公務員試験知能、教員採用試験数学解説

ある予備校講師が暇な時間に綴る小さなブログ

国立大学法人等職員の数的推理 1

2022-01-13 15:05:00 | 国立大学法人等職員
2021年出題。                  ある都市に住む1万人のうち1%がかかっている疾患があり、疾患にかかっているかどうかを調べる検査をこの1万人に対して行った。この検査による判定では、疾患にかかっているのに間違って陰性と判定される確率は30%であり、疾患にかかっていないのに間違って陽性と判定される確率は1%である。               このとき、この検査で陽性と判定された人で実際に疾患にかかっている人の確率は何%か。                    ①約15%②約41%③約59%➃約82%⑤約99%                     10000人のうち、本当にこの疾患にかかっている人は、10000×0.01=100人です。
では検査しますね。                かかってるのに陰性と判断されるのは30%だから、100×0.3=30人。           ということは残り70人は陽性と判断されます。(判断されなくても陽性だけど😰)
かかっていないのに、陽性と判断されるのは1%だから、9900×0.01=99人。               残り9801人は正しく陰性と判断されます。


ここで、陽性と判断された人は画像のア+ウで、70+99=169人。                そのうち、実際に疾患にかかっている人は70人だから、その確率は70÷169=約0.41、つまり約41%。               正解は、肢②です。                   このような表を作って解いてもいいですね。

ところで、出題者は、罠を仕掛けています。                      僕が出題者だったとしても、同じ罠を仕掛けます。                     この解説を読む前に本問をやってみた人の中には、③が正解だと思った人がいると思います。                    その人はまんまと罠にハマったのです。            あまりよく読まずに、形に当てはめてしまうと、こうなりますね。「陽性と判断された人実際に疾患にかかっている人」の「」というのは、「陽性と判断された人の中で」という意味です。                         例えば、「大阪在住で阪神ファンの人」という場合、阪神ファンだけど大阪在住しまゃない人は入りませんね。                話は変わって、この検査は全く役立たずですねぇ。                    「俺、検査で陽性になっちゃったよ」といっても、ホントにかかっている確率は約41%です。                      では、本問の30%と1%が逆だったらどうなるでしょうか?是非やってみて下さい。こうなりますね。
たったの3%😜