日銀券を増刷して日本国を救う村島定行のBlog

①日本は世界最大の債権国、お金がなければ刷りなさい②英語を多用すると次第に馬鹿になる③靖国参拝は日本人の義務だ。

リーマン衝撃で日銀はなぜ2%しか通貨供給量を増やさなかったか?

2010年08月23日 | 経済
 リーマン衝撃後に米国のFRBは市場の債券を大量に買い通貨供給量を2.4倍に増やした。金融機関が大量の損失を蒙り、機能不全に陥り、信用創造機能が大きく低下したことを補うためである。それに対して日銀は2%しか増やさなかった。これは例年通りである。日銀はリーマン衝撃があろうがなかろうが規則的に2%づつ通貨供給量を増やしてきたことを機械的に続けただけであった。なぜ2%を維持したかというと変えるとこれまで2%ずつ増やしてきたことが誤っていたのかという疑念が生ずるからである。
 それから2年経過し、米国の景気ははかばかしくない。通貨供給量を2.4倍に増やしたことが十分でなかったことがはっきりしてきたのである。既にFRBは購入した債券が償還された場合に通貨供給量を減らす形になるので償還されたものは全て再度債券購入に当てることを決定している。FRBは追加の金融緩和策を検討している。恐らく、2割増しに通貨供給量を増やす程度のことが行われるのではないだろうか。デフレに陥らないという決意を強く市場に示すことになるはずである。
 サブプライム(低質)ローンの損害が空前であったので通貨供給量の増え方2.4倍というのも空前の額であった。前もってどれだけ増やせばいいか計算することは難しい。大まかに見積もって2.4倍に増やし、結果を見て判断すればいいのである。要は経済の落ち込みを防ぎ経済が拡大を続けるかどうかである。最近の米国の経済の動きをみれば通貨供給量をもっと増やさなければならないことを示している。米国は追加の経済対策を行えばそれで成長路線に復帰できるであろう。
 そうなれば米国は100年に一度の経済危機を3年で克服することになる。「米国は日本と同じ長期のデフレに陥ってしまったか?」という記事を見るが通貨供給量を増やすことを知っている米国にそんな心配要らない。
 リーマン衝撃に際して日本が通貨供給量を大幅に増やすべきであったといっているのではない。日本は10年以上前からマイナス成長に陥っている。これは通貨の供給量が少ないことを示している。日本は10年以上前に通貨供給量を増やさなければならない状況に陥っていたのである。そして現在も通貨供給量不足に起因する重度のデフレに国民は苦しんでいることに変りはない。
 今からでも遅くない通貨供給量を増やせば日本経済は成長を始める。
 米国が100年に一度の経済危機を2,3年で克服して成長し始めると15年間もバブル崩壊から立ち直れない日本の政府、日銀、財務省、マスコミのバカさ加減が世界へ明瞭に示されることになる。
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