即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

組織の感性

2010年02月08日 12時37分09秒 | 将棋
しいのみさんのブログの最新記事、「罪と罰」。 引用させてもらいます。
-----------------------------------------------
竜王戦対島九段戦データ更新のため、届いたばかりの週刊将棋2月3日号をめくる。
不戦敗になった郷田九段の処分内容が掲載されている。
そのうちのひとつ。

「ファンへの奉仕活動一日」

またか…と思う。
『将棋世界』連載中の「東西対抗フレッシュ勝ち抜き戦」も、負けチームへの罰ゲームが「色紙揮毫」「無料寄稿」である。

こういう感覚、将棋界では常識なのかなあ。
だとしたらばそれはしいのみ的には非常識だよ!
「処分や罰としてファンサービス」ってどうなんですか?

…今回の処分、せめて「スポンサーへの奉仕活動」と書いてくれれば、最終的にやることが同じになっても受け取る側としては全然違うのに…。

将棋界にカリカリしてしまうことが最近多い。
-----------------------------------------

しいのみさん、ほんとそう思いますよ。

(皆が嫌がっていて好き好んではやらない)ファンへの奉仕活動を、ペナルティとしてやりなさい、というニュアンスが読み取れる。

そんなんじゃなくて、普及やファンサービスは大切だから、時間を惜しんでできる限り努力してる意識の高い棋士はたくさんいるはずです。

「今、普及が第一義」、という掛け声が空しいです。

まあ、現会長ががんばっているので、ずいぶん前よりは大分普通に近づいては来たとは思いますけどね。

この話に限らず、このようなアウトプットの仕方、ニュアンス、言葉使いに、大きな違和感を覚えます。

相撲協会然り、永田町然り、
そして、百貨店業界然り、テレビ局新聞社然り。

まだまだありますね、きっと。

話は飛ぶけど、特に旬なのは相撲協会。
朝青龍暴行事件の調査委員会、友綱親方の記者会見、見ましたか?

これです。
質問の答えもまるでやる気ない感じだったけど、
責任者がこの素足にサンダルのスタイルで会見するという非常識、いや、そっちでは常識かあ。

どの組織でも、プレーヤーとして優秀だった人が、その天下り利権で経営を司ってるってことが本質的な問題点なんじゃないですかね。
もちろん両立できる人はいないわけじゃないだろうけど、相撲協会も将棋連盟もある程度名を成した人たちが運営している。

過去の成功体験の感覚のまま。
時代の変化にまるで対応せず。
対応しなきゃいけないなどという自覚も危機感もなし。
そして一番大切なのは底辺で支えてくれる人たちだっていう認識もなし。

一般人、ファン、一消費者、一市民の感覚と、どれだけずれていることか。

ということで一貫して、上記のような組織の持つ根本的な特徴は、
完璧な上から目線なわけですよ。
コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 充実のアーティスト | トップ | 新春落語会 »
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
板東英二さんが (くっち~)
2010-02-08 13:44:21
指導者の声はかからないのかと聞かれて、「現役時代の実績の無い指導者の言う事を現役選手は聞かない」と発言してました。
ファンや選手が審判を馬鹿にしているのも、野球選手としては落伍者だった連中が、野球に関する仕事にしがみついているだけと見ているからです。

高砂親方の現役時代は大関、これでは横綱昇進で何も聞かなくなるでしょう。

大多数のファンにとれば、棋士は勝ってなんぼなんですよ。だから今回の寝坊も単に対局料不支払いで、その分は赤十字に寄付をするのでいいのですよ。
米長を追放しろという意見もありますが、最高位C1の七段あたりが会長になっても、現役棋士もファンもばかにして言うことを聞かないでしょう。

ファンサービスをすれば業界を改革できると勘違いしている組織もありますけれどね。
返信する
↑なるほど、一理ありますね。 (ssay)
2010-02-14 17:03:53
確かに、C1七段が会長やってもねえ。
ファンの間でさえ、次は谷川とかその次は羽生とか、言われちゃうのですから。

ただ、会長職になって、外部と交渉、折衝する場合、
どうしたって頭を下げないといけない場面は多々あるし、
なかなか相手に理解してもらえないという苛立ちもあるわけです。
その気持ちを、素直に「なんとか日記」に書かれてもねぇ。
そこを、グッと堪えて、粘り強く交渉を続ける忍耐力も必要なわけで・・・。

・・・って、まるで自分に言い聞かせているみたいですが(笑)、
必要なのは「やる気」とか「バイタリティ」で、
それがあれば自ずと危機意識も生まれてくるというのは、甘い考えかな?

あとは、組織よりも「パーソナリティ力」の時代となってくるのでしょうか?
どんな一流企業でも伝統的団体でも日本丸でも、
護送船団では行けなくなってしまった。

シビアな時代ですよ(愚痴交じり)・・・。
返信する
コメント、ありがとうございました。 (nanapon)
2010-02-23 01:19:40
☆くっち~さん、こんばんは。

>指導者の声はかからないのかと聞かれて、「現役時代の実績の無い指導者の言う事を現役選手は聞かない」と発言してました。

そうなんでしょうね。それもわかる気はします。

>高砂親方の現役時代は大関、これでは横綱昇進で何も聞かなくなるでしょう。

そういう目があるんでしょう、確かに。

>大多数のファンにとれば、棋士は勝ってなんぼなんですよ。だから今回の寝坊も単に対局料不支払いで、その分は赤十字に寄付をするのでいいのですよ。

はい、そう思います。

>米長を追放しろという意見もありますが、最高位C1の七段あたりが会長になっても、現役棋士もファンもばかにして言うことを聞かないでしょう。

うーん、やっぱりそういう見方が主流なんでしょうかね。そうでない業界だってあるはずじゃないでしょうか。
外食のことなんて何もわからないマックの原田さんが社長になるってことも同じような気もしますけど。

☆ssayさん、こんばんは。

>ただ、会長職になって、外部と交渉、折衝する場合、どうしたって頭を下げないといけない場面は多々あるし、なかなか相手に理解してもらえないという苛立ちもあるわけです。

やはりプレーヤーとしての実績や地位よりもしっかり業績を上げられるようなスキルや情熱の方が大切だと思います。

>その気持ちを、素直に「なんとか日記」に書かれてもねぇ。
そこを、グッと堪えて、粘り強く交渉を続ける忍耐力も必要なわけで・・・。

はい、そこですね。
そこがいつも問題になるわけで。
忍耐力、我慢。
これは将棋でも必要だと思うのですけど。
棋士を引退したので、もう我慢しなくてもいい、いままでの蓄積を一気に晴らしてるのかとも思ったりして。

>あとは、組織よりも「パーソナリティ力」の時代となってくるのでしょうか?
どんな一流企業でも伝統的団体でも日本丸でも、護送船団では行けなくなってしまった。

組織よりもパーソナリティ力。
おっしゃる通りです。そう思います。
どちらにしても好きな将棋界をうまく運営してほしいことに変わりないのですけどね。
返信する

コメントを投稿

将棋」カテゴリの最新記事