、以下はその他として国別表示なし。

C. 世界中からの新規参加者数
世界各国からの 2015年11か月間の新規参加者数の合計 1855人、 
比較として 2014年11か月間の合計は 2593人です。従って2015年は前年同期間に比べて 28.5% 減少したわけです。

注:月毎のプログラム参加申請者数が即その月の申請承認数ということにはならない。当然時間差が生まれる。例えばある月に申請してその承認が翌翌月にずれ込むことはあり得る。
従って個々の月の申請承認数に注目するのではなく、あるまとまった期間で何人承認されたかに注目すべきです。


【イントラアジアの分析とコメント】
当ブログにまだ馴染みのない方はあらかじめ、画面左に表示されているカテゴリー欄の『参加者数の統計と解説』をクリックして、数編の記事にまず目を通されることをお勧めします。

1.日本の新規参加者数の11か月間小計をみると、2012年が 781人、2013年が 586人、2014年は 351人、2015年 260人ですから、4年連続して目に見えて減っている。しかし既に何回か言及したように、2012年と2013年の2年間は日本として異常に多人数の新規参加者数を記録した年と言えるので、その2年間は比較の対象外とします。
そうしたことを前提にして、12月分が含まれていない現時点での公表数字から言えることは、2015年の年間参加者数は2014年に比して間違いなく減少したと評せます。

2.ただ2015年に限って言えば、上記に示した2015年11か月間の世界中からの新規参加者数は対前年同期間比で 28.5%減の減少率なので、日本の減少率 26%は世界中から合計新規参加者数の減少率とほぼ同じ調子であるといえそうです。

3. 中国は2015年11月間で 594人、2014年同期間は 1156人だったので約半分に減った。世界中からの新規参加者数における中国が占める比率は 2014年11か月間が 44.5%、2015年11か月間が 32%である。
この数年中国による寡占状態が続いていたので、この比率減少はマレーシアマイセカンドホームプログラムにとって好ましいことといえる。もっとも国別比率にはほとんど言及することなく参加者総数だけに注目するマレーシア当局にとっては、好ましくないでしょう。

4.2015年11か月間の世界からの新規参加者数合計が昨年同期間比でかなり減少した主因は、何といっても1位の中国が大幅減少したこと(48%減)です。次いで日本(26%減)とバングラデシュ(15%減)も前年同期に比べて減少した。上位3か国がこれだけ減少した以上、世界中からの新規参加者数合計もかなり減少したことはいわば当然でしょう。

5. 2015年は11か月間を眺めた時点で、上位10か国の大多数の国が対2014年同期間比で減少している。恐らく1年間の傾向としても同じようになることでしょう。なお年間参加者数が数十人の国の中には対前年比で数十パーセント増えた国があるが、全体の合計参加者数には全く影響はない。
マレーシアマイセカンドホームプログラムの傾向を調べると、上位5か国、とりわけ過去3年は上位3か国、の増減が全体の参加者数合計に圧倒的影響力を示している。

6. 日本はこの数年減少傾向にあり、2015年11か月間の時点でも対前年同期比で減っている。「その理由を推測すれば、定年後・引退後の海外長期滞在の候補地としてのマレーシアブームが落ち着いたまたは以前ほどの熱はなくなった言えそうではないだろうか。」と昨年数回書いた点をあらためて再確認しておきます。


【Intraasia のひとこと】

2015年は9月頃から外為市場で通貨マレーシアリンギットが対米ドルで下落した。円対米ドルの為替レートはほとんど動かなかった。そのためリンギットは対日本円で切り下がることになった。こうして2015年の第4四半期は 大体3.4から3.5位のレートを付けていた。つまり現金 1万円を両替するとRM 340から 350 を入手するということです。

21世紀になって、リンギット対円の為替レートで 4.0 というような時期が一時期あったが、それは例外的な時期と言えるので、2015年第4四半期から現在の2016年第1四半期に続く 3.5 為替レートは一般日本人にとって近年ではかなり良いレートと捉えるべきでしょう。
国際的原油安のため、産油国マレーシアは2016年は歳入減になる。そこで通貨リンギットの弱化が2016年は続きそうだとの観測が強い。

国際通貨市場である国の通貨がかなりの幅で切り上がる、切り下がるのはごく普通のことですから、リンギットが次第に反発する、切り上がることもあるでしょうし、また弱化した状態がさらに続くこともありえる。

マレーシアマイセカンドホームプログラムに興味ある方、参加したいとお考え中の方にとって、円対リンギットの為替レートは確かに気になることでしょう。といっても為替レートが参加を決める鍵にはならないのではないでしょうか。
たまたま今年2016年前半の参加申請になれば、比較的好為替レートの恩恵がありそうですね(2016年後半までは見通せない)。

参照:以前に書いた 『円安時代に月予算額として1人なら10万円、夫婦なら15万円で暮らす、マレーシアマイセカンドホーム生活』 記事もご覧ください。

 


マレーシアマイセカンドホームプログラムの2015年8か月間の新規参加者数を分析

2015年11月19日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホーム当局はようやく最近(2015年11月上旬)になって、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2015年8か月間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました。

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホーム当局が公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員によるマレーシア語口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2015年8か月間の特徴 

・日本人の参加者数は対前年同期間の約 73%です、つまり2014年8か月間に比してほぼ4分の3に減った。
・全世界からの参加者数が昨年同期間(2014年8か月間)の約 62%である。
・参加者数で日本だけが減少したわけでなく、中国を筆頭にほとんどの国がかなり減少した。

【2015年1月から8月までの、マレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。

A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 12人、2月 13人、3月 18人、4月 47人、5月 23人、6月 34人
7月 10人、8月 18人、9月 人、10月 人、11月 人、12月 人
8月までの計:175人

参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します:
2014年:1月 47人、2月 51人、3月 29人、4月 26人、5月 41人、6月 16人
    7月 15人、8月 15人、9月 57人、10月 20人、11月 34人、12月 77人、年間合計:428人
2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
    7月 44人、8月 58人、9月 68人、10月 70人、11月 13人、12月 153人、年間合計 739人

従って2015年8か月間は、昨年同期間の合計 240人より65人少なく、減少率 27%である。

B. 国別の2015年8か月間の新規参加者数
1位:中国 373人、 2位:日本 175人、3位:バングラデシュ:92人、4位:韓国 57人、5位:英国 48人、
6位:台湾 39人、7位:オーストラリア 37人、8位 シンガポール 33人、9位 インド 28人、10位 米国 26人、以下はその他として国別表示なし。

C. 世界中からの新規参加者数
世界各国からの 2015年8か月間の新規参加者数の合計 1136人、 
比較として 2014年8か月間の合計は 1831人です。従って2015年は前年同期に比べて 38.0% も減少したわけです。

注:月毎のプログラム参加申請者数が即その月の申請承認数ということにはならない。当然時間差が生まれる。例えばある月に申請してその承認が翌翌月にずれ込むことはあり得る。
従って個々の月の申請承認数に注目するのではなく、あるまとまった期間で何人承認されたかに注目すべきです。


【イントラアジアの分析とコメント】
当ブログにまだ馴染みのない方はあらかじめ、画面左に表示されているカテゴリー欄の『参加者数の統計と解説』をクリックして、数編の記事にまず目を通されることをお勧めします。
ここで書くことは今回(2015年11月上旬)発表された数値を基にしているので、仮に数値修正が施されれば、内容に齟齬をきたすことは当然ありえる。マレーシアマイセカンドホーム当局が後日、一度発表した数字を修正することがこれまでにも複数回起きている。

