ちょい不良ゴーシュの豪酒録

何年やってもビギナーチェリストの日記

北陸大学室内管弦楽団第20回定期演奏会@石川県文教会館

2012年12月01日 23時19分16秒 | 室内管弦楽団
2012年12月1日(土)に北陸大学室内管弦楽団と吹奏楽部が,石川県文教会館にて合同で定期演奏会を開催しました.

昨年一緒に演奏会に参加した「いしかわユースオケ」は,高校生の試験とこの演奏会の日程が重なったため,今年は残念ながらステージには立てず.
そのため,演奏者の人数が少なく,オーボエやファゴットなどが全くナシ.
ホルンやコントラバスも一人で頑張っていたし,バイオリン,ビオラ,チェロも少人数で厚みがない.
大ピンチ.

唯一の救いは,室内管弦楽団のOB,OGの方々が,遠路はるばる金沢まで駆けつけてくださり,演奏を支援してくださったこと.
東京,名古屋,沖縄などから,なつかしい顔のベテラン奏者が集合.
演奏だけでなく,いろいろな面で後輩をサポートして頂き,とても頼りになりました.

今年のオケのコンマスは2年生のイケメン・あっちゃん.
人生初の大ステージでのコンマス.
大仕事デス.
本人は緊張のあまり,本番直前まで「コンマスはいやだ~!」と叫んでいた.
チューニングのAの音も,開放弦でプルプルとビブラートをかける超絶技術を披露.
(俗に言うビビラート.)
でも,演奏が始まると,しっかりとオケをリード.
立派にコンマスの責任を果たしました.
たぶん,今日の演奏会を聴きに来たみなさまの間では,あっちゃんファンが増えたと思いマス.



さて,コンサートの第一部は,室内管弦楽団による弦楽合奏.
オープニングは,シューベルトの軍隊行進曲
この曲のオリジナルはピアノ連弾曲.
これを弦楽合奏版に編曲したもので演奏.
やさしくて勢いのある曲でパーッと本番のステージの緊張をほぐす.

この曲の練習では,バイオリンの秋子先生が
「メロディーをちゃんと弾け!伴奏のウンチャカ・チャッチャッしか聴こえない!」
江戸弁で激を飛ばし続けていた.
ヒェ~,怖い.
この迫力満点の指導に,バイオリンのみならず,オケの一同が何度も固まった.
秋子先生のだんなで指揮者の大久保譲先生が「だいじょうぶ,メロディー聴こえる聴こえる.」と必死にフォローしていたなぁ~.

2曲目はベートーベンのピアノソナタ「悲愴」より第二楽章「アダージョ・カンタービレ」
「のだめカンタービレ」で千秋とのだめが出会うきっかけとなった曲.
映画版「のだめ」の後編のラストでこのピアノソナタが再び奏でられ,ピアノ独奏と弦楽合奏が重なっていくシーンがあった.
それがとても効果的な音響風景を演出していて印象的だった.
この弦楽合奏版「アダージョ・カンタービレ」をこの日のステージで演奏できて,とても幸せ.
切なく美しいメロディーをいろいろなリズムの伴奏で繰り返すベートーベンが得意とした変奏曲.
大久保先生によると,この短い曲にべートーベンの作曲手法のエッセンスが詰まっている.
チェロの見せ場のソリも,満足できる演奏が出来たと思いマス.
(↑自慢するアホ.)

3曲目はMozartの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」.
合奏練習に頻繁に参加できない遠方のOBの方々でもすぐに弾けるように,オケやっていた人なら誰もが一度は弾いたことがありそうな超有名曲をプログラムに入れた.
そういう配慮で選曲したのですが,実際やってみるとヤバかった.
特に,第四楽章の最後はどうなるかと思うくらい危険だった.
崩壊寸前.
即席オケはスリル満点で怖いデス.

吹奏楽部による第二部をはさんで,第三部は室内管弦楽団と吹奏楽部の合同オケで迫力のサウンド.



まずは,ミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」からのメドレー.
名曲は何度弾いても楽しい.
とくに,この曲の最後では弦楽器が全弓で朗々と歌う.
それが何とも感動的.
弾いていて背中がゾクゾクするほど.
またいつの日にか,この曲やろうネ!

最後に映画「オペラ座の怪人」
本番3日前の水曜日のことである.
この曲をコミュニティーハウスのスタジオで練習していた.
本番まであとわずかで,緊迫した密度の高い練習が続いていた.

その時突然,照明の水銀灯が全て消えた.
誰も照明スイッチには触れもしなかったのに・・・.
一瞬でスタジオは真っ暗.
ひぇ~,どうしてぇ~?
もしかして,オペラ座の怪人のたたり~?

これ実話デス.
不思議ですねぇ~,怖いですねぇ~.
でも,一番怖いのは本番のステージです.
(↑そういうオチかよ!)

アンコールはトム・クルーズのスパイ映画「Mission Impossible」のテーマ音楽.
聴いているだけだと,とてもクールで格好いい曲.
でも,意外と複雑で難しい.
例えば,曲の全体が5拍子なのに,ビオラとチェロが4拍子で重なったりする.
さらに,木管のアドリブも入りにくかったり,落ちたり・・・.
挙句の果てに,5拍子のつもりがいつの間にか6拍子になっていたり・・・.

これは「Mission Impossible」ではなく「アンコール Impossible」だねと,冗談にならないダジャレが飛びまくっていた.
でも,アンコールが終わらなければ,演奏会の幕は下りない.
何とか最後まで止まらずに演奏できたことは,ちょっとした奇跡かも.

アンコール曲の最後の音がホールに吸い込まれた次の瞬間から,来年の定期演奏会へ向けた新たな戦いが始まるのです.
来年も頑張りましょう!!!





























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2 コメント

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Unknown (純輝)
2012-12-04 14:21:55
遅くなりましたが、演奏会お疲れ様でした!!
聴いている側は、とても素敵だな~と思うと同時に一緒に演奏したい気持ちでいっぱいでした。特に三部はどちらも演奏したことのある曲だったので・・・(楽器があったら迷わず飛び入り参加していた! ←)

来年もし私が県内に残っていれば、誘っていただいて一緒に演奏できたらいいなと思います。(まずは受験だ!
純輝くんへ (ちょい不良ゴーシュ)
2012-12-04 16:06:30
ご来場ありがとうございました.
来年は,是非エキストラとして参加しましょう.

室管のメンバー一同,受験の成功をお祈りしています.

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