星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

新橋演舞場 花形歌舞伎 夜の部「龍虎」

2008-11-27 | 観劇メモ(伝統芸能系)

公演名    花形歌舞伎 夜の部
劇場     新橋演舞場
観劇日    2008年11月23日(日)
座席     1階



二、龍虎(りゅうこ)
龍:愛之助    虎:獅童

実際に見たのは昼の部からなんですが、同じ夜の部ということで続けて「龍虎」に
まいります。1日のいよいよ最後の演目。

空の雄である龍と、陸の雄である虎。
昔から好敵手とされ、長年睨み合ってきた両者の、いまが決戦のとき。
坂東三津五郎の振付で、初演は昭和28年とのこと。
鬘は獅子に似ているけれど、なじみのある振付とは違って、動きが独特。
見る側も初めはとっつきにくい感じ。
でも、動きは激しいし、見ていると身体能力の高さが求められる演目だとわかる。
しかも、神獣ということで、勇壮さの中にも気品を備えていなければならない。
なかなか難しそうな踊りだと思う。

舞台には最初、墨絵風の雲の背景画が描かれていた。
上手から悟空のように雲に乗り、龍を演じる愛之助さんが登場。
同じく雲に乗って下手からは虎役の獅童さんが登場。
龍の顔には青色の隈取り。虎の顔には茶色の隈取り。
前方席でよく見ると、どちらも顔に直接塗っているのではなく、顔にピタッと
はまるお面をつけている感じだ。

竹本の義太夫語りで始まり、太棹三味線の音色に銅鑼の音がかぶってくる。
なにやら少し中国風のテイストも加わった舞台。
歌詞のなかにも白楽天の詩からとった言葉が出てくる(らしい)。

二人で絡んだ踊りと、一人ずつの踊り。
虎の獅童さんは四つん這いになってグルグル回り始めた。
龍の愛之助さんはジャンプを取り入れた上下の動きのある踊りが主体。
虎が動けば風が巻き起こり、龍が動けば雲が湧き立つ。
(イヤホンガイドからの受け売り!)
龍の長い毛は、ここでは龍の頭から尻尾までの長~い部分を表現しているようだ。
ほほう~。
そうそう、二人とも踊りながら引き抜きがあった。それもジャンプの最中にパッと
替わるのだからスゴイというか、後見さんが大変というか・・・。

やがて、虎が岩(雲?)に消えたかと思うと、龍が現れる。
もうその顔に隈取りはない。続いて虎。やはり隈取りはなく、さわやかな顔の二人。
龍虎の戦いはけっきょく勝負がつかなかった、ということらしい。

背景画は優しい雲に変わり、やがて月も出てきた。
最後は上手側に愛之助さんが立ったまま、下手側に獅童さんが腰を落とし、二人で
山のような形のポーズで決めたまま、幕。

夜の部では、八汐のキャラが強烈だったので、ようやく最後のほうで愛之助さんの
美しいお顔を拝見♪ 
そのダイナミックな踊りと涼し気な表情を目に焼き付けて昼夜の通し観劇を終えた。


以上。PCがまだ戻らないので家人のを借りて書いちゃったよ~。
あと昼の部の「伊勢音頭恋寝刃」はまた様子を伺いながら(笑)。

観劇旅の2日目は、歌舞伎座の昼の部「盟三五大切」の序幕・二幕のみを幕見。
午後からシアターコクーンに行く前にどうしても見たくて開演の1時間半前から並んだ。
やっぱり尋常じゃなく素敵やわ~、仁左衛門さん。
菊五郎さん、時蔵さんも大人の艶っぽさがいい感じやわあ。
にしても、覚悟の上の幕見とはいえ、大詰めを見ないで帰った私は、五人斬りした
源五兵衛があれからどうなったのか気になって、気になって・・・(泣&笑)。

<追記>
昨日のチケットホン松竹のメルマガで、目が釘付けになりましたー!!
『女殺油地獄』 河内屋与兵衛 愛之助 
いひっ♪


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4 コメント

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すてき~~♪ (しろう)
2008-11-28 22:38:00
ムンパリさま♪
う~ん、こちらのレポでまたまたすっかり観た気分。ありがとうございます。
想像するだけでもすてきだなあ!
あああ、せっかく東京まで行ったんだから、新橋までも行きたかった(涙)
写真はポスターですか、チラシ?  
もう今さらないですよねえ・・

2月、松竹座行きます! 絶対行くっ!
わたしもメルマガ見て思わず叫びましたよ~。
絶対観たい、愛ちゃんの与兵衛&亀ちゃんのお吉、それに七之助くんの鷺娘。
楽しみですね~~~♪
返信する
通いそうでコワイ~。 (ムンパリ)
2008-12-01 07:53:12
しろうさん、コメントありがとうございます。
写真・・・じ、じつは歌舞伎美人から拝借しました♪
ちゃんと明記しとかなきゃ、ですね(汗)。
劇場でポスターの写真はとりましたが、現物は
買わなかったんですよ~。

来年は観劇を減らすつもりなのに、12月から2月まで
早くも劇場通いが続きそうです。
油地獄、ほんっとに楽しみですねえ~!!

返信する
神秘的な舞踊 (ハヌル)
2008-12-10 23:51:19
記憶がだんだん薄れる中、ようやく感想に漕ぎつけました。
龍と虎の力を誇示するために、それぞれがそれぞれに
踊るような舞台だったので、合わせる合わせないというものでは
なかったのかもしれませんね。
それにしても動きながら衣裳を替えられるのですから
後見さんも大変だったでしょうね。
二人が並んでうつ伏せというか、顔を下に向けていて
上げた瞬間に隈取が跡形もなくなってキレイな顔が見えたのには
思わず、おお~っという感じで大拍手~でした。
またどこかで観たい舞踊です。

ところで、このポスターって売ってましたか?
係りの人に尋ねたら5人全員の(演目入りのチラシと同様の)
のはあるけどこれらは売ってないと言われました(苦笑)
返信する
ポスターはね・・・ (ムンパリ)
2008-12-11 00:45:23
ハヌルさん、私もこれは見られてよかったと思います。
一風変わった舞踊でしたよね。
そうそう、隈取りがなくなった瞬間のこと、大事な場面
なのに忘れてました。アカンやん~、私。
やっぱりきれいなお顔を見て帰りたいですもんね!

ポスターは1階客席に入る中央の受付のところで売って
ましたよ。たしか3000円ぐらいだったと思います。
私は買ってないんですけどね(笑)。
あとは海老蔵さんのミニポスターセットが売店で。
お土産とポスターと舞台写真があっちこっちに分散してて
ちょっとわかりにくかったですね。

あ、これからは楳茂都流の舞も見られるんですね♪
早く公式サイトか歌舞伎美人で発表してほしいです!

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