1.日本の新規参加者数の8か月間小計をみると、2012年が 558人、2013年が 376人、2014年は 240人ですから、3年連続して目に見えて減っている。しかし既に何回か言及したように、2012年と2013年の2年間は日本として異常に多人数の新規参加者数を記録した年と言えるので、その2年間は比較の対象外とします。
そうしたことを前提にして、現時点で今年は2014年に比して依然として減っていると評せます。

2.しかしながら上記に示した2015年8か月間の世界中からの新規参加者数は対前年同期間比で 38%減の減少率なので、日本の減少率 27%は世界中から合計新規参加者数の減少率に比べれば、多少ましであるといえそうです。

3. 中国は今年8月間で 373人、2014年同期間は 882人だったので約4割に減った。世界からの新規参加者数における中国が占める比率は 2014年8か月間が 48%、2015年8か月間が 33%である。
この数年中国による寡占状態が続いていたので、この比率減少はマレーシアマイセカンドホームプログラムにとって好ましいことといえる。もっとも国別比率にはほとんど言及することなく参加者総数だけに注目するマレーシア当局にとっては、好ましくないでしょう。

4.今年8か月間の世界からの新規参加者数合計が昨年同期間比で大幅減少した主因は、1位の中国が大幅減少したこと(58%減)、次いで日本(27%減)とバングラデシュ(34%減)も前年同期に比べてかなり減少した。上位3か国がこれだけ減少した以上、世界中からの新規参加者数合計も大幅に減少したことはいわば当然でしょう。

5. 2015年は8か月間を眺めた限りでは、上位10か国の大多数の国が対2014年同期比で減少している。年間参加者数1桁人数の国の中に対前年比で数十パーセント増えた国があっても、全体の合計参加者数には全く影響はない。
マレーシアマイセカンドホームプログラムの傾向を調べると、上位5か国、とりわけ過去3年は上位3か国、の増減が全体の参加者数合計に圧倒的影響力を示している。

6. 日本はこの数年減少傾向にあり、今年8か月間の時点でも対前年同期比で減っている。「その理由を推測すれば、定年後・引退後の海外長期滞在の候補地としてのマレーシアブームが落ち着いたまたは以前ほどの熱はなくなった言えそうではないだろうか。」と前回書いた点を今回は再確認することになった。


当ブログの特徴の1つ
”日本人の海外移住先 No1の人気国”といったような宣伝文句はしょせん泡沫(うたかた)の文句ですから、イントラアジアにはどうでもいいことだ、と以前書きました。この数年の日本人新規参加者数の減少は、まさにその泡沫さが示されている。

当ブログは、時々強調しているように、 マスコミや業者が創り出している海外ロングステイのイメイージにこだわらない人たち、ブームや商売臭に満ちた宣伝に捉われずにご自分が(加えて配偶者も)マレーシアに興味あるまたはできればマレーシアに住んでみたいという方々、を応援します。

参考:年金額月10万円でも工夫と意識の持ちようでマレーシアでちゃんと暮らせます。
『月額10万円に満たない年金でもマレーシアロングステイはできる』 - 画面左にあるカテゴリー ”総論と分析と考察から”に載せています。



マレーシアマイセカンドホームプログラムの2015年5か月間の新規参加者数を分析

2015年08月04日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホーム当局はごく最近(2015年7月末)、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2015年5か月間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました。

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホーム当局または観光省がそれぞれの公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員によるマレーシア語口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2015年5か月間の特徴 

・日本人の参加者数は対前年同期間の 約 58%です、つまり2014年5か月間に比してほぼ半減した。
・全世界からの参加者数が昨年同期間(2014年5か月間)の約 44%である。
・参加者数で日本だけでが減少したわけでなく、中国を筆頭にほとんどの国がかなり減少した。

【2015年1月から5月までの、マレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。

A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 12人、2月 13人、3月 18人、4月 47人、5月 23人、6月 人
7月 人、8月 人、9月 人、10月 人、11月 人、12月 人
10月までの計:113人

参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します:
2014年:1月 47人、2月 51人、3月 29人、4月 26人、5月 41人、6月 16人
7月 15人、8月 15人、9月 57人、10月 20人、11月 34人、12月 77人、年間合計:428人
2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
    7月 44人、8月 58人、9月 68人、10月 70人、11月 13人、12月 153人、年間合計 739人

従って2015年5か月間は、昨年同期間の合計 194人より81人少なく、減少率 42%である。

B. 国別の2015年5か月間の新規参加者数
1位:中国 237人、 2位:日本 113人、3位:バングラデシュ:56人、4位:韓国 31人、5位:英国 30人、
6位:オーストラリア 26人、7位:台湾 23人、8位 インド 18人、9位 シンガポール 17人、10位 香港 12人、以下はその他として国別表示なし。

C. 世界中からの新規参加者数合計
世界各国からの 2015年5か月間の新規参加者数の合計 686人、 
比較として 2014年5か月間の合計は 1574人です。従って2015年は前年同期に比べて 56.5% も減少したわけです。

注:月毎のプログラム参加申請者数が即その月の申請承認数ということにはならない。当然時間差が生まれる。例えば1月に申請してその承認が3月にずれ込むことはあり得る。
従って個々の月の申請承認数に注目するのではなく、あるまとまった期間で何人承認されたかに注目すべきです。


【イントラアジアの分析とコメント】
当ブログにまだ馴染みのない方はあらかじめ、画面左に表示されているカテゴリー欄の『参加者数の統計と解説』をクリックして、数編の記事にまず目を通されることをお勧めします。
ここで書くことは今回(2015年7月末)発表された数値を基にしているので、仮に数値修正が施されれば、内容に齟齬をきたすことは当然ありえる。

1.日本の新規参加者数の5か月間小計をみると、2013年が 286人、2014年は 194人ですから、ここに示さなかった2012年から連続して目に見えて減っている。しかし既に何回か言及したように、2012年と2013年の2年間は日本として異常に多人数の新規参加者数を記録した年と言えるので、その2年間は比較の対象外とします。
そうしたことを前提にして、現時点で今年は2014年に比してかなり減っていると評せます。

2.しかしながら上記に示した2015年5か月間の世界中からの新規参加者数は対前年同期間比で 57%減の大幅減少率なので、日本の減少率 42%は世界中から合計新規参加者数の減少率に比べれば、多少ましであるといえそうです。

3. 中国は今年5月間で237人、2014年同期間は785人だったので 3分の1弱に減った。世界からの新規参加者数における中国の比率は 2014年5か月間が 50%、2015年5か月間が 34.5%である。
この数年中国による寡占状態が続いていたので、この比率減少はマレーシアマイセカンドホームプログラムにとって好ましいことといえる。もっとも国別比率ではなく参加者総数だけに注目するマレーシア当局にとっては、好ましくないでしょうが。

4.今年の世界からの新規参加者数合計が昨年同期間比で大幅減少した主因は、1位の中国が大幅減少したこと、次いで日本とバングラデシュ(50%減)も前年同期に比べてかなり減少した。上位3か国がこれだけ減少した以上、世界中からの新規参加者数も大幅に減少したことはいわば当然でしょう。

5. 2015年は5か月間を眺めた限りでは、上位10か国のほぼどの国も対2014年同期比で減少している。年間参加者数1桁人数の国の中に対前年比で数十パセント増えた国があっても、全体の合計参加者数には全く影響はない。
マレーシアマイセカンドホームプログラムの傾向を調べると、上位5か国、とりわけ過去3年は上位3か国、の増減が全体の参加者数合計に圧倒的影響力を示す。

