このところの体調不良で、考えをきちんとまとめる自信がなく
保留にしていた、ギャンブル依存症対策の問題。
以前「ギャンブル依存症に新説?」というブログにも書いたのですが
どうしても腑に落ちないというか、納得がいかないことが
いくつかあるので、少しづつ書いていこうと思います。
「ギャンブル依存症に新説?」の記事は
ウィキペディアの「ギャンブル依存症」の項目について書いたものでしたが
ギャンブル依存問題で、新しい見解を打ち出されている
久里浜医療センターの河本泰信先生は、昨年実施された
「ギャンブル依存症研修プログラム」でも中心的な存在のようです。
で、この河本先生の主張のポイントは、次のようなものです。
① 以前厚労省が発表した「ギャンブル依存症536万人という数字は
米国での調査をベースに測定したもので
パチンコ店が繁華街に多数あり、気軽に入れる日本の現状には合わず
実際に病的賭博、つまりギャンブル依存症という病気に該当するのは、その1割程度
② ギャンブル依存は、一生治らないというのは誤りで、多くは一時的なのめり込み。
海外の研究では、大半の人が自然にやめるか、問題のないギャンブル習慣に戻るという
結果が出ている
③ これまでギャンブル依存症とされてきた人の90%は
病的なものではないので、必ずしもギャンブルをやめる必要はなく
治療は、当事者がギャンブルで満たそうとしている様々な欲求を理解、整理し
別の手段や、適度なギャンブルで満たせるように導くことで
やみくもなギャンブルの禁止は、依存を悪化させることもある
上の項目は、平成25年7月に神奈川で行われた「アルコール関連予防研究会」での
河本先生の「病的ギャンブリング(ギャンブル依存)の治療と当センターでの試み」という
講演記録を参考にまとめたものです。
専門的な内容ですが、関心のある方はそちらを参照してください。
ギャンブル依存症の問題は、1990年代から急増しましたが
それから30年近く、公的な機関や医療機関で、相談や治療に対応してくれるところは
ほとんどなく、ギャンブラーの自助グループGAと、家族の自助グループギヤマノンが
数少ない受け皿になって、ギャンブラーとその家族を支えてきました。
現在ギャンブル依存症の治療に取り組んでおられる医療機関の一部も
自助グループのGAや各地のジャパンマックの施設も
依存症についての考え方や、12ステッププログラムやミーティングの方法は
先行したアルコール依存症の自助グループAAのやり方をお手本にしています。
ですから、ギャンブルが止められない、借金や犯罪などの問題を起こしたなどで
本人や家族が、そういう施設に相談に訪れた場合は
「ギャンブル依存症は病気」「ギャンブル依存症は治らない」
「自助グループに通って、ギャンブルを止め続けることが回復の基本」
というお話をされます。
河本先生の説でも、自助グループを否定されているわけではありません。
ただ、今ギャンブルの問題を抱えている多くの人の中でも
病気としての「ギャンブル依存症」と言えるのは限定的で
その中にも精神科の合併症がある人、あるいは発達障害がある人は
その合併する病気、障害の治療を優先すべきで
自助グループでの回復が有効とされているのは「非自閉型」と
分類される一部の人たちということのようです。
河本先生は、日本のアルコール依存症治療の先駆けで
依存症治療に関しての歴史も実績もある久里浜医療センターの先生で
現在ギャンブル依存症治療を担当され
「ギャンブルを禁じないギャンブル依存症治療」を実施されています。
「ギャンブル依存症研修プログラム」でも、多くの項目の講師をされています。
河本先生の提唱されている説が
国のギャンブル依存症対策の指針になる可能性は大きいような気がします。
もしもそういう流れになれば、ギャンブル依存症対策云々以前に
現在ギャンブル依存症に関わっているすべての人たち
本人、家族、援助者や相談機関、医療機関などに、大きな混乱が生じます。
河本先生は「疾病性」(病気であるかどうか)の判断についても
合併症や発達障害、ギャンブル依存症のタイプの分類についても
細かい指針を提案されていますが
その正確な診断は、いったいどこで誰が下すのでしょう。
考えすぎと言われるかもしれませんが、「ギャンブル依存症研修プログラム」も
個別の項目の名称は「ギャンブリング障害」という表現がされています。
「ギャンブル依存症」という病気の患者は50万人程度で
それ以外で、ギャンブルの問題があっても、その多くは治るもので
必ずしもギャンブルを止めなければならないわけではないということになれば
ギャンブル依存症を、依存症という大きな枠の中で考えることが難しくなります。
それでなくても依存症対策超後進国の日本で
ギャンブル依存症の問題が、他の依存症とも分断され
混乱し、迷走して、今よりももっと当事者は行き場を失うという
最悪の結果にならなければよいのですが。
保留にしていた、ギャンブル依存症対策の問題。
以前「ギャンブル依存症に新説?」というブログにも書いたのですが
どうしても腑に落ちないというか、納得がいかないことが
いくつかあるので、少しづつ書いていこうと思います。
「ギャンブル依存症に新説?」の記事は
ウィキペディアの「ギャンブル依存症」の項目について書いたものでしたが
ギャンブル依存問題で、新しい見解を打ち出されている
久里浜医療センターの河本泰信先生は、昨年実施された
「ギャンブル依存症研修プログラム」でも中心的な存在のようです。
で、この河本先生の主張のポイントは、次のようなものです。
① 以前厚労省が発表した「ギャンブル依存症536万人という数字は
米国での調査をベースに測定したもので
パチンコ店が繁華街に多数あり、気軽に入れる日本の現状には合わず
