ワンピースまんがぱうち(レビュー・ネタバレ)

ワンピースをまとめながら、フラグとなる詳細を記録しつつストーリーを追っていきます。

576話 大海賊エドワード・ニューゲート (マリンフォード-28)

2017年02月06日 | 頂上戦争編




真っ二つに割れたマリンフォードの海軍本部の要塞に隠れて、この事態を見ていたのは『黒ひげ海賊団』であった。



しかも厄介なことに、インペルダウンのレベル6に幽閉されていたはずの、世界からその存在をもみ消された残虐で凶悪な世界的な犯罪者達を仲間に引きこんでいるのだ。たった1人をも、世界に解き放してはならないレベルの悪党共が何人も・・・!!

・海軍本部要塞の7割程の巨体の海賊「巨大戦艦サンファン・ウルフ」!!!


・「悪政王アバロ・ピサロ」
・「大酒のバスコ・ショット」
・「若月狩り(みかづきがり)のカタリーナ・デボン」
・インペルダウンの看守長「雨のシリュウ」



彼らがインペルダウンに侵入出来たのも、今海軍本部まで来れているのも、黒ひげが「七武海」として海軍側に招待された為である。七武海である事を利用して、部下の「***」が海軍本部の動力室の海兵達に”催眠”をかけ、正義の門の前に軍艦を確認すれば全てを通すように仕向けておいたのだ。だから、ルフィ達を乗せた軍艦に対しても、正義の門はすんなりと開いたというわけである。



黒ひげは、センゴクに「七武海の称号はもういらねェ!!!」と笑い飛ばした。
悔しがるセンゴクより先に、黒ひげを攻撃したのは、白ひげだった。
「ティーチ!!てめェだけは息子とは呼べねぇな!!おれの船のたった一つの鉄のルールを破り、お前は仲間を殺した。4番隊長サッチの無念!!このバカの命をとって、おれがケジメをつける!!手ェ出すんじゃねェぞマルコ!!!」

黒ひげも望むところだった。
「サッチも死んだが、エースも死んだなァ、オヤジ!!おれはあんたを心より尊敬し、憧れたが、あんたは老いた!!処刑されゆく部下の一人も救えねェ程にな!!バナロ島じゃおれはエースを殺さずにおいてやったのによォ!!!」と言って【闇穴道(ブラックホール)】を出した。
これで”白ひげ”の能力は効かない・・・・・が、白ひげは持っていた斧をティーチの肩に振り下ろし、その頭を抑えて”能力”で殴り飛ばした。白ひげに掴まれたティーチは「ぎゃあーーーやべろォ!!オヤジィ!!おれは息子だぞ、本気で殺す・・・・」とわめいたが、白ひげは止まらなかった。



だが、白ひげの攻撃ではティーチは死ななかったし、悶え苦しむティーチにトドメを刺さなかった。それが老いて、満身創痍となった白ひげの力だったのか、かつての息子に手加減したのかはわからない。
黒ひげは「この”怪物”がァ・・!!!死に損ないのクセに!!!黙って死にやがらねェ・・・やっちまえェ!!!」と叫び、同時に黒ひげの部下達が至近距離から白ひげに銃を雨あられのように撃ちまくった。



かつての仲間に、おやじが殺されていくのを指を加えて見る程無念な事はあったろうか・・・。
元はと言えば、ティーチがサッチを殺して逃亡したことが全ての始まりで、エースの処刑もティーチの仕組んだ事であり、そして今、エースのみならず、おやじをその手にかけたのである・・・!!!


かつての息子に、蜂の巣になる程撃たれながら白ひげは、昔を思い出していた。
あれは満開の桜の下、ロジャーと二人で花見酒を飲んでいた時だ。ロジャーが、自分は病気で先が長くないと切り出してきた。
「ああ、もう長くねぇ。ラフテルへの行き方でも教えようか、白ひげ」
「聞いても行かねぇ、興味ねぇからな」
「近頃、政府の奴らがおれを何と呼んでいるか知ってるか?ゴールド・ロジャーだ。違う!!おれは”ゴール・D・ロジャー”!!!だ」
「時々会うな、”D”の名を持つ奴ら・・・うちにも一人ティーチってのがいる。”D”ってのは何なんだ?」
その言葉を待っていたかのように、ロジャーは”D”の秘密を語りだした。
死を感じたロジャーが、この世に遺しておきたかったもの・・・・。
その話は、はるか昔に遡った。




黒ひげの部下達の撃つ銃が皆、弾切れになってあたりが鎮まった時、白ひげの声がティーチの耳に届いた。
「お前じゃねェんだ・・・・ロジャーが待ってる男は・・・少なくともティーチ、お前じゃねェ・・・。ロジャーの意志を継ぐ者がいる様に、いずれエースの意志を継ぐ者も現れる・・・・。”血縁”を絶てど、”あいつら”の炎が消える事はねェ・・・。
そうやって遠い昔から脈々と受け継がれてきた・・・・!!そして未来、いつの日かその数百年分の”歴史”を全て背負って、この世界に戦いを挑む者が現れる・・・・!!!


センゴク・・・・、お前達「世界政府」は・・いつか来る・・・その世界中を巻き込む程の”巨大な戦い”を恐れている!!!
興味はねェが・・・”あの宝”を誰かかが見つけた時・・・世界はひっくり返るのさ!!!誰かが見つけ出す、その日は必ず来る・・・」

白ひげは、最後の力で”意志”を世界に遺した。
かつて、ゴール・D・ロジャーが病に冒された自分の死を悟った時にそうしたように。
これが海賊王の意志、いや”D”の意志であるのかもしれない。
そうやって、脈々と世界に受け継がれていくべきものなのかもしれない。

白ひげは言った。
「”ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”は実在する!!!」



そして、白ひげは静かに目を閉じた。
許せ息子達・・とんでもねェバカを残しちまった・・・、おれはここまでだ。お前達にはすべてを貰った。感謝している、さらばだ息子達・・・・・!!

白ひげがまだニューゲートと呼ばれる見習いだった頃。海賊になって、子供の頃から欲しいと望み続けたものを得たかった。それは金でも財宝でもラフテルでもなく、”家族”だった。
今は、それを手に入れたと思う。満足のいく人生だった・・・・。




”白ひげ”死す!!!
死してなお、その体屈する事なく、頭部半分を失うも、敵を薙ぎ倒すその姿、まさに”怪物”。
この戦闘によって受けた刀傷、実に260と7太刀、受けた銃弾152発、受けた砲弾46発、
さりとてその誇り高き後姿には・・・あるいはその海賊人生に、一切の”逃げ傷”なし!!!
















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