6. 日本はこの数年減少傾向にあり、今年5か月間の時点でも対前年同期比で減っている。その理由を推測すれば、定年後・引退後の海外長期滞在の候補地としてのマレーシアブームが落ち着いたまたは以前ほどの熱はなくなった言えそうではないだろうか。
”日本人の海外移住先 No1の人気国”といったような宣伝文句はしょせん泡沫(うたかた)の文句ですから、イントラアジアにはどうでもいいことだ、と以前書きました。まさにその泡沫さが示されている。当ブログは時々強調しているように、 ”マスコミや業者が創り出している海外ロングステイのイメイージにこだわらない人”を応援します、なのです。

7. 世界からの参加者数合計が対前年同期比で減っている、とりわけ寡占状態をこの数年続けた中国が大幅減している。この推測理由として、6月に掲載した時点で書いた一節 「あくまでも推測ですが、その理由の1つは、プログラム当局が行う申請審査の引き締めにあるかもしれません」 を引き続き掲げておきます。
みせかけの新規参加者数増大はマレーシアマイセカンドホームプログラムの発展にとって決して好ましいことではないと、イントラアジアは確信します。

 


マレーシアマイセカンドホームプログラムの2015年3か月間の新規参加者数を分析

2015年06月11日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホーム当局はごく最近(2015年6月初旬)、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2015年3か月間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました。

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホーム当局または観光省がそれぞれの公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員による口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2015年3か月間の特徴

・日本人の参加者数は対前年同期間比で 66%の減少、つまり2014年3か月間の3分の1である。
・全世界からの参加者数が昨年同期間(2014年3か月間)比で3分の1に減っている。

【2015年1月から3月までの、マレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。

A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 12人、2月 13人、3月 18人、4月 人、5月 人、6月 人
7月 人、8月 人、9月 人、10月 人、11月 人、12月 人
3月までの計:43人

参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します:
2014年:1月 47人、2月 51人、3月 29人、4月 26人、5月 41人、6月 16人
       7月 15人、8月 15人、9月 57人、10月 20人、11月 34人、12月 77人、合計:428人
2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
    7月 44人、8月 58人、9月 68人、10月 70人、11月 13人、12月 153人、年間合計 739人

従って2015年3か月間は、昨年同期間の合計 127人より84人も少なく、減少率 66%である。

B. 国別の2015年3か月間の新規参加者数
1位:中国 118人、 2位:日本 43人、3位:バングラデシュ:25人、4位:韓国 11人、4位:インド 11人、
6位:台湾 9人、6位:オーストラリア 9人、8位 シンガポール 7人、9位 英国 7人、9位 インドネシア 7人、以下はその他として国別表示なし。

C. 世界中からの新規参加者数合計
世界各国からの 2015年3か月間の新規参加者数の合計 299人、 
比較として 2014年3か月間の合計は 925人です。従って2014年は前年同期のわずか3分の1にすぎない。

注意:公式サイトに掲載される統計は、過去の例として後日修正されたことが何回かあるので、今年3か月間の参加者数統計が今回の発表で100%確定したとまでは捉えがたい。修正される理由として、審査の遅れ、審査の内部基準の見直し、集計ミス、といった要因が考えられる。
仮に統計数字が修正されることが起きれば、その時点で当記事での該当部分を修正するか、または別記事として掲載します。

しかしながら、数値の修正はありえても現在の統計とまったくかけ離れた数値になることは考えられないので、今年3か月間の数字は2014年3か月間の数字と比べて、明らかに減少している点には興味を引かれる。 

月毎のプログラム参加申請者数が即その月の申請承認数ということにはならない。当然時間差が生まれる。例えば1月終りに申請してその承認が3月にずれ込むことはあり得る。従って個々の月の申請承認数に注目するのではなく、3か月間で何人承認されたかに注目すべきです。

参照: マレーシアマイセカンドホームサイトに掲載されている規定から抜粋 - 2015年7月追記
審査を進めて承認する過程は、申請書類を提出した日を起点にして90労働日かかります。これはあくまでも書類がすべて整っていることが前提です。

【イントラアジアの分析とコメント】
当ブログにまだ馴染みのない方はあらかじめ、画面左に表示されているカテゴリー欄の『参加者数の統計と解説』をクリックして、数編の記事にまず目を通されることをお勧めします。
ここで書くことは今回(2015年6月初旬)発表された数値を基にしているので、仮に数値修正が施されれば、内容に齟齬をきたすことは当然ありえる。

1.日本の新規参加者数の3か月間小計をみると、2012年が 224人、2013年が 179人、2014年は 127人ですから、今年で3年連続目に見えて減っていることになる。もっとも2012年と2013年の2年間は、日本として異常に多人数の新規参加者数を記録した年と言えるので、その2年間は比較の対象外とします。それでも今年は2014年に比して大きく減っていると評せます。

2.しかしながら上記に示した2015年3か月間の世界中からの新規参加者数は対前年同期間比で 67%の大幅減なので、日本の減少率 66%は世界中からのそれとほぼ同じである。

3. 中国は今年3か月間で118人、2014年同期間は478人だったので約4分の1に減った。世界からの新規参加者数における中国の比率は多少下がったが、それでも今年3か月間では約40%を占めており、中国による寡占状態はあまり変わっていない。

4.この3か月間の大幅減少の主因は、1位の中国が大幅減少したこと、次いで日本とバングラデシュも前年同期に比べて大幅に減少した。上位3か国がこれだけ減少した以上、世界中からの新規参加者数も大幅に減少したことはいわば当然でしょう。


今回(2015年6月初旬)発表の統計数値を前提にすれば、2015年最初の3か月間は、恐らくマレーシアマイセカンドホームプログラム当局の期待または予想を下回る新規参加者数だったことではないだろうか。

あくまでも推測ですが、その理由の1つは、プログラム当局が行う申請審査の引き締めにあるかもしれません。しかし、前回の5月24日付け記事 『マレーシアマイセカンドホームプログラム参加者がビジネスを行うことは許されません 』 で掲載したように、不正な意図を持ったプログラム参加者を防ぐことは必要です。みせかけの新規参加者数増大はマレーシアマイセカンドホームプログラムの発展にとって決して好ましいことではありませんね。

 


マレーシアマイセカンドホームプログラムの2014年の新規参加者数 - 日本は428人

2015年03月08日 | 参加者数の統計と解説

マレーシアマイセカンドホームプログラム当局はようやく3月上旬になって、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2014年の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの参加者累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました。

前年度の年間統計発表までにかなり日数がかかったといえます。昨年2014年は前年度(2013年)の年間統計が一度発表されてからその後3月下旬になって大幅に修正された。今年はそんなことが起こらないことを願っています。

ところでマレーシアマイセカンドホーム公式サイトの統計ページの最終更新は、相変わらず ”2013年12月18日”と表示されているが、この日付は以前から全く当てにならない。

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホームプログラム当局または観光省がそれぞれの公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員によるマレーシア語の口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2014年の特徴 

  • 日本人参加者数は2012年、2013年より大幅に減少した。2011年の参加者数とほぼ同数だった。
  • 中国からの参加者数が前年度に続いて1千人を超え、2014年も他国を完全に圧倒した。
  • 世界各国からの参加者総数が対前年比で約17% 減少した。


【マレーシアマイセカンドホームプログラムの参加者数統計のデータと分析-2014年版】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。

A. 世界中からの1年間の新規参加者総数 -年別統計
2002年:818人、2003年:1645人、2004年:1917人、2005年:2615人、2006年:1729人、2007年:1503人、2008年:1512人、
2009年:1578人、2010年:1499人、2011年:2387人、2012年:3227人、2013年:3675人、2014年:3074人、

