石上(いそのかみ) 布留(ふる)の高橋 高々に
妹が待つらむ 夜ぞ更けにける
=巻12-2997 作者不詳=
石上の布留川にかかる布留の高橋、その高い橋のように高々と爪立つ思いで、あの女が待っているだろうに、夜はもうすっかり更けてしまった。という意味。
「布留の高橋」へは、石上神社の桜門の前を真東に向かい神宮の森を出て、しばらく行くと両側に低い梅林が続く。約100メートルの坂道を下ると橋にさしかかる。今は小さな鉄製コンクリートがかかり、味気ない景観になってしまったが、途中の梅林周辺に古代の面影を感じるようだ。
この万葉歌碑はJR・近鉄天理駅駅前広場に立っている。