My Life After MIT Sloan

組織と個人のグローバル化から、イノベーション、起業家育成、技術経営まで。

米国はネットを高速化する気が無いらしい(その2)-困るのはGoogleでは?

2009-10-30 13:40:47 | 2. イノベーション・技術経営

前回の 「米国はネットを高速化するつもりがないらしい(その1)-バックボーンはつらいよ」はかなり反響があり、私も驚いた。
で、流石に3日間でのべ2万人が読んでるとなると、いろーんな方々が読んでるだろう。
こーなると、ブログだから好きなことを書けばよいというわけにもいかず。
自分としては偏るつもりはないので、背景も含め、正しくアメリカの状況を伝えた方が良いかな、と思ったので、今日はまず、その話から。

前回の話はインターネットに限った話、で遅くなるってことです。

バックボーンプロバイダーが構造的に儲からない、というのは前回書いた論理の通り、本当の話。
実際インターネットのバックボーンとかろうじてISPをやってる企業が、以前アメリカにはたくさんあったが、バタバタ死んだり、買収されたりした。
(今でもかろうじて生き残ってるが、苦しいとこがたくさんあります)

ところが、ComcastとかAT&Tのようなところはちょっと違う。
簡単に言うと、彼らは自分たちの回線の上で、ケーブルテレビや電話など他の儲かるサービスを優先的に、提供できる。

一方で、インターネットはあくまで「回線容量からケーブルテレビなどを除いた余り」で提供する、おまけサービス
(実際には、インターネットは顧客獲得に重要なきっかけなので、重要なビジネス)

だから、Comcastなどは、ケーブルテレビを優先して提供。
(で、大儲けしてる。2009年の税引き前利益率は12%!)
で、インターネットはあまった容量で、おまけで提供。
このあたりが、インターネットの帯域が確保されてる日本などとは違い、消費者から見ると、よりひどい。
回線速度が遅いだけでなく、平気で突然速度がほぼゼロになったり、切れたり、ってことも起こるわけです。

今回のFCCの査定は、そのおまけのインターネットで、コンテンツによる差別をしちゃだめだよ、という話。
結論は同じで、そもそも儲からないおまけビジネスで、「余計なことしないで回線だけ提供してよ」って言われても、インターネットのためには誰も投資しない。
あくまで
Comcastが、儲かるケーブルテレビの増強のために、回線速度を速くするくらいであり、その余剰効果で、インターネットもちょびっと速くなる、てことはあるだろう。
でも、インターネットのために投資をして速くする人は、これでは現れないだろう、というわけです。

というわけで、アメリカで本質的に、インターネットが速くなることは無い。
ちなみに現状はこんな感じ。ウチみたいに10Mbps以上入る世帯はたったの6%なのだそうだ。
いやー、すごいね。

本題。インターネットが速くならなくて困るのは、Googleじゃないのか。

ネットワーク中立性-ネットワーク敷設に誰が金を払うか、という話をすると決まって槍玉にあがるのがGoogle。
まあ、バックボーンプロバイダーが引いた線の上でサービスを走らせて、ぼろもうけしてるのは彼らじゃないか、というのがネットワーク側の論理なわけだ。
これは日本でも、問題になってるらしい

ところが、アメリカでインターネットが速くならない時、誰が困るのか。
正直、消費者は、この速度で満足してる。
実は「インフラには自分たちは金は払わない」と言ってるGoogleが、一番困るんじゃないか?

彼らの構想である、Google AppsなどのSaaS(法人向けオンラインソフトウェア貸し出し)やGoogle Docなど、クラウド系のサービスが提供できなくなる。
個人向けのサービスならまだしも、法人向けで金を取るとなると、現在のアメリカのインターネットに頼るのはかなり厳しい。

Googleとしてはどうすべきか?

