先週は、NHKのクローズアップ現代でも「ギャンブル依存症」が
取り上げられており、更に同じくNHKのEテレの「ハートネットTV」でも
2回にわたって「依存症」の問題が特集されていました。
クローズアップ現代には、100人の患者を対象に実態調査をされた福岡県の
精神科医の森山成彬(もりやま・なりあきら)【作家の帚木蓬生(ははきぎ・ほうせい)】
さんのコメントが報道されるとともに
「ギャンブル依存症」の著者であり
北海道立精神福祉センターの所長田辺等先生が、コメンテーターとして
出演されておられました。
どちらの番組でも、今回は家族の回復が焦点になっていました。
実態調査では、ギャンブル依存症者が投じた金額は平均1293万円にのぼり
15%の配偶者がうつなどで精神科にかかっていたことがわかったとありました。
けれど、私の実感からすれば、病院で診察を受けられるような人は
まだいくらか恵まれているように思います。
現実には、ギャンブル依存症者の家族の場合、学齢期の子どもを抱えるなど
とにかく死にもの狂いで働かなければ、生活自体が成り立たない中で
自分の体や心の問題など後回しで生きておられる家族も
たくさんおられるでしょうから、この数字は現実には
2倍にも3倍にもなるのではないかと思います。
それでもどの依存症でも
まずは家族が回復することが、結果的に依存症者本人の回復にもつながる
可能性があるということが、分かってきたのだろうと思います。
家族が回復するための方法としては
クローズアップ現代では、自助グループが紹介されていました。
家族の回復を援助するための自助グループは
アラノン(アルコール)ギャマノン(ギャンブル)ナラノン(薬物)などです。
そしてこれらの自助グループは
AAの原点であるビッグブックと12ステッププログラムの理念に基づいて
グループミーティングを続けることで、回復を実現させていくものです。
このビッグブックや12ステッププログラムについては
まだ私自身も分からないことが多かったので
22日に行なわれたステップセミナーに参加してきました。
あまり長い時間出歩くと、さすがに疲れてくるので
3ステップのお話を聞いて途中で退席しましたが、得るものは多かったです。
ただしそれを書くと、また話が飛ぶし、消化しきれていない点もあるので
もう少し自分の理解したところを、ちゃんとまとめてから書こうと思います。
自助グループでは、会場に行く交通費以外には、費用はかかりません。
会場では、運営にかかる費用を集めるのに
任意での寄付は受け付けておられますが強制ではありません。
また先日ギャマノンに参加してみて、ギャンブルだからギャンブルしかだめという
ことではなくて、最近は他の依存症の問題に悩んでおられる方も
自由に参加することができるようなので、これはとてもいい傾向だと思います。
そして「ハートネットTV」の二回目の放送
「どうすれば回復できるか」では、家族のための回復プログラムとして
自助グループとともに、CRAFTという認知行動療法プログラムが紹介されていました。
これは依存症治療に先行して、引きこもり支援などでも用いられている
プログラムということです。
書籍も何点か出ていてその解説によると<家族や友人を通して治療に取り組むことに
よって,治療を拒否している患者を治療につなげる>ことを目的としています。
前から紹介している動機付け面接とも連動する治療の方法です。
番組内では、実際にCRAFT法を治療に導入している医療機関として
徳島県板野郡上板町の藍里病院
(電話:088-694-5151)が紹介されていました。
ただショックだったのは、番組の最後に
「援助者が、依存症については苦手意識がある」とコメントされていた点です。
本のタイトルにしても「薬物・アルコール」とギャンブルは抜け落ちていたり
依存症を大きな視点で、一つのまとまりとして
捉える考え方は、政治も含めてまったく前進しておらず
相変わらず場当たり的な対応では
新しい依存として急増するネット依存問題に適切に対応することなど
望むべくもありません。
だから自分たちの身の回りに、山積する依存の問題に立ち向かうには
とにかく可能な限り知識を得て、それを発信し共有していくことで
その中から使えそうなものを使って道を開くことだと切実に思います。
さすがに依存症ばっかりやっていると気が滅入ってくるので
「ケルベロスの肖像」「鍵泥棒のメソッド」
それに伊藤計劃氏に強くお勧めされてしまった「ザ・セル」と
映画依存っぷりは相変わらずです。
このブログのほかに、映画と本のブログと音楽のブログ
それと思うところあって、書きためた小説を
某巨大小説投稿掲示板に引っ越すことにして
以前書いたものを改稿しながら移転するという作業もやっています。
ダンナの依存症の全盛期にも、現実問題は現実問題として
日々労働に明け暮れつつも、手離さなかったものたちです。
精神的な意味では、生きるか死ぬかの瀬戸際も何度かくぐりましたが
理不尽な現実にただ押しつぶされるだけの人生はイヤでした。
だからそうした現実を超えていくために
自分がまだ知らないもの、見たことのない世界を
一つでも見てみたい、知りたいと願って
図書館で本を借り、お給料日にプチ贅沢で
毎月1本だけDVDを借りるのは頭と心の栄養で
その習慣は今でも変わりません。
もうずいぶん前に、せめて自分が死ぬ前には
半年でも、たとえ3ヶ月でもいいからモノ書きだけして暮らせないかなというのが
夢でしたが、その頃はまさかそれが現実になるとは
それこそ夢にも思えませんでした。けれどその夢がかないました。
人生は本当に分からないものです。