従って2014年は対前年比で 約17%の減少となる。
ちなみにマレーシアマイセカンドホームプログラムが始まった2002年からの参加者数累計は 27179人です。

B. 国別の2014年の新規参加者数
1位:中国 1307人、 2位:日本 428人、3位:バングラデシュ:250人、4位:韓国: 138人、 5位:英国 117人、上位3か国は3年連続この順位を保っている。
6位:シンガポール 94人。7位:台湾 83人、8位:オーストラリア 62人、それ以下はごく少ない人数です。

C. 日本の2014年の新規参加者数 -月別統計
1月 47人、2月 51人、3月 29人、4月 26人、5月 41人、6月 16人
7月 15人、8月 15人、9月 57人、10月 20人、11月 34人、12月 77人、合計:428人
参考:日本の新規参加者数の推移
2002年:49人、2003年:99人、2004年:42人、2005年:87人、2006年:157人、2007年:198人、2008年:210人、
2009年:169人、2010年:195人、2011年:423人、2012年:816人、2013年:739人、2014年:428人、

従って2014年の参加者数は、2013年の 739人より 311人少なく、減少率 42%である。これは上記に示した2014年の全世界からの新規参加者数における減少率 17%よりずっと大きい。

D. 日本と中国の新規参加者数の比較 -カッコ内は対前年の増減率
日本:2010年 195人、2011年 423人(+117%)、2012年 816人(+93%)、2013年 739人(-10%)、2014年 428人 (-42%)
中国:2010年 154人、2011年 405人(+163%)、2012年 731人(+80%)、2013年 1337人(+83%)、2014年 1307人(-2%)

参考:13年間の累計参加者数では、1位中国が6,232人、2位日本が3,612人、3位バングラデシュが3005人となる。世界中からの参加者数累計は 27,179人。

国別参加者数番付において、2011年と12年は日本が僅差で1位でした。その後この2年間は、中国が圧倒的な人数で1位、そして2位が日本、3位がバングラデシュという順位構造になっている。

E. 全世界からの新規参加者数を大陸別に比較
アジアが占める割合は、2014年:3074人中の86%、2013年:3657人中の85.6%、2012年:3227人中の84.5%、2011年:2387人中の80.6%、 2010年:1499人中の70%、


【イントラアジアの分析とコメント】

1. 2014年の新規参加者数を対前年比でみると、日本は 42%の大幅減となった、中国は 2%の微減だった。従って両国間における参加者数の差は前年度よりも拡大した。またバングラデシュも2014年は対前年比12%減と参加者数を減らした。
2014年も2013年度と同様に、中国が1位、日本が2位という順位が1月から12月までずっと続いた。

2. プログラム開始の2002年から2014年までの参加者数累計でも、2014年単年度の新規参加者数においても、トップ3か国は中国と日本とバングラデシュです。

3.2014年12月に掲載した、参加者数の中間統計と分析の記事で Intraasia は次のように書きました: 「2012年と2013年の2年間は、日本として異常に多人数の新規参加者を記録した年と言えるので、今年2014年は減少傾向にあるというよりも、むしろそれ以前である2011年のようなペースに戻ったと評せます。
そもそも過去2年間は、理由はよく知らないが、定年後の海外移住先としてマレーシアがもてはやされ申請者数激増のブームになった。そしてその一過性の高揚期が終わって本来の年間申請者数ペースに戻ったとみる方が自然ではないでしょうか。定年後の海外移住先にブームなど不要です。」

2014年1年間の統計が発表された今でも、この捉え方と観点は変わりません。マレーシアマイセカンドホームプログラム参加者数において、中国を除けば、日本の参加者数は十分に多い。その証拠に日本は単年度においても累計においても国別順位2位ですね。

日本人が定年・引退後のロングステイをするために年間10万人も海外移住することは、考えられる将来においてもありえない。
従って年間300人から500人ほどの新規参加者数であれば、シニア世代の海外ロングステイ地の1国としてマレーシアは確立された地位にあると思う。

4. 世界各国からの新規参加者数合計が、対2013年比で 17%減少している中、中国は2%の微減でしかなかった。このため参加者総数に占める中国からの参加者割合はより増加した。中国の平均月参加者数が100人を超えるという数字は際立っている。2014年は中国が新規参加者数の多さで突出した形になった。

なお世界の国の中には対前年比で増加している国が数少なくある、ただそういう国は2013年の年間参加者は2桁数なので、増加率が大きく示されても実人数が大きく増えたわけではない。

5. 2014年の新規参加者数において、中国と日本の2か国だけで全体の 56.5%も占めている:中国が 42.5%、日本が 14%。
2013年の場合は中国が 36%、日本が 20%、計 56%。
この両国が新規参加者総数に占める比率を見ると、2012年では 48%を占めたので、2012年以降は、中国と日本の両国によるプログラム参加者寡占化が進んで定着したかの観がある。ただしその中身は中国のガリバー型寡占となっている。

なお過去の特異な現象として2005年の例があり、バングラデシュと中国で全体の52%を占めた。

中国と日本の両国による寡占化が進んだ要因として、2012年と13年は2位から大差の3位であったバングラデシュが、2014年は順位自体は3位のままだが新規参加者数をさらに減らしたことがあげられる。

6. 2013年は中国1か国の新規参加者数が世界中からの新規参加者総数の3分の1を超えた。2014年にはその比率がさらに増した、1年間にある1か国が占める割合が 42.5%という数字はマレーシアマイセカンドホームプログラム史上過去最高です。

実はプログラム開始の初期にも似たような現象が起きた。2003年に中国1か国で全体の32%を占め、2005年にバングラデシュ1か国で全体の33%を占めた。恐らくそういう現象が生まれた背景をプログラム当局は精査したのであろう、申請参加条件をその後改定した、つまりより厳しいものにした。

それから10年ほど経った現在は、マレーシアマイセカンドホームプログラムに関する政府と観光省の捉え方と目指すところは2000年代半ばの頃とは幾分違うだろうが、マレーシアマイセカンドホームプログラムのあるべき観点から捉えたら、単年度においてある1か国が3分の1を占める、2014年に至っては42%も占めた、という寡占さらには独占状況は決して好ましい現象とは思えない。
これは中国だからではなく、仮に日本だけが3分の1を占めたとしても、イントラアジアの観点は同じです。
このことは以前の記事でも言及しました。

7.2002年から2014年までの全世界からの参加者数累計(27,179人)において、アジアが占める割合は全体の 78.5%です。ヨーロッパが占める割合は13%に過ぎない。この数字だけでもマレーシアマイセカンドホームプログラムはアジアに圧倒的に依存していることが、明瞭にわかる。

この傾向は近年より顕著になってきた。新規参加者総数にアジアが占める割合は2011年が80%、2012年からは毎年約 85%という高率だ。
新規参加者の85%はアジアの国々からということは、マレーシアマイセカンドホームプログラムはアジア人で支えていると見なしても言い過ぎではない。

マレーシア政府と観光省は、マレーシアマイセカンドホームプログラムの対象の広がりによく言及していますが、現実はアジアの国々からの参加者がプログラムを独占し、同時にプログラムはアジアの国々に支えられている。


マレーシアマイセカンドホームプログラムの2014年10か月間の新規参加者数を分析

2014年12月21日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホーム当局はごく最近(2014年12月中旬だと推測される)、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2014年10か月間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました。

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホーム当局または観光省がそれぞれの公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員による口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2014年10か月間の特徴 

  • 日本人の参加者数は対前年同期間比で 43%減少した。
  • 中国からの参加者数が全体の半数近くを占める寡占状態が続いている。

 【2014年1月から10月までの、マレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことをいう。

A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 49人、2月 52人、3月 35人、4月 26人、5月 41人、6月 16人
7月 16人、8月 15人、9月 57人、10月 21人、11月 人、12月 人
10月までの計:328人

参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します:
2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
    7月 44人、8月 58人、9月 68人、10月 70人、11月 13人、12月 153人、年間合計 739人