Googleがネットワークプロバイダーをやるのはムリです

Googleがインターネットもやれば、という人もいると思うが、それはムリというもの。

2006年くらいに、Googleがダークファイバーを買いあさってるという噂があった
が、あれは恐らく社内用(海外も含め)と、自社がインターネットに接続する用じゃないか。(よく知らず)
いくらGoogle様でも、全米の企業にハイスピードインターネットを提供できるだけの余力は無い。

それに、ネットワークを提供する会社とGoogleでは、必要とされるスキルが全く違う。
前のエントリで、「バックボーン会社に明日からGoogleになれって言っても出来ない」って書いたけど、Googleだってネットワーク提供を明日からやるなんて絶対ムリ。
ネットワークを提供する会社は、確実に動く安定なネットワークを、安いコストで提供できる、ことが肝で、それが出来るってのはすごいことなのだ。
始まって3年も経つのに未だに動作が不安定なGmailなんかを出してるような会社に出来る芸当ではない。
(どっちが良いということではなく、組織のスキルの違いってことデス)

だから、Google自身がネットワークまで進出するということは、ほぼ無いと見てよい。
しかし、Googleが目指しているサービスは速いネットワークが重要なものばかりだ。

最近出てきたGoogle Waveなんか、皆がリアルタイムに写真や動画を共有しようとしたらどうなるか?
通信速度の速い日本だったら、可能かもだけど、アメリカだったら、まあムリだね。
メールで大きな画像送るのも時間かかるくらいなのに・・・

一方で、インストールベースのソフトウェアを売る専業のマイクロソフトやSAPなんかは、ネットワークが遅いの大歓迎ってとこでは?
その間、Googleの動きをとめることが出来るものね。

一体、どうするつもりなのか?

ネットワークの遅さに対応したコンシューマサービスが全世界を席巻する

結局、Googleは、アメリカのネットワーク速度に対応した技術を世界に提供し続けるんだろう。
画像品質の高さとか、反応速度の速さ、とかそういうものじゃなく、
サービスの新しさ、とか便利さ、というもので競い続けるんだと思う。
法人サービスでも、この通信速度を前提とした正確さ・速さのサービスを提供するのだろう。

例えば、Youtubeは、日本の光ファイバーなどのネットワーク速度なら、もっと高画質の画像でも十分扱える。
でも、アメリカじゃそんなのムリなので、あの画質なわけだ。
それでも、人々はそれなりに満足してる。
寧ろ、あの画質で対応できるように、投稿する人が工夫してるくらいだ。

そして、Youtubeが世界で受け入れられるのは、あの速度だから。
インターネットが速いのは、世界でも、日本と韓国、中国の一部と南米の一部くらいだ。
それ以外の国は、みんなアメリカ標準(か、それ以下)。

一方で、オンラインゲーム大国の韓国は、今競って米国市場に参入しようとしてるが、一番の壁になってるのがこのネットワークの遅さらしい。
インターネットが速い韓国や日本で成功してきた、高画質の3D画像、速い応答速度、に拠ったゲームが、アメリカでは提供出来ない。
寧ろ、頻繁にインターネットの実効速度が、5Mbpsから1Mbpsに落ちちゃったりする不安定なインターネットでも、楽しく遊べるゲームであることが重要になってるのだ。
当然、技術的なとこだけでなく、ゲームの価値も変わってくる。
彼らはきっと、アメリカだけじゃなく、世界中の国で参入に苦労することだろう。

そして、アメリカのネットワークのレベルも成立するサービスを提供するGoogleが、全世界のネットワーク市場を制していくのかもしれない。

法人市場に進出したいGoogleとしては出鼻をくじかれてるのは確か

ただし、これが本当にGoogleにとってよいのかは不明だ。
Youtubeなど、消費者向けのサービスは、新しくて面白ければ速度や正確さはどうでも良いかもしれないが、法人市場向けとなるとそれだけではシェアは取れない。

そうすると、Googleとしては、のどから手が出るほど欲しい、儲かる法人ビジネスで、マイクロソフトやSAPの牙城をなかなか崩せない。
だって、今現在ネットじゃないものを、ネットベースに変えることで儲けようってのがGoogleなんだもの。
それなりの速度と信頼性が必要なわけだ。
出鼻をくじかれてるうちに、他の優秀なサービスが進出して、出遅れちゃうかもしれない。

Googleとしては、すぐにでも速いネットワークをベースとした法人サービス、いわゆる「クラウド」系のサービスを早く進めて儲けたいが、進められない、ってのが現状じゃないか。
と思っている。

速度や信頼性が無くても良い小企業をターゲットに進めるという方法はあるが、規模はしばらくは小さい。
大企業に成長しちゃったGoogleから見て、成功と言える大きさには中々育たないだろう。
まさに、イノベーションのジレンマだ。