取り上げられており、更に同じくNHKのEテレの「ハートネットTV」でも
2回にわたって「依存症」の問題が特集されていました。
クローズアップ現代には、100人の患者を対象に実態調査をされた福岡県の
精神科医の森山成彬(もりやま・なりあきら)【作家の帚木蓬生(ははきぎ・ほうせい)】
さんのコメントが報道されるとともに
「ギャンブル依存症」の著者であり
北海道立精神福祉センターの所長田辺等先生が、コメンテーターとして
出演されておられました。
どちらの番組でも、今回は家族の回復が焦点になっていました。
実態調査では、ギャンブル依存症者が投じた金額は平均1293万円にのぼり
15%の配偶者がうつなどで精神科にかかっていたことがわかったとありました。
けれど、私の実感からすれば、病院で診察を受けられるような人は
まだいくらか恵まれているように思います。
現実には、ギャンブル依存症者の家族の場合、学齢期の子どもを抱えるなど
とにかく死にもの狂いで働かなければ、生活自体が成り立たない中で
自分の体や心の問題など後回しで生きておられる家族も
たくさんおられるでしょうから、この数字は現実には
2倍にも3倍にもなるのではないかと思います。
それでもどの依存症でも
まずは家族が回復することが、結果的に依存症者本人の回復にもつながる
可能性があるということが、分かってきたのだろうと思います。
家族が回復するための方法としては
クローズアップ現代では、自助グループが紹介されていました。
家族の回復を援助するための自助グループは
アラノン(アルコール)ギャマノン(ギャンブル)ナラノン(薬物)などです。
そしてこれらの自助グループは
AAの原点であるビッグブックと12ステッププログラムの理念に基づいて
グループミーティングを続けることで、回復を実現させていくものです。
このビッグブックや12ステッププログラムについては
まだ私自身も分からないことが多かったので
22日に行なわれたステップセミナーに参加してきました。
あまり長い時間出歩くと、さすがに疲れてくるので
3ステップのお話を聞いて途中で退席しましたが、得るものは多かったです。
ただしそれを書くと、また話が飛ぶし、消化しきれていない点もあるので
もう少し自分の理解したところを、ちゃんとまとめてから書こうと思います。
自助グループでは、会場に行く交通費以外には、費用はかかりません。
会場では、運営にかかる費用を集めるのに
任意での寄付は受け付けておられますが強制ではありません。
また先日ギャマノンに参加してみて、ギャンブルだからギャンブルしかだめという
ことではなくて、最近は他の依存症の問題に悩んでおられる方も
自由に参加することができるようなので、これはとてもいい傾向だと思います。
そして「ハートネットTV」の二回目の放送
「どうすれば回復できるか」では、家族のための回復プログラムとして
自助グループとともに、CRAFTという認知行動療法プログラムが紹介されていました。
これは依存症治療に先行して、引きこもり支援などでも用いられている
プログラムということです。
書籍も何点か出ていてその解説によると<家族や友人を通して治療に取り組むことに
よって,治療を拒否している患者を治療につなげる>ことを目的としています。
前から紹介している動機付け面接とも連動する治療の方法です。
番組内では、実際にCRAFT法を治療に導入している医療機関として
徳島県板野郡上板町の藍里病院
(電話:088-694-5151)が紹介されていました。
ただショックだったのは、番組の最後に
「援助者が、依存症については苦手意識がある」とコメントされていた点です。
本のタイトルにしても「薬物・アルコール」とギャンブルは抜け落ちていたり
依存症を大きな視点で、一つのまとまりとして
捉える考え方は、政治も含めてまったく前進しておらず
相変わらず場当たり的な対応では
新しい依存として急増するネット依存問題に適切に対応することなど
望むべくもありません。
だから自分たちの身の回りに、山積する依存の問題に立ち向かうには
とにかく可能な限り知識を得て、それを発信し共有していくことで
その中から使えそうなものを使って道を開くことだと切実に思います。
さすがに依存症ばっかりやっていると気が滅入ってくるので
「ケルベロスの肖像」「鍵泥棒のメソッド」
それに伊藤計劃氏に強くお勧めされてしまった「ザ・セル」と
映画依存っぷりは相変わらずです。
このブログのほかに、映画と本のブログと音楽のブログ
それと思うところあって、書きためた小説を
某巨大小説投稿掲示板に引っ越すことにして
以前書いたものを改稿しながら移転するという作業もやっています。
ダンナの依存症の全盛期にも、現実問題は現実問題として
日々労働に明け暮れつつも、手離さなかったものたちです。
精神的な意味では、生きるか死ぬかの瀬戸際も何度かくぐりましたが
理不尽な現実にただ押しつぶされるだけの人生はイヤでした。
だからそうした現実を超えていくために
自分がまだ知らないもの、見たことのない世界を
一つでも見てみたい、知りたいと願って
図書館で本を借り、お給料日にプチ贅沢で
毎月1本だけDVDを借りるのは頭と心の栄養で
その習慣は今でも変わりません。
もうずいぶん前に、せめて自分が死ぬ前には
半年でも、たとえ3ヶ月でもいいからモノ書きだけして暮らせないかなというのが
夢でしたが、その頃はまさかそれが現実になるとは
それこそ夢にも思えませんでした。けれどその夢がかないました。
人生は本当に分からないものです。
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