2012年:1月 42人、2月 83人、3月 99人、4月 49人、5月 47人、6月 69人、
    7月 65人、8月 104人、9月 69人、10月 84人、11月 70人、12月 35人、年間合計 816人、

従って2014年10か月間は、昨年同期間の合計 573人より245人も少なく、減少率 43%である。下記に示した2014年10か月間の世界中からの新規参加者数は対前年同期間比で 1%の微増なので、日本の減少率は目立つことになる。

B. 国別の10か月間の新規参加者数
1位:中国 1,225人、 2位:日本 328人、3位:バングラデシュ:231人、4位:韓国 99人、5位:英国 86人、
6位:台湾 81人、7位:シンガポール 74人、8位 パキスタン 57人、9位 インドとオーストラリア 各45人、これ以下はごく少ない人数です。

C. 世界中からの新規参加者数合計
世界各国からの 2014年10か月間の新規参加者数の合計 2,669人、 
比較として 2013年10か月間の合計は 2,646人。従って2014年は対前年同期比で 23人増えており、1%の微増です。

注意:公式サイトに今回の更新直前まで掲載されていた統計では2014年6月は全ての国でゼロ計上されていたが、今回の更新統計でそれが修正された。そこで日本を含めて7か月間統計の時点での数字には変化がある。
マレーシアマイセカンドホーム当局の統計修正は初めてのことではないし、イントラアジアは以前の記事で修正の可能性を示唆しておきました。そこで今回の更新統計を最新データとみなせばよい。

【イントラアジアの分析とコメント】
当ブログにまだ馴染みのない方はあらかじめ、画面左に表示されているカテゴリー欄の『参加者数の統計と解説』をクリックして、数編の記事にまず目を通されることをお勧めします。

1.日本の新規参加者数の10か月間小計をみると、2012年が 711人、2013年が 573人、2014年は 328人ですから、2014年は去年に比べて大幅に減少、2012年に比べたら半減している。しかし2012年と2013年の2年間は、日本として異常に多人数の新規参加者を記録した年と言えるので、今年2014年は減少傾向にあるというよりも、むしろそれ以前である2011年のようなペースに戻ったと評せます。

そもそも過去2年間は、理由はよく知らないが、定年後の海外移住先としてマレーシアがもてはやされ申請者数激増のブームになった。そしてその一過性の高揚期が終わって本来の年間申請者数ペースに戻ったとみる方が自然ではないでしょうか。定年後の海外移住先にブームなど不要です。

2. 中国は10か月間で1,225人、月平均122人もの参加者数です。前年同期間は914人だったので34%増とかなりの増加率です。世界各国からの新規参加者数合計が昨年同時期比で1%の微増の中、中国の増加はやはり目立つ、中国のおかげで各国から合計が減少せず微増になったといえる。
従って今回中国が新規参加者全体に占める割合は7か月時点より数パーセント減ったとはいえ、46%も占める寡占状態に変わりはない。

3. 2012年、2013年の国別年間順位は、中国が1位、日本が2位、バングラデシュが3位でした、そして2014年10か月時点でも順位傾向は変わっていない。この3か国は他国より抜きん出て多く、3年連続この順位を占めることはほぼ間違いない。

4. この部分はまた書くことになります。もはや、中国からの新規参加者数は突出を超えてマレーシアマイセカンドホームプログラムを独占している。
中国だからということではなく(仮に日本が独占国の場合でも)、ある1か国からの参加者が全体の半分ほども占めるという状況は、プログラムにとって不健康な状況であり、プログラムが持つ理念を逸脱させてしまっている。
中国からの新規参加者がこれほどまでに他国を圧倒している状況は、中国人申請者を扱うプログラム代理業者と中国人参加者を主対象として不動産開発を進める不動産デベロッパーとその代理業者が喜ぶだけですね。


年末のごあいさつ

今年は円安が進み、従って日本円対リンギットの為替相場でもかなり円の価値が下がりました。2014年12月中旬時点で外為レートは 2.9を切っている。この意味は現金 1万円を両替すると、手にする金額が RM 290にも満たないということです。

円安時代にはそれに適応した滞在生活が必要となる。今年掲載した 『円安時代に月予算額として1人なら10万円、夫婦なら15万円で暮らす、マレーシアマイセカンドホーム生活』 記事をお読みになっていない方は、クリックして是非ご覧ください。 年金額月10万円でも工夫と意識の持ちようでマレーシアでちゃんと暮らせますよ。

当ブログは2009年3月に開設して以来、コツコツと地道に記事を増やしてきました。当初からなんら宣伝はしておらず、検索サイトと読者の口コミだけを頼りにしています。そんな中で読者数累計20万人目前となり、年末には達しそうです。これまで当ブログを訪問された皆さん、ありがとうございます。

以前書いた一節を繰り返しておきます:当ブログは、シニア世代の方々にマレーシアで住んでみるのはなかなか良いですよ、とずっとお勧めしています。しかし是非マレーシアを選んだ方がいいと説得することはありませんし、当ブログはそういう場ではありません。
”日本人の海外移住先 No1の人気国”といったような宣伝文句はしょせん泡沫(うたかた)の文句ですから、イントラアジアにはどうでもいいです。当ブログが時々強調しているように 「”マスコミや業者が創り出している海外ロングステイのイメイージにこだわらない人”を応援します。」 なのです。

良いお年を、そして来年も当ブログをご愛読ください。


マレーシアマイセカンドホームプログラムの2014年7か月間の新規参加者数を分析

2014年09月27日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホーム当局はごく最近(2014年9月中旬だと推測される)、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2014年7か月間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました。

しかし今回の発表ではたいへん奇妙な点が2つある:

  • a. 2014年6月の世界各国からの新規参加者数が全てゼロになっている。
  • b. 2014年7月の世界中からの新規参加者数が74人という今年の月別最低数であり、且つ前年同月の272人に比べると、そのわずか27%に激減している。

a.のようなことはこれまでなかったことです。単に統計が不備なので暫定的にゼロにしてあるのか、それとも何らかの理由でプログラム当局は6月だけは参加申請に対する審査を行わなかったのだろうか。こういう異常な発表についてはプログラム当局は説明を加えるべきです。
b. の現象が起きた背景はなんだろう? 統計が不備であり今後修正されるかもしれない、または実際に申請者数と承認数がこれほど少なかったのだろうか? それともマレーシアマイセカンドホームプログラム当局内で何らかの非公表審査基準の見直しでもあったのだろうか? 

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホーム当局または観光省がそれぞれの公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員による口頭説明を基にしています(他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません)。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2014年7か月間の特徴 

・6月はゼロ、7月は中国を筆頭にどの国も激減、という奇妙な数字となっている。
・日本人の参加者数は対前年同期間比で 38%減少した。
・中国からの参加者数が全体のほぼ半数を占めている。

【2014年1月から7月までの、マレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことを言う。

A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 49人、2月 52人、3月 35人、4月 26人、5月 57人、6月 0人
7月 16人、8月 人、9月 人、10月 人、11月 人、12月 人
7月までの計:235人

参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します:
2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
    7月 44人、8月 58人、9月 68人、10月 70人、11月 13人、12月 153人、

2012年:1月 42人、2月 83人、3月 99人、4月 49人、5月 47人、6月 69人、
    7月 65人、8月 104人、9月 69人、10月 84人、11月 70人、12月 35人、

従って2014年7か月間は、昨年同期間の合計 377人より142人も少なく、減少率 38%である。下記に示した2014年7か月間の全世界の新規参加者数は対前年同期間比で 18%の増加なので、日本の減少率はやはり目立つことになる。