以上、まとめると、

・アメリカのインターネットは遅い。今の規制と競争環境だと、インターネットを速くするために投資する会社はおらず、このままだろう。
・Googleがネットワークプロバイダーをやるのは組織・スキル的に無理。今の速さに慣れるしかない
・消費者向けサービスは、アメリカでのネットワークの遅さに対応したものを提供し、消費者もそれで満足。しかも、その遅さをフルに活用したサービスで、(ネットが遅い)世界に席巻していくだろう
・しかし法人向けは進出しようにも、信頼性や速度の問題で、提供できない。「クラウド」系サービスは出遅れるだろう。その間、高笑いしてるのは、マイクロソフトやSAPなのかもしれない・・・

このまま、消費者向けの市場から拡大できず困るのはGoogleじゃないか?と思うのだった。

(追記)Googleのことだけ書いちゃったけど、個人的に一番気になるのは、法人向けクラウドの王者、Salesforce.comがどうなっていくのか。
日本人には馴染みが無いかもしれないけど、いわゆるクラウドで一番成功したのは彼ら。
まあGoogleと違って、規模も小さいし、問題ないのかもだけど。

今日のボストン。
もう大分紅葉して来ました。


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16 Comments

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はてぶから来ました (しげっち)
2009-10-30 17:32:20
Googleが法人分野へ進出するときに、回線速度がネックになるのは、市場を拡大させながら参入する場合では?
MSやSAPが高笑いできるだけの回線があるのなら、それを奪っていけばいいのだし。

> 消費者向けサービスは、アメリカでのネットワークの遅さに対応したものを提供し、消費者もそれで満足。

TwitterとかFacebookがはやっているのを見ると、流行りとハードウェアスペックは一時的な関連はないのかな。
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Unknown (医療関係者)
2009-10-30 18:47:15
聞いたところによると、コムキャストなどは「他社にお金を払って」いくつかの地域に参入しないようにお願いしているということです。だから消費者には選択の権利が与えられないのですね。
私はこういう状況で「日本の回線状況でしかできない」サービスを日本が提供するべきだと思います。米国の状況にあわせないとユーザーが増えないから、という姿勢はどうも感覚的にあわないです。日本は日本で独自の進化を遂げればいいと思うのですがね(そうすると携帯電話のガラパゴス化の二の舞でしょうか)。
思ったほど世界がついてこないのが想定外なんですが。
メチャクチャな文章ですが失礼します。
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Unknown (ふた。)
2009-10-30 20:29:15
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720091020eaad.html

>通信機器に組み込むことで、電話線や信号線で使う同軸ケーブルや、電力線をそのまま利用できる。毎秒230メガビットの大容量データ通信が可能。

技術的なことはよくわからないんですが、これでグーグル無双でしょうか?
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コメントありがとうございます (Lilac)
2009-10-31 01:13:49
>しげっちさま
>MSやSAPが高笑いできるだけの回線があるのなら、それを奪っていけばいいのだし。

ここではMSやSAPは本業である、インストールベースのソフトで儲けたいと考えてる、としました。
一方、GoogleはSAPが提供してるような企業向けアプリやMSOfficeなどを、ネット上のソフト貸し出しでやっていこうとしている。
ここにはMSやSAPはまだ本気で取り組めていない(自社の製品とカニバルから)分野ですから、ここでGoogleが苦戦するとなると、MSやSAPとしては嬉しい、ということです。

TwitterやFacebookはそんなに容量くわないですからね。

>医療関係者さま
>日本は日本で独自の進化を遂げればいいと思うのですがね

おー、いっそガラパゴスを目指せと。
そういう考え方は一理あって、それで韓国・中国、台湾などどんどんネットが速くなる東アジアは全部取っちゃえ、という考え方がありますよね。

今困ってるのが、日本はあの速度を生かせるサービスやアプリケーションが考えられない、ってことなのでしょう。
「待たなくて良いビデオオンデマンド」とか、大画面HDの3Dオンラインゲームとか、もっとインタラクティブなテレビ会議とか・・・いろいろある気もするんですけどね。。

