即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

消費者視点

2009年04月09日 00時37分51秒 | 雑感
鶴野充茂さんホテルの改善提案を考えると言う記事。

いろいろ共感するところがあり、取り上げさせていただきます。(部分引用しようと思ったけど、どこも良くて、ダイジェストできなかったので、全文。)
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ホテルに泊まると、必ずアンケートを書くようにしています。

出張の時などは、時間がなかなかとれないのですが、それでも走り書きでだだだっと書きます。

たぶん、多くの他のお客さんも同じことを感じているはずだけど、声に出して言う人は少ないんじゃないか、と。

たまたま自分は気付いたし、改善されると次に来た時に嬉しいし、

来なかったとしても、改善された状態で他のお客さんが快適に過ごせれば、それも良いことだと思うんです。

いや、それよりもっと強い動機は、「環境はもっともっと改善していける、良くできる」という気持ちが強いのかもしれません。

気が付いた人がやれることをやっていったら、何でも今より良くなる、という思いがあります。

でもね、大体、書くスペースが小さいんですよね。まったく書ききれない。できれば、懇談の時間をとって話を聞いてもらいたいと思うこともあります。

実際、チェックアウト時に担当の人にいろいろアイデアを話したこともあります。迷惑そうな顔されることもあるんですけど。

コメントを残す上で、気をつけているのは、

・「単なるクレーマーではない」ことをどう表現するか、
・現場の人が、改善提案を採用するための、極めて現実的な改善案をどう提示するか、
という2点です。

ホテルは、建物や立地などハード的要素と、サービスやオペレーションなどソフト的要素があって、

ハード的要素は、大きな投資が必要だったりするので、急に変えてほしいといっても無理があります。それはまた、提案先も違います。一利用者としてのコメントとして書きはしますが。

でも、ソフト面は結構改善の余地があります。フロントでもう一言、確認してもらいたかった、とか、

レストランでこういうサービスがあったらとても嬉しいとか。サービス・商品の企画開発も現場で判断できることが多いですよね。

そういうのをどう伝えるか。一言書いて、本当に動いてもらえるようにするには、情報として、表現として、何が必要か。

そんなことを一生懸命考えながら書きます。

「こういうのがとても良かった」というのも書きます。

「前回、泊まった時から改善されていた」とか「このホテルはこういうところが強みになっている。だから今回も泊まった」とか。

そうすると、ホテルから後日、手紙が届きます。住所・氏名もしっかり書いてきますので。

この返答の仕方って、かなりホテルによって差があります。

単に、「このたびは貴重なご意見をいただきありがとうございました」的な、定型フォーマットのような手紙の場合と、ちゃんとコメント読んでくれたのが分かる手紙の場合と。

私が密かに注目しているのは、お礼の伝え方や、意向に沿えない場合の「ごめんなさい」の言い方。

結構、勉強になるんですよ。

たとえば、これ。 水回りがいろいろ問題、と指摘したのに対しての返答。

「水回りの後進性も仰る通りと捉えますが、恥ずかしながら全室改修には未だ手間取ることが予想されます。率直にお詫び申し上げる次第にございます。 お客様の声を羅針盤に、至らざるところ微速ながら緊張感をもって、耳澄ませ舵きる姿勢で居りますので、今後とも厳しくもあたたかい視座からお見守り下さいますれば心づよい限りにございます。鶴野様のご薫陶を拠り所に、いつ旅窓を開け放つとも海風さわやかな、居心地のよいオアシスを志向いたしたく、どうぞ末永くおみちびき下さい。」

どうですか!? おみくじの文かと思いますよね。コピペしてどこかで使いたくなりません?

いや、たぶんコピペして使ってるんだと思います。けど、名文ですよね。

そんなコミュニケーションを楽しむべく、アンケートを書き続けています。
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鶴野さんほどではないかもしれないけど、僕も結構書きます。

一ユーザーとして、一顧客として、一会員として、一消費者として。
そして、一市民(県民・国民)として。

そういう目線で商品、サービスを見て感じること。
まあ、一番多いのは、飲み屋、レストラン、ファミレス、ホテルなどですね。
それからスポーツクラブも。
こうした方がもっといいのではないか。こうすべきと思うけどうなのか。

僕が経営者だったら、店長だったら、多分こうしている。こう考える。

現実との違和感。ギャップ。

なんでそれができないのか。理由をシミュレートしてみる。

頭のトレーニングにもなるし、結構楽しい時間。

これが、このブログのコンセプトにもなっている原点です。

>でもね、大体、書くスペースが小さいんですよね。まったく書ききれない。

本当です。いつも裏まで使ったり、別紙を添えたりしたこともあります。
もっと言いたいから、書ききれないから、ということで、こちらの連絡先まで書いたりもした。(好きだよなあ・・。)

こういうアンケート、ほんと、大事だと思います。

一番怖いのは、何も言わずに去っていく人。
そして、一生絶対に来ない人。来ないだけでなく、まわりにあそこはひどい、と言いまくっている人。

言ってくれなかったらわからないこと。
言ってくれたからこそ気づく。改善できる。
一生気がつかないかもしれなかったのに。

言う事が、相手にとってもいいことで、それで改善されたら、こちらもありがたいし、言ったことが反映されてうれしくもあるし。
なので、多少面倒でも、気づいたことは言いたいと思っている。
(しかし、稀有な例だけど、ほんとにだめで、どう言ったって仕方ないと思う相手には言わない。)

これを重く受け止めているのは、某居酒屋チェーン

ここの営業会議というのは、店や本部に来たお客さんからのクレームや意見に対して、どう対処したのか、どう解決したのか、二度と起きないように、何をどう改善、修正したのか、ということだけを話し合うのだという。
売り上げをどう上げるか、利益をどう出すのか、というテーマよりも、どう業務や姿勢を改善、改革したのか、するのか、という会議。

お客様からのそういう声にきちんと対応していけば、自然といい店になり、売り上げも利益も上がるはず、ということが原点になっている。

それくらい、お客様の声を大切にしているのですね。

金儲け、というもの、そして、経営理念というもの。

考えさせられます。
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