B. 国別の7か月間の新規参加者数
1位:中国 961人、 2位:日本 235人、3位:バングラデシュ:168人、4位:韓国 67人、5位:英国 64人、
6位:台湾 56人、7位:シンガポール 55人、7位 パキスタン 38人、9位以下はごく少ない人数です。

C. 世界中からの新規参加者数合計
世界各国からの 2014年7か月間の新規参加者数の合計 1958人、 
比較として 2013年7か月間の合計は 1659人。従って2014年は対前年同期比で 299人増えており、増加率は18%です。
2014年は6月がゼロ計上であり、7月が74人という今年初の2桁数に減ったが、それでも前年同期より増えた。

【イントラアジアの分析とコメント】
当ブログにまだ馴染みのない方はあらかじめ、画面左に表示されているカテゴリー欄の 『参加者数の統計と解説』をクリックして、数編の記事にまず目を通されることをお勧めします。

1.日本の新規参加者数の7か月間小計をみると、2012年が454人、2013年が377人、2014年は235人ですから、2014年は過去2年のそれと比べると大幅に減少している。冒頭で言及した奇妙な2点を考慮しても、日本人の新規参加者数は疑いもなく減少傾向になっている。
というより、過去2年間は日本にとって異常に多い年であったと見なした方がいいでしょう。理由はよく知らないが、定年後の海外移住先として過去2年はマレーシアがもてはやされ申請者数激増のブームになった、そしてその一過性の高揚期が終わって本来の年間申請者数ペースに戻ったとみる方が自然ではないでしょうか。

6月だけはゼロという冒頭で指摘した奇妙点があるので修正される可能性はあるが、1か月平均の参加者数が 約34人であることを見れば、中国を除く他国より依然としてずっと多い。日本の過去2年の1か月平均参加者数との比較ではかなり減少していると言え、本来は今年2014年ぐらいの月平均参加者数が日本らしい数字かもしれない。

2. 中国は7か月間で961人、月平均137人もの参加者数です。前年同期間は532人だったので80%増と大幅に増えた。これは1月から5月までの月間平均が187人という驚異的な数字のおかげです。なお6月のゼロ計上、7月は23人というこれまでの中国の数字から納得いかないおかしな点があるので、統計が修正される可能性もなきにしもあらずと現時点では書いておきます。

3. 2012年、2013年の年間順位は、中国が1位、日本が2位、バングラデシュが3位なので、2014年7か月時点でも順位傾向は変わっていないが、その中身は大いに変化している。

4. 世界各国からの新規参加者数合計が昨年同時期比で18%増加したといっても、その中身は中国が上記のように80%も増えたからです。中国1か国で世界中からの新規参加者数の 49%も占めている。

5. この部分はまた書くことになります。2013年1年間の統計では中国が突出した1位であり、全体の36%も占める現象は際立つ、とイントラアジアは今年3月に掲載した記事の中で書いた。しかしもはや、中国からの新規参加者数は突出を超えてマレーシアマイセカンドホームプログラムを独占している。
中国だからということではなく(仮に日本が独占国の場合でも)、ある1か国からの参加者が全体の半分も占めるという状況は、プログラムにとって不健康な状況であり、プログラムが持つ理念を逸脱させてしまっている。
中国からの新規参加者がこれほどまでに他国を圧倒している状況は、中国人申請者を扱うプログラム代理業者と中国人参加者を主対象として不動産開発を進める不動産デベロッパーとその代理業者が喜ぶだけですね。

このように今回のマレーシアマイセカンドホームプログラム当局の参加者数統計発表には、軽視できない奇妙な点があり、その理由は部外者にはまったくわかりません。いつもながら、公式サイトにおける説明の不十分さを指摘せざるを得ません。


【マレーシアマイセカンドホームセンターで疑問点を尋ねた】

そこで2014年9月下旬に Putrajayaのマレーシアマイセカンドホームセンターを訪れて、担当職員に会い、この統計の奇妙さを含めて公式サイトにいくつもある不明瞭な文章や疑問点を尋ねました(会話は主としてマレーシア語です)。なお担当職員とはセンターの窓口で書類受付をしている女性たちのことではありません。

ここで指摘した2014年6月と7月の数字の奇妙さに関しては、マレーシアマイセカンドホーム当局内で行われる審査委員会の1か月間の開催回数に関係しているとの説明でした。6月の承認者数がゼロになっているのは、6月の申請者数がゼロということではありません。なぜなら申請を受け付けた月と承認をした月は異なることが一般的だからでしょう。審査委員会の開催回数と承認統計の取り方によって、ある月の承認者数は何人であると統計に載るようです。

しかし、こういう統計をしている担当者はまた別の職員であり、イントラアジアはいわば間接的な説明を受けた形です。話を聞いた職員自身もこの奇妙さを納得いく形で理解していないことがわかりました。さらに公式サイトを作成しているのは別の部署であり、サイトの記述と掲載内容には現場の各担当者たちは関与していないことが、これまでの話からわかります。

これはマレーシアマイセカンドホームセンター内に以前からある組織的要因だろうとイントラアジアは推測しています。というのはこの3、4年イントラジアは何回もセンターを訪れて、その都度細かな疑問点などを尋ねているのですが、そのたびに応対してくれる担当職員が異なります。今年4月頃訪れた際説明してくれた職員(係官)も既にセンターを去っていました。

マレーシアマイセカンドホームプログラムの全ての条件・規定・統計などを統括するような人は現場の担当者にいないのは明らかです。そういう立場の人は高級官僚であり、規定・条件などに関して現場での問い合わせや説明に直接応対するようなことはないと言えます。


マレーシアマイセカンドホームプログラムの2014年4か月間の新規参加者数を分析

2014年07月14日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホーム当局はごく最近、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2014年4か月間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホーム当局または観光省がそれぞれの公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員による口頭説明を基にしています(他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません)。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2014年4か月間の特徴 

  • 日本人の参加者数は対前年同期比で 32%減少した。
  • 中国からの参加者数が全体の過半数を占める傾向が年初から続いている。

【2014年1月から4月までの、マレーシアマイセカンドホームプログラムの新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことを言う。

A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 49人、2月 52人、3月 35人、4月 26人、5月 人、6月 人
4月までの計:162人

参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します:
2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
    7月 44人、8月 58人、9月 68人、10月 70人、11月 13人、12月 153人、

2012年:1月 42人、2月 83人、3月 99人、4月 49人、5月 47人、6月 69人、
    7月 65人、8月 104人、9月 69人、10月 84人、11月 70人、12月 35人、

従って2014年4か月間は、昨年同期間の合計 238人より76人少なく、減少率 32%である。下記に示した2014年4か月間の全世界の新規参加者数は 40%増加しているので、日本は減少が目立つことになる。

B. 国別の4か月間の新規参加者数
1位:中国 734人、 2位:日本 162人、3位:バングラデシュ:119人、4位:韓国 44人、5位:英国 43人、 
6位:台湾 37人、7位:シンガポール 29人、7位 パキスタン 29人、9位以下はごく少ない人数です。

C. 世界中からの新規参加者数合計
世界各国からの 2014年4か月間の新規参加者数の合計 1401人、 
比較として 2013年4か月間の合計は 999人。従って2014年は対前年同期比で 402人多く、40%も増加している。


【イントラアジアの分析とコメント】
当ブログにまだ馴染みのない方はあらかじめ、2014年3月20日付け記事『改定:マレーシアマイセカンドホームプログラムの2013年の新規参加者数を分析 - 日本は 739人』に目を通されることをお勧めします。

1.日本の新規参加者数の小計は、過去2年のそれと比べると明らかに減少している。4か月間の小計をみると、2012年が273人、2013年が238人です。つまり対前年同期比で 32%減です。日本の今年2か月間の小計時点では16%減だったので、減少度が増えている。

