星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

室生寺の「灌頂堂」特別開帳。

2015-09-21 | 散策・旅
20日の日曜日は室生寺へ。
室生寺は4回目だけれど、毎回徒歩でお参りしている。
峠を越え、集落が見えたときのうれしさ。
昨日もしっかり歩いてきた。

これまでは紅葉の季節とお正月だったので、暑い季節は初めて。
目的は、灌頂堂(本堂)特別拝観。
近鉄「室生口大野」駅を11時5分に出発して、宇陀川に出たら
大野寺の磨崖仏を左に見て、少し先で橋を渡る。
その先にある東海道自然道を小さな川に沿って登る。
案内標識によれば、駅からお寺まで片道6.3kmだった。
山道の石に苔がビッシリついてかなり滑りやすくて時間がかかる。
前は1時間半ほどで着いていたのに、今回は1時間40分かかった。
(ん、年齢のせい?)

お寺への太鼓橋の手前で昼食をとり、境内へと向かう。
階段をあがってすぐ左にある弥勒堂では、杮葺き寄進のために
薬師如来さま(国宝)と弥勒菩薩さま(重文)が公開されていた。
金堂はあとから寄るため、灌頂堂へと急ぐ。

灌頂(かんじょう)とは、師僧から弟子へ真言密教のおしえを伝え
る大事な儀式だそうで、このご開帳では法具や、金剛界・胎蔵界の
両曼荼羅など、実際に使う仕様で見せていただける貴重な機会だ。
空海の本」を読んだ時にとても気になっていた儀式だった。
弘法大師空海は唐の僧「恵果」によって灌頂を受けるのだが、投花得仏
という、花を投げる儀式のときに2回投げて2回とも毘盧遮那如来
(大日如来)のところに落ちたとのこと。
堂内で説明を聞きながら、投花得仏の様子とか、香水を頭にそそぐ儀式
とか、ちょっとわかった。大日如来と一体化になる感覚はわからなかっ
たけれど、それにはもちろん修業が必要でしょう。

灌頂堂は本堂でもある。今回は同時に、ご本尊の如意輪観音像(重文)
も間近で拝観できる。
灌頂の儀式とは直接関係ないそうだけれど、灌頂堂にお祀りされている
ため開扉されることになり、お堂の真ん中におられる。じっと見ていると
笑みを湛えているような不思議なお顔をされている。
三如意輪と称されるだけあって、神呪寺、観心寺と同じく、室生寺も
やはり個性的。唯一無二の観音さまだと思った。指がかなりほっそり
していた。拝観が叶ってうれしい。
説明書き、曼荼羅をプリントしたクリアファイルは持ち帰れる。
特別拝観料400円。如意輪観音さまのご朱印もこちらで。

●灌頂堂(本堂)特別拝観 9月19日(土)~10月4日(日)



大野寺の前、宇陀川をはさんで対岸にある磨崖仏。


車道から東海自然道に入ると、針葉樹林が続く。


山道には苔むしていて滑りやすい石がゴロゴロ。行きも帰りも蛇に遭遇。


片道6.3km×2=12.6km。しっかり歩きました!


里に出たら彼岸花が!毎年忘れずにこの時期に咲くエラ~イ花。


下の方に室生寺と太鼓橋が見える。


女人高野、室生寺の仁王門


今回特別開帳されている灌頂堂(本堂)


有名な五重塔


奥之院の急階段、今回も上りきりました。御影堂も特別開帳。よかった!


御影堂の弘法大師はこんなお顔。絵画と違って正面を向いてた。


最後に金堂で室生寺のオールスターズ拝観。外陣からの拝観は10月24日から。
奈良国立博物館に出張中の十二神将2体が里帰り中で、12体そろっている。



室生寺を出て、近くの龍穴神社まで。


上にのぼる道が、やっぱりわからなかった。


山を下りて宇陀川を渡る頃は少し暗くなっていた。室生口大野駅着18時。
大野寺の近くの和風レストランでドラマのロケっぽい団体を発見!

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