>ふた。さま

なるほど、詳しく書いてないので私も分からないですが、これって、数百・数キロメートルごとにこの機械を埋め込まないと行けなさそうですね。
そうすると、設置費用にものすごいお金がかかりそう。
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Googleの未来はいかに (freedom)
2009-10-31 04:41:15
GoogleもGEやGM(みんなGですね)と同じように最後は金融で利益をあげようと思っていて、本業ではそんなに儲けようなんて思っていないかもね。だからインフラ整備はGovernmentやGovernmentに近い企業におまかせよといった感じなのでは。
一方でGoogleは来年2万台規模の電気自動車の製造販売を予定する企業体に出資したり着々と金融収益をあげようとしていますからね。もしかしたら製造業に直接進出?いやそういうことではないでしょう。(Teslaのビジネスモデルはアメリカらしくて大変興味深いですね。車も)
金融に走って本業をおろそかにするとどうなるかは歴史が証明していますが、はたして覆せるかな。
私は世界一が大好きなアメリカ人なのでいづれは速くなると思いますよ。iPhoneの仕様レベルでこんなに喜んでいるくらいですから、一般のアメリカ人が日本や韓国が100Mbpsが主流だと知ったならばね。
日本は携帯に通信がシフトしてユニバーサルサービス料をとるようになったし、アメリカでも同じような方法で高速ネットワークに投資できるのでは。明確にして料金をとることができなくても、例えば郵便事業は全国一律料金なので都市部内の郵便料金には実質的にユニバーサルサービス料が課金されているのと同じことなので同じようなシステムを考えればできるのではないかな。税金でやるのが一番早いけれどもアメリカ人は嫌うからね。もう少しお待ちください。(来年は日本に帰っていて関係ないかな?)

MicrosoftもGoogleとの対抗上の問題もあるからかクラウドっぽいことを始めていますが、私はクラウドは主流にはならないと思います。閉じた世界ではコスト面の有利さと閉じた世界でのセキュリティ(端末所持者がデータを持ち歩かなく流出のリスクが減る。アクセス記録が管理できる等)からある程度は普及すると思いますが、本来の意味でのクラウドでは困難が多くて普及しきれないだろうと思います。
返信する
インターネット構造の変化の兆し (masa302)
2009-10-31 11:58:58
ネットワークの中立性は非常に解決が難しい問題だと思います。
まだ、明確な解決方法が世の中では確立されていないと理解しています。

また、遅さをフルに活用したサービスが世の中を席巻するというのは
面白いアイデアだし、十分ありえるとおもいます。

ただ、どうも2-3年前に、インターネットは誰のものかと
議論されていた時とはインターネットのあり方そのものが違うようです。
http://wiredvision.jp/news/200910/2009101923.html


速度の問題がラストマイルだけだとすれば、
通常、法人は、自分の会社専用にラストマイルの回線を
通信事業者から購入するので、XaaS利用時の速度減はあまり気にする
必要ないかもしれません。
おそらく、XaaS普及のためには、速度も心配ですが、
セキュリティやSLAのほうが足かせになるかもしれませんね。

そういった事に
アドレスするためにSalesforce.comはこんな取り組みもおこなっているみたいです。
http://journal.mycom.co.jp/news/2008/05/26/005/index.html

返信する
クラウドの王者たちの将来 (Lilac)
2009-10-31 23:00:15
>Freedomさま

なるほど。
ただし今後は企業が金融事業で収益を上げる、という傾向はアメリカでは失われてくるかもしれない、とも思います。少なくとも今は、Finance Hateみたいな状況なんですよね。

Googleはもともと医療に行くって言ってたんですけど。リアルへの参入は難しいでしょう。
ハードウェアへの参入は以前から言われてますが、私はちょっと疑問視してます。
ハードウェアを支配するソフトウェア自体に参入することは十分考えられても(すでにやってますが)モノそのものはないかな、と。
そこは儲からない部分ですからね。

アメリカは、世界一にはなりたいですが、競争がある状態が前提ですからね。今のように競争促進をする方向を保つとなると、インターネットの速さについては遅々として進まないだろうと、私は見ています。

>masa302さま

コメント有難うございます。

「ネットワーク中立性」については、日本の通信事業者よりアメリカの事業者の方が若干マシになってきている状況があるんですよね。
それをこの記事の一番最初に書いたのですが、まわりくどすぎたかも。
masa302さんのご指摘の要素もありますが、そういう意味でも、「誰が金を払うか」はあり方が変わってます。
(まあ、今「誰も払わない」→「速くならない」という構造ですが・・・)

Salesforceの日本の例は面白いですね。
通信事業者との提携というのは、クラウドの人たちの重要な解だと思ってます。
AppleがAT&Tと提携した(利用した?)ように、この業界の垂直統合はますます進んでいくだろう、と私も考えています。
返信する
垂直統合 (masa302)
2009-11-01 16:17:24
返信ありがとうございます。ご指摘のとおり、業界の垂直統合は、したたかに、着実に、
しかも速いスピードで進んでいるみたいですね。

