即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

A級順位戦が終わって

2008年03月05日 23時33分44秒 | 将棋
昨日、興奮状態で将棋界で一番長い日の記事、書きました。

これに関する記事、棋士の方をはじめとして、たくさんの将棋ファンブロガーが書いてます。
それだけ見所満載、心を打つものがあったのだと思います。
ssayさんの言うように、もっと早い時間にこの光景が見られたら、もっともっと話題になったことでしょう。

僕らを釘付けにした、あの佐藤二冠の壮絶な対局姿。

つまり、「鬼気迫る姿」はなんだったのだろうか?

昨年までの一番長い日も見たし、竜王戦なども何度もTVで見ているけど、一分将棋の最終盤とはいえ、あんな佐藤二冠の苦悶の表情やしぐさは見たことがない気がする。

完璧にいつもの対局姿ではない。

あれは、なんだったのか?

どうなるかわからない綱渡りの難しい局面、さらに一分将棋ゆえのものなのか?

一手間違えたら一気に奈落の底という場面で、なおかつ生で全国放送されているという意識が大きかったのか?

そんなことよりも、いまだ味わったことのない「降級」という二文字が大きく彼に圧し掛かっていたのか?

はたまたこれらの相乗効果なのか?

今思い出しても、あんなものすごい形相の極限状態の将棋指しの実像というのは、二度と見られないような気もする。

すごいものを見てしまった。

見てはいけないものを見てしまった。

それだけ僕らに大きな衝撃を与えた映像ではあった。

真剣勝負、命を賭けた戦い。

人間の持つ最大限の力を振り絞り、悶え苦しんでいる一流棋士。

佐藤二冠の将棋人生に取って、B級への陥落と言うことが、どれだけ大きな意味を持つことなのか。

あの表情から、僕らはどれだけ彼の測り知れない思いを汲み取り、想像できるのか。

あのたまらないひとときを共有できたことの余韻はしばらく続きそうです。

さて、
今期のA級は、
順位の上位6人のうち谷川九段を除き5人が、30代後半(つまり羽生世代)、
森内名人を入れると、上位7人が35歳以上。
そして、順位が下の四人が30代前半だった。

この中から下位の30代前半組の二人が降級。
入れ替わりは、30代前半の鈴木八段と30代後半の深浦王位。

ということで来期の陣容は、
さらに羽生世代(30代後半)の台頭ということになる。

名人を入れて11人中、
40代(谷川九段)一人。
30代後半が7人。
30代前半が3人、ということになった。

まだまだ羽生世代の天下は続きますね、きっと。

あとは、ひとまわり以上離れた渡辺竜王@ひとりぼっちがA級入りすることは期待できるけど、数年のレンジで捉えても、大きく様相が変わるとは思えない。

相変わらず羽生世代+渡辺竜王でタイトル争いをしていくのだろうか。

予想もしない新星が現れる期待はしたいけど、橋本、松尾、阿久津というあたりが互角に渡り合えるようになるのか。

いい意味で僕らの期待を裏切るようなワクワクする将棋界を望んではいるけど、今回のような「熱戦」などという表現では言い表せないような将棋の醍醐味をずっとずっと与え続けて欲しいと願っています。
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