星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

Kazuo Ohno Festival 2005と大野一雄さんのDVD

2005-12-02 | 演劇・ダンス・映画・音楽・古典・TV

いま開催中の「Kazuo Ohno Festival 2005」
その中の公演として横浜テアトルフォンテで今日12月2日、大野慶人さんが
新作ソロ「一心」を発表するそうです。
大野一雄舞踏研究所の公式サイトにはこう書かれています。

<体調が許せば、大野一雄も舞台にあがる予定です。>

フェスティバルの名前に冠された大野一雄さんの名前。今年10月に99歳
になられたとか。大野一雄。ダンスや舞踏に少しでも興味のある人なら必ず
行きあたる名前です。
残念ながら私自身は一度も公演を見たことがなく、先日、世田谷パブリック
シアターで「Kazuo Ohno Festival 2005」のチラシを受け取ってから、ああ、
もしかしたらご本人も来られるのかもしれない、とは思ってたのですが。

先日、書店でこんなDVDを見つけました。
「Kazuo Ohno Beauty and Strength」大野一雄「美と力」
公式サイトでも購入できるようです。

DVDにはこれまでの踊りの映像だけではなく、大野さんのヒストリーやイン
タビュー収録のほか、作品のバックグラウンドについても解説されていて、
踊りを見たことのない私のような者にはとってもありがたい内容。
代表作の1977年「ラ・アルヘンティーナ頌」は演出が暗黒舞踏の土方巽さん
で、この作品がきっかけで大野一雄の名前が世界に知られるようになった
そうです。学生時代に帝国劇場で見たスペイン舞踊家ラ・アルヘンティーナ
のダンスが忘れられず、彼女を讃える作品として発表したもので、この時
すでに大野さん70歳。ご自身が<最高の踊り>とする“鳥”もこの「ラ・ア
ルヘンティーナ頌」の中で見られます。

ダンサーは肉体を酷使する仕事なのに、年齢を経ることは不利なはずなのに、
このDVDを見ると、大野一雄さんに限ってはなぜか歳を重ねてからのダンスの
ほうがいいなあと私には思えます。(ただ単に、最近の映像のほうが鮮明に見
えるせいかもしれませんが。)
バンドネオン、あるいはピアノ曲にのって、見た目には柔らかく見える独特の
動き。その指先の細やかさ。その佇まい。何よりも愛、慈しみ、哀しみのよう
なものを湛えたその顔に私はまいってしまいました。ナマでもないというのに。
<魂が先行する。命が先行する。肉体は魂がはおっている宇宙。>という言葉
も印象に残りました。

大野一雄さん。今日は横浜で舞台にあがられるのでしょうか。
Kazuo Ohno Festival 2005 は12月18日(日)まで。

●報道記事・関連情報
artscape [アートスケープ]
ヨコハマ経済新聞

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