マリンフォードは、海賊達は悲痛な叫び声に包まれた。
そしてそれは、全世界へと中継された。
だが、海賊達の悲しみなどよそに海軍は海賊への攻撃をやめなかった。特に赤犬は残る未来の反乱因子、弟のルフィの始末へと取り掛かった。
ルフィは目の前で兄を亡くしたショックで、精神が崩れ、気力だけでもっていたその体はガクガクと震え、赤犬の攻撃などなくても充分に生命を維持する事が難しい状態だった。
その危険性は、何度も限界を越えた【テンション・ホルモン】を打っていたイワンコフが強く感じていた。
ルフィを赤犬から守ったのは、マルコだった。
「コイツの命はやらねェ!!!エースの弟を連れて行けよい、ジンベイ!!”その命”こそ!!生けるエースの”意思”だ!!!エースに代わっておれ達が必ず守り抜く!!!もし死なせたら、白ひげ海賊団の恥と思え!!!」
だが赤犬も本気だ。ここで”麦わら”を逃しては、海軍の恥である。
その赤犬を殴りつけたのは、”白ひげ”その人だった。白ひげは、そこでエースの”安らかな死に顔”を目にして、エースの意志を感じ取った。
地震の白ひげ、マグマの赤犬の直接対決は凄まじかった。
白ひげの拳は赤犬の体をその力で叩きつけ、赤犬は白ひげの顔面の半分を焼きとばした。
そして白ひげの一打はマリンフォードの地面を真っ二つに切断し、海軍と海賊を切り離した。
頭と顔を半分無くして命があるだけでも奇跡だと言うのに、この男はこんな力をも発揮してみせた。
”白ひげ”の最後の力を惜しみなく出すつもりのようだった。
白ひげ海賊団の部下達は、海軍本部の真っ只中にオヤジ1人を残して行くことに泣き崩れ、苦悩しながらも、”おやじの意志”に
従うことこそが、おやじの望むことと退去の準備にとりかかった。
白ひげは、息子達の最後の一人が逃げ切るまで戦うつもりなのだ。
だが、海軍側にいた海賊は”白ひげ”一人ではなかった。
海軍本部要塞の影や、エースがいた処刑台から、この様子を高見の見物していた海賊達がいたのだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます