音もなく大海原を駆け巡る電子の波に託せる歌は
手紙書く右手に替ふる左手でいつしかメール打ちてしをりぬ
聴き較ぶ<涙そうそう>のヤマトゥグチ、ウチナーグチを子らと授業で
(涙そうそう=なだそうそう)
澄みし声<ざわわざわわ>とくりかへす歌を聴きたり戦世悼み
菜種油の匂ひ包める雲南に今年も黄に咲け菜花の畑よ
台所・厨・厨房・キッチンの順にぞ馴染む言の葉にして
―<敬愛する詩人茨木のり子の早すぎる死を悼みて詠める>
倚りかかる椅子の背もたれ要らぬ日の詩人に早く訪ふも悲しく
祖母好む<ヒエツキ>節に出でこせる<サンシュ>の花のかく美しきとは
(美しき=はしき)
手紙書く右手に替ふる左手でいつしかメール打ちてしをりぬ
聴き較ぶ<涙そうそう>のヤマトゥグチ、ウチナーグチを子らと授業で
(涙そうそう=なだそうそう)
澄みし声<ざわわざわわ>とくりかへす歌を聴きたり戦世悼み
菜種油の匂ひ包める雲南に今年も黄に咲け菜花の畑よ
台所・厨・厨房・キッチンの順にぞ馴染む言の葉にして
―<敬愛する詩人茨木のり子の早すぎる死を悼みて詠める>
倚りかかる椅子の背もたれ要らぬ日の詩人に早く訪ふも悲しく
祖母好む<ヒエツキ>節に出でこせる<サンシュ>の花のかく美しきとは
(美しき=はしき)