1か月平均の参加者数が 40人であることを見れば、中国を除く他国より依然としてずっと多いが、日本の過去2年の1か月平均参加者数との比較ではかなり減少していると言える。
2012年と2013年の2年間は日本にとって参加者数が相当多い年であった、本来は今年2014年ぐらいのペースが自然なことかもしれない。
とはいえ、まだ1年の3分1が経過した数字です。今後参加者数ペースが増えるかもしれません、残り8か月間に期待したいところです。

2. 中国は月平均183人もの参加者数であり、対前年同期比で実に 2.4倍強と驚異的に増えている。2012年、2013年の年間順位は、中国が1位、日本が2位、バングラデシュが3位なので、2014年4か月時点でも順位傾向は変わっていないが、その中身は大いに変化している。

3. 世界各国からの新規参加者数合計が昨年同時期比で40%も増加したといっても、その中身は中国が上記のように2.4倍強も増えたからです。中国1か国で世界中からの新規参加者数の 52%も占めている。

4. 2013年1年間の統計では中国が突出した1位であり、全体の36%も占める現象は際立つ、とイントラアジアは今年3月に掲載した記事の中で書いた。しかしもはや、中国からの新規参加者数は突出を超えてマレーシアマイセカンドホームプログラムを独占している。

中国だからということではなく(仮に日本が独占国の場合でも)、ある1か国からの参加者が全体の過半数を占めるという状況は、プログラムにとって不健康な状況であり、プログラムが持つ理念を逸脱させてしまっている。
中国からの新規参加者がこれほどまでに他国を圧倒している状況は、中国人申請者を扱うプログラム代理業者と中国人参加者を主対象として不動産開発を進める不動産デベロッパーとその代理業者が喜ぶだけですね。

こういう見方と分析は、『マレーシアマイセカンドホームプログラムの2014年2か月間の新規参加者数を分析』-2014年5月26日付け記事で既に表明していますので、その記事をご覧ください。

【マレーシアをお勧めします、でも説得はしません】
最後に、プログラム全体を論じるという観点とは離れて述べましょう。

イントラアジアは1990年代初期以来20数年間マレーシアに強く関わってきました。といってマレーシア1国主義者ではなく、約40年に渡ってヨーロッパ、東南アジア、米国、アフリカ、オセアニアなど世界各地を訪れてきたまたは滞在してきた人間です。

こうしたことを背景にして、シニア世代の方々にマレーシアで住んでみるのはなかなか良いですよ、とずっとお勧めしています。しかし是非マレーシアを選んだ方がいいと説得することはありませんし、当ブログはそういう場ではありません。

”日本人の海外移住先 No1の人気国”といったような宣伝文句はしょせん泡沫(うたかた)の文句ですから、イントラアジアにはどうでもいいです。当ブログが時々強調しているように 「”マスコミや業者が創り出している海外ロングステイのイメイージにこだわらない人” を応援します。」 なのです。

年金額月10万円でも工夫と意識の持ちようでマレーシアでちゃんと暮らせます。
参考: 『月額10万円に満たない年金でもマレーシアロングステイはできる』 - 画面左にあるカテゴリー ”総論と分析と考察から” に載せている。
泡沫の文句に捉われない、できるならばマレーシアに住んでみたい、そんな人たちに向けて、当ブログは発信しています。


マレーシアマイセカンドホームプログラムの2014年2か月間の新規参加者数を分析

2014年05月26日 | 参加者数の統計と解説

観光省翼下にあるマレーシアマイセカンドホームプログラム当局は最近、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められた2014年2か月間の新規参加者数と国別トップ10など及びこれまでの累計から成る、プログラム参加者数統計を発表しました

注記:当記事で用いる数字は全て、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホームプログラム当局または観光省がそれぞれの公式サイトで発表する公式統計からの出典です。
また当ブログで詳細に説明しているプログラム参加の条件と規則は、全てマレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトの基準ページである英語ページまたはプログラム当局が発行している英語文書類またはマレーシアマイセカンドホームセンター職員による口頭説明を基にしています。他の言語による翻訳ページ、日本語の二次情報などは一切関知しません。

マレーシアマイセカンドホームプログラムにおける2014年2か月間の特徴 

  • 日本人の参加者数は対前年同期比で 16%減少した。
  • 中国からの参加者数が全体の過半数を占めた。


【2014年1月から2月までの、マレーシアマイセカンドホームプログラムの新規参加者数】
新規参加者とは、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局に参加の申請をして、承認が下りた人のことを言う。

A. 日本の新規参加者数 -月別統計
1月 49人、2月 52人、3月 人、4月 人、5月 人、6月 人
計:101人

参考までに過去2年間の新規参加者数を月別に示します(上半期のみ):
2013年:1月 78人、2月 42人、3月 59人、4月 59人、5月 48人、6月 47人
2012年:1月 42人、2月 83人、3月 99人、4月 49人、5月 47人、6月 69人、

従って2014年2か月間は、昨年同期間の合計 120人より19人少なく、減少率 16%である。下記に示した2014年2か月間の全世界の新規参加者は 60%増加しているので、日本は減少が目立つことになる。

B. 国別の2か月間の新規参加者数
1位:中国 358人、 2位:日本 101人、3位:バングラデシュ:58人、4位:英国 25人、 5位:韓国 22人、
6位:台湾 16人、7位:シンガポール 12人、8位以下は一桁人数です。

C. 世界中からの新規参加者数合計
世界各国からの 2014年2か月間の新規参加者数の合計 703人、 
比較として 2013年2か月間の合計は 438人。従って2014年は対前年同期比で 265人多く、60%も増加している。


【イントラアジアの分析とコメント】

あらかじめ、2014年3月20日付け記事 『改定:マレーシアマイセカンドホームプログラムの2013年の新規参加者数を分析 - 日本は 739人』に目を通されることをお勧めします。

1.日本の新規参加者数小計は、過去2年のそれと比べるとやや減少はしているが、1か月の人数が50人前後であることを見れば、過去2年の1か月平均参加者数に大体等しいとも言える。今後もこのペースで新規参加者が続いていくことを期待します。

2. 今年2か月間の合計人数を対前年同期と比べると、日本は 16%減となった。一方中国は実に 2.8倍弱と驚異的に増えている。2012年、2013年の年間順位は、中国が1位、日本が2位、バングラデシュが3位なので、順位傾向は変わっていないが、その中身は大いに変化している。

3. 世界各国からの新規参加者数合計が昨年同時期比で60%も増加したといっても、その中身は中国が上記のように2.8倍弱も増えたからです。中国1か国で世界中からの新規参加者数の 51%も占めている。

4. 2013年1年間の統計では中国が突出した1位であり、全体の36%も占める現象は際立つ、とイントラアジアは今年3月に掲載した記事の中で書いた。しかしもはや、中国からの新規参加者数は突出を超えてマレーシアマイセカンドホームプログラムを独占している。

中国だからということではなく、ある1か国からの参加者が全体の過半数を占めるという状況は、プログラムにとって不健康な状況であり、プログラムが持つ理念を逸脱させてしまっている。

中国からの新規参加者がこれほどまでに他国を圧倒している状況は、中国人申請者を扱うプログラム代理業者と中国人参加者を主対象として不動産開発を進める不動産デベロッパーとその代理業者が喜ぶだけですね。

5.マレーシアマイセカンドホームプログラムの理念に照らし合わせて、観光省とマレーシアマイセカンドホームセンターは早急に対処策を取るべきではないだろうか。

・プログラム参加者がアジア人に偏り過ぎてしまっている現状を是正すべく、欧州、オセアニアなどアジア以外からの参加者を少しでも増やすような奨励策を取り入れる。
・ある1か国からの参加者が全体に占める割合に上限を設ける:例えば3分の1.