実際に病的賭博、つまりギャンブル依存症という病気に該当するのは、その1割程度
② ギャンブル依存は、一生治らないというのは誤りで、多くは一時的なのめり込み。
海外の研究では、大半の人が自然にやめるか、問題のないギャンブル習慣に戻るという
結果が出ている
③ これまでギャンブル依存症とされてきた人の90%は
病的なものではないので、必ずしもギャンブルをやめる必要はなく
治療は、当事者がギャンブルで満たそうとしている様々な欲求を理解、整理し
別の手段や、適度なギャンブルで満たせるように導くことで
やみくもなギャンブルの禁止は、依存を悪化させることもある
上の項目は、平成25年7月に神奈川で行われた「アルコール関連予防研究会」での
河本先生の「病的ギャンブリング(ギャンブル依存)の治療と当センターでの試み」という
講演記録を参考にまとめたものです。
専門的な内容ですが、関心のある方はそちらを参照してください。
ギャンブル依存症の問題は、1990年代から急増しましたが
それから30年近く、公的な機関や医療機関で、相談や治療に対応してくれるところは
ほとんどなく、ギャンブラーの自助グループGAと、家族の自助グループギヤマノンが
数少ない受け皿になって、ギャンブラーとその家族を支えてきました。
現在ギャンブル依存症の治療に取り組んでおられる医療機関の一部も
自助グループのGAや各地のジャパンマックの施設も
依存症についての考え方や、12ステッププログラムやミーティングの方法は
先行したアルコール依存症の自助グループAAのやり方をお手本にしています。
ですから、ギャンブルが止められない、借金や犯罪などの問題を起こしたなどで
本人や家族が、そういう施設に相談に訪れた場合は
「ギャンブル依存症は病気」「ギャンブル依存症は治らない」
「自助グループに通って、ギャンブルを止め続けることが回復の基本」
というお話をされます。
河本先生の説でも、自助グループを否定されているわけではありません。
ただ、今ギャンブルの問題を抱えている多くの人の中でも
病気としての「ギャンブル依存症」と言えるのは限定的で
その中にも精神科の合併症がある人、あるいは発達障害がある人は
その合併する病気、障害の治療を優先すべきで
自助グループでの回復が有効とされているのは「非自閉型」と
分類される一部の人たちということのようです。
河本先生は、日本のアルコール依存症治療の先駆けで
依存症治療に関しての歴史も実績もある久里浜医療センターの先生で
現在ギャンブル依存症治療を担当され
「ギャンブルを禁じないギャンブル依存症治療」を実施されています。
「ギャンブル依存症研修プログラム」でも、多くの項目の講師をされています。
河本先生の提唱されている説が
国のギャンブル依存症対策の指針になる可能性は大きいような気がします。
もしもそういう流れになれば、ギャンブル依存症対策云々以前に
現在ギャンブル依存症に関わっているすべての人たち
本人、家族、援助者や相談機関、医療機関などに、大きな混乱が生じます。
河本先生は「疾病性」(病気であるかどうか)の判断についても
合併症や発達障害、ギャンブル依存症のタイプの分類についても
細かい指針を提案されていますが
その正確な診断は、いったいどこで誰が下すのでしょう。
考えすぎと言われるかもしれませんが、「ギャンブル依存症研修プログラム」も
個別の項目の名称は「ギャンブリング障害」という表現がされています。
「ギャンブル依存症」という病気の患者は50万人程度で
それ以外で、ギャンブルの問題があっても、その多くは治るもので
必ずしもギャンブルを止めなければならないわけではないということになれば
ギャンブル依存症を、依存症という大きな枠の中で考えることが難しくなります。
それでなくても依存症対策超後進国の日本で
ギャンブル依存症の問題が、他の依存症とも分断され
混乱し、迷走して、今よりももっと当事者は行き場を失うという
最悪の結果にならなければよいのですが。
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私はここ2ヶ月ほど…パチンコ店の人が家族会やクラフト勉強会に来るようになってから、ジャパンマックに行っていません。優しさがないというか、そういう上っ面な感じの方に接すると、なんだか心が折れそうで。
でも、マックに繋がることは大事ですよね。またしばらくしたら、行こうかなって思ってます。
依存症ってほんと厄介ですが、分かち合いとか同じ立場で話せる人達がいて、苦しい状況の家族も、少し癒されたりするんで、全く別の立場の人は別の勉強会に参加して欲しいなぁなんて思うのはダメでしょうか…
私の体調を気遣ってくださり ありがとうございます!
副作用がほとんどないかわりに、もしかしたら
大きな効果があるかもしれない治療をしていないので
進行するのは仕方がないのだと思います。
業界の人は、業界がやってる研修会があるので
それに参加されればいいのに
わざわざ家族の勉強会に参加される意味が
わかりません。
嫌な思いをして参加されなくてもよいと思いますよ。
そのうちにいなくなるでしょうから。
クラフトでは、最初すごく思いつめた感じで
参加されていた方が、回を重ねると
笑顔が見られたりするようになるのが
すごく印象的でした。
私は、ほんとに、行ける時だけ行くという
わがまま者ですが、マックで出会ったいろんな方から
「気楽にやろう 無理をせずにできることから
少しづつ」という向き合い方を学んだことが
一番大きな収穫だったと思います。
だんだん遠出する体力に自信がなくなっていますが
一度は家族の勉強会にも参加して
はるこさんにもお会いしたいです。がんばります!