女流アマのトップランナー、下坂美織さんが、日本棋院の入段試験に合格されました。
※女流特別採用採用試験
1位 6勝1敗 1月24日に決定
下坂さんの実力は地元・北海道の高校時代から群を抜いて高く、強豪集う女流アマの全国大会で優勝するという、信じがたい結果を出されています。この大会で優勝するような面々は、院生経験者、緑星学園の生徒、プロの門下生など、プロになるための修業を経験をした人ばかり。私の記憶に間違いがなければ、下坂さんにはその経験はないはず。それでいてこれほどの実力を身につけられたのは、ひとつはご本人の才能であり、ひとつはよき師匠・よき仲間に恵まれたためのではないのでしょうか。
現在の日本のプロの碁は、韓国の碁の影響のため、地に辛いかあるいは足早か、そのどちらかであるといわれています。
それに対し、下坂さんはどうか。以前彼女の棋譜を拝見したところ、昨今の碁には珍しい、質感のある打ち回しをしているなと感じました。昭和初期、木谷実先生や呉清源先生を打ちのめそうと奮闘した往年の名士たちの芸に似ているのです。特に、「後手に甘んじても形勢を損じない」ひの迫力には、関山利一先生の『後手の先手』や、島村俊博先生の『忍の棋道』といった言葉を思い出しました。
そんな彼女の碁は、日本の伝統に裏づけされた確かな実力。
『王者の風格』
があるといえばいいのでしょうか。日本の囲碁界を牽引していくのではないか。そう期待せずに入られません。
※女流特別採用採用試験
1位 6勝1敗 1月24日に決定
下坂さんの実力は地元・北海道の高校時代から群を抜いて高く、強豪集う女流アマの全国大会で優勝するという、信じがたい結果を出されています。この大会で優勝するような面々は、院生経験者、緑星学園の生徒、プロの門下生など、プロになるための修業を経験をした人ばかり。私の記憶に間違いがなければ、下坂さんにはその経験はないはず。それでいてこれほどの実力を身につけられたのは、ひとつはご本人の才能であり、ひとつはよき師匠・よき仲間に恵まれたためのではないのでしょうか。
現在の日本のプロの碁は、韓国の碁の影響のため、地に辛いかあるいは足早か、そのどちらかであるといわれています。
それに対し、下坂さんはどうか。以前彼女の棋譜を拝見したところ、昨今の碁には珍しい、質感のある打ち回しをしているなと感じました。昭和初期、木谷実先生や呉清源先生を打ちのめそうと奮闘した往年の名士たちの芸に似ているのです。特に、「後手に甘んじても形勢を損じない」ひの迫力には、関山利一先生の『後手の先手』や、島村俊博先生の『忍の棋道』といった言葉を思い出しました。
そんな彼女の碁は、日本の伝統に裏づけされた確かな実力。
『王者の風格』
があるといえばいいのでしょうか。日本の囲碁界を牽引していくのではないか。そう期待せずに入られません。