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新宿副都心で芸術の秋

2008年11月08日 | 散歩
 新宿副都心にある損保ジャパン本社ビル、その42階に
損保ジャパン東郷青児美術館がある。ゴッホのひまわりの絵がある所で有名だ。
ここで「ジョットとその遺産展」が開催されている。
画家ジョットは私の大好きな画家の一人。
ジョットは豊かな感情表現と三次元的構図でルネサンス絵画へ先鞭を付けた画家。
内部をフレスコ画で覆い尽くした壮大な寺院をイタリアで数箇所手がけている。
従って外部に持ち出せる絵が極端に少なく日本にもないはず。

 今回ジョットの絵が4点イタリア・フィレンツェから運ばれ、同時にジョットの流れを汲む画家の絵が多数展示された。
その中でジョットの「聖母子」は圧巻だった。独特のラピスラズリの青色の鮮やかさ、立体的な顔の表情などジョットらしさが出ていた。
ジョット以外ではビッチ・ディ・ロレンツォの「降誕」に惹きつけられた。

 残念ながら寺院を覆っているフレスコ画は展示できるはずもなく、それでも精密写真パネル展示で雰囲気をつかむことが出来た。
私がジョットに強く惹かれたのは鳴門の大塚国際美術館のスクロヴェーニ礼拝堂(イタリア・パドヴァ)の復元展示。原寸大内陣にフレスコ画を精密に転写した銅板画で展示したもの。内陣の荘厳さと絵の色鮮やかさが見事に再現されていたのだった。本物のジョットに接したのは今回が初めてだった。ジョットを含めテンペラ画がほとんど。剥ぎ取ったフレスコ画が一部展示されていたが、痛々しい。
現地のフレスコ画を見てみたいという想いにかられた。


(写真/左:損保ジャパン本社ビル、中央:ジョット「聖母子」
 右上:ジョット”スクロヴェーニ礼拝堂”の「ユダの接吻」、右下:ビッチ・ディ・ロレンツォ「降誕」)

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