以前の記事でイントラアジアは次のように書きました:
「2013年の現在はマレーシアマイセカンドホームプログラムに関する政府と観光省の捉え方は10年ほど前の頃とは幾分違うが、マレーシアマイセカンドホームプログラムのあるべき観点から捉えたら、単年度においてある1か国がこれほど大きな比率を占めるのは、決して好ましい現象とは思えない。」

この観点は益々強まっています。
観光省とマレーシアマイセカンドホームセンターは毎年の参加者数の多さだけを目標とするのではなく、デベロッパーや代理業者が喜ぶプログラムの現在のあり方から、できるだけ多国籍の参加者が享受できるようなプログラムに体質を変えていくべきだと思う。


2013年12月の新規参加者数が異常に多かった件に関する疑問がかなり解けた

2014年04月12日 | 参加者数の統計と解説

2014年3月20日付け記事 『改定:マレーシアマイセカンドホームプログラムの2013年の新規参加者数を分析 - 日本は 739人』で、2013年12月の新規参加者数が異常に多かった点を指摘しました。

一部を再録します:「一体全体マレーシアマイセカンドホームプログラム当局の内部で何らかの変化が起きたのだろうか? それとも2013年の申請審査全体を見直して一挙に参加者を増やしたのか? 中国人が12月にわずか1か月に400人もの集中申請をしたのだろうか? 加えて日本人も一挙に150人を超える集中申請をしたのだろうか?
各国からの承認参加者数合計も12月だけが他の月に比べて数倍となっており、飛び抜けて多い962人である。例年12月は他の月に比して極端に増えることは全くなく減ることさえある。」

この疑問を解くべく、イントラアジアはごく最近(4月上旬)プトゥラジャヤのマレーシアマイセカンドホームセンターを訪ねました。まず先に該当記事をご覧ください。

センターの窓口に座っている申請受付・応対係りではイントラアジアの質問に答えられなかったので、奥のオフィスから係官が出てきて別室で話を聞きました(会話は全てマレーシア語です)。

【12月に新規参加者数が異常に多かったことの理由説明と推察】

新規参加数において圧倒的多数を占める中国人が12月はとりわけ多いことが統計からわかるので、単刀直入にその理由を尋ねました。

係官の返答をまとめると、マレーシアの正規代理業者とつながりのある中国の代理業者らが中国人参加申請者を多量に送り込んできたことが1つの原因である。

そこで「そういう業者が、マレーシアマイセカンドホームプログラムの規則・条件が2014年から変更されるというような誤った情報を流したのではないだろうか?」というイントラアジアの問いかけに、その係官はかなり同意しました。

結局、中国の代理業者は当局(マレーシアマイセカンドホームセンターのこと)の定める規定や状況によく通じていないからこういう現象が起きたのだろう、という推測に落ち着きました。
係官は「マレーシアマイセカンドホームプログラムの規定・条件は変更されていません。2014年においてもこれまでの規定・条件と全く同じです。」と何度も言明していました。
確かに、マレーシアマイセカンドホーム当局のホームページに掲載されている規定と条件に変更点はありません。ただしセンター内部で行われる申請審査になんらかの変化があったとの推測もできそうです。

さて2013年12月は単に新規の申請者が多かっただけではなく、マレーシアマイセカンドホームプログラム当局側が、2013年の年間申請者中で”承認に至らなかった申請者”を救済したのではないだろうか? というIntraasiaの質問に対する係官の返答です:
まず観光省とマレーシアマイセカンドホームプログラム当局にはその年の目標値があることを係官は触れました。要するに大体何人の新規プログラム参加者数を確保するということなんでしょう。ただし言うまでもなく、具体的な数値は部外者には明らかにしてくれません。係官は救済という言葉は使いませんでしたが、再審査で承認されたという言い回しでした。

こういう当局側の立場があることもあり、(2014年に)申請して判断保留になったケースや申請不可となった申請者が不服として当局に再審査を訴えているケースを後日見直しすることがあるとのことです。つまりその判断見直しまたは再審査による”参加承認”が12月はかなり人数になったようです。具体的な数字はわからない。

この2つが、2013年12月の中国人新規参加者数の異常なる大きな数字の原因だとわかりました。係官は、昨年12月は非常に忙しかったと言ってました。まあ、1か月に通常時の数倍にもなる新規参加者数があったのですから、当然でしょうね。
なおマレーシアマイセカンドホームプログラムでは2次申請過程でImigresen イミグレセンが関与するので、マレーシアマイセカンドホームセンター”だけ”が新規参加者を承認する権限を持つわけではないことを忘れてはいけません。

日本人も他の月に比して異常に多かったのですが、これについては係官から特に説明はありませんでした(Intraasia はいろんな場において通常、日本人であると事前に自己紹介することはしない、相手が先入観を持つことを嫌うからです)。恐らく審査見直しまたは再審査の結果、”参加承認”となったケースもある程度あったことでしょう。中国人申請者のように、誤った情報に振り回されたことがあったかどうかはわかりません。
いずれにしろ、また聞き情報やプログラムをよく知らない代理業者の代理人の話といった、不正確な間接情報に惑わされないように、とIntraasia からアドバイスしておきます。

【最多数を占める中国人参加者の特徴の1つ】

ところで、参加者の年齢層について係官と話す中でわかったことです。
「英国人やオーストラリア人は引退した熟年層がほとんどではないですか?」 との質問には肯定返答がありました。やはり彼らはプログラム本来の対象である引退・定年した人たちが参加者のほとんどなんでしょう。イラン人もそういう層がほとんどとのことです。

係官の話では、中国人参加者にはそれほど年齢を重ねていない人たちが多い、つまり子供が学校へ通う子供を持つ年代層とのことです。具体的には50歳を少しだけ上回った層で、中学生以上の子供がいるケースです。そこでマレーシアで子供を学校に通わせることになるようです。マレーシアマイセカンドホームプログラムは50歳未満の参加者と50歳以上の参加者では申請条件が異なるため、50歳未満はずっと少ないとのこと。

【新規参加者の情報は国籍と人数だけが公表される】

日本人参加者層にはついてはわかりません。マレーシアマイセカンドホームプログラム当局は、新規参加者の年齢、申請時の職業、家族構成などといった統計は一切公表していないので、どの国の参加者についてであれ、きちんとした統計のないあくまでも大ざっぱな話になってしまいます。

日本人の新規参加者像において、プログラム初期頃と違って、引退・定年者層ではなく、なんらかの別の目的を持った熟年前世代が増えているかのような印象がありますが、この具体的な割合を統計数字としてつかむのは不可能です。

【観光省大臣が交替した結果、MM2Hプログラムの方針に変更があったのかはわからない】

観光省のトップは昨年、それまで何年もその座にあった大臣(華人)から別の大臣(マレー人)に替わりました。大臣交替によって観光省内部でマレーシアマイセカンドホームプログラムの方針に何らかの変更があった、その波及影響がマレーシアマイセカンドホームセンター(MM2H)内部にも及んだ、といったようなことは、マスコミで公表されない限り、その真偽も含めて外部の者にはまずわかりません。
ただ一般にマレーシアでは、ある省庁の大臣が交替すれば、その省のいくつかの方針が変わるまたは修正されることは珍しくありません。

そこで、あくまでもマレーシアマイセカンドホームプログラム当局が公表している規定と条件に基づいて分析することになる。さらに実際の参加承認人数や承認状況から読み取る及びマレーシアマイセカンドホームセンター職員・観光省役人との会話・返答から推測を加える、ということになる。