Arbor Networks, Inc.、University of Michigan、Merit Network, Inc.がこの10月に出したレポートかなり面白いです。


http://www.nanog.org/meetings/nanog47/presentations/Monday/Labovitz_ObserveReport_N47_Mon.pdf

http://www.arbornetworks.com/en/arbor-networks-the-university-of-michigan-and-merit-network-to-present-two-year-study-of-global-int-2.html


インターネットの速度の予測不可能あるいは上限が限られるのは
複数のISPを経由するからであって、経由するISPの数を減らせばより予測可能に
なってきます。じゃあ経由するの止めようよということで、
上記の例になっている余裕のあるComcastなんかは自分たちでバックボーンを持ち始めています。

一方、Googleを始めとするコンテンツ業者も
タダ乗りしやがってと、そんなに怒るんだったら、自分で線引くからいいですよ。
その変わりうちの品質の良いビデオみたければお金払ってくださいね、
みたいなことなっています。

本当に早いスピードが必要なコンテンツはGoogleにしかないのならComcastからGoogleに直接つなげばいいじゃん。あいだのTier1は無視しようみたいな。

一方、Tier1は中抜きで没落ですかね、みたいな話かと思うと、
Tier1ってのは、10年前に比べてTier1だけやっていますっていう話ではなく、
グループ会社がラストマイルも持っているAT&T、ベライゾンビジネス(かつてのUUnet)、NTTコミュニケーション(かつてのVerio)、スプリントだったりします。
やっぱり中抜きに加担していたいり。

Tier1でもSAVVISなんていうのは、消費者向けラストマイルは持っていませんが、
企業向けに直接XaaSサービスを始めたり
http://it.nikkei.co.jp/internet/column/koike.aspx?n=MMITbo000008072009

ITから通信までまさに垂直統合しようとしていて、コンテンツ対バックボーンみたいな
話というより、総合サービス対総合サービス。クラウド対クラウドに移っていますね。
クラウドというとSaaSなどの上位レイヤーの動きが気になりますが、実際は下位レイヤーであるインターネットの在り方まで変えようとしているんですね。
返信する
Googleの行く末 (Lilac)
2009-11-03 02:31:18
>masa302さま

>ITから通信までまさに垂直統合しようとしていて、コンテンツ対バックボーンみたいな
話というより、総合サービス対総合サービス。クラウド対クラウドに移っていますね。

完全に垂直統合にはならないでしょうが、上のコメントに書いたように、その方向に行くでしょうね。

ここでGoogleがどう出るのかが気になります。
プロダクトの優位性は保ち、ネットワークに対して力を持ち続けるでしょう。
ネットワークを持つか、持たずにパートナリングするか、という意味では、後者に行き、自社の優位性を確認しながら、関係を保つ感じになるんでしょうね

彼らがどこに行ってこれ以上大きくなるべきなのか、が気になります
返信する
PHANTOM MENATH (masa302)
2009-11-03 13:30:33
Googleが、消費者や企業に対して
ラストマイルなどで回線やサービスを提供する事業者になるかといえば
おそらくならず、その部分のネットワークは他事業者との
パートナリングということになるでしょう。
例外:http://wifi.google.com/


Googleがバックボーンネットワークを自分で持って、
他事業者に対してピアリングやトランジットサービスを
提供するかと言えばおそらくYesでしょう。
上記Arbor Networksのリサーチ、wired visionの記事から
察するにGoogleは世界3位のトラフィック量を誇る
バックボーンネットワークをお持ちです。
http://www.geekpage.jp/blog/?id=2009/9/1/2

自分でネットワークを持つことによって、
インターネット接続料を払わずに済むし、応答性能、
速度、信頼性をある程度予測可能なものにできるからなのかと予想されます。
ま、なにより、ISP等と同じ立場に立つことでタダ乗りとか言われなくなるのが
うれしいのかもしれません。

Googleはコンピュータのハードウェア、ソフトウェア、
そしてネットワークも持っているので、その気になれば、
HPやマイクロソフトやAOL、@niftyにとって変わることも可能でしょう。
気がつかない間にコーナーに石をおいてある日ぱっと中央の石を
ひっくり返すオセロのように。。。

参考:
http://ks.ms.u-tokyo.ac.jp/ta/2005II/abenori/net.pdf
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20071210/289118/
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