【 相模鈴門 】
前回、うっかりハリ兵衛を供に加えた小鈴様ご一行。
今日も、
急ぐわけでもない
旅路をのんびりと
進んでおります。
「 お腹空いた…。」
「 そうですね！」
「 ご閑居様、
あちらに茶屋が
ございます。」
「 ひと休み
致しましょう。」
「 わぁ～い♪」
「 わぁ～い！」
「 おいでなさいませ。」
「 美味しそ～♪」
「 ……。」
「 和風な庵にパフェ…。」
「 まぁ、気にせず
食べようよ♪」
「 食べましょう！」
「 きゃあ～！」
「！？」
「 待ちなよ、
お嬢ちゃん。」
「 離して下さい！」
「 ちょっと酌する位
いいだろう？」
「 イヤです！」
シュルルルルーッ！
サクッ！
「 あ゛っ！」
「 助けて下さい！」
「 いいよ。」
「 そこのお気楽者、
邪魔するな！」
「 するよ。」
「 俺様が誰だか
知らねえのか？」
「 知らない。」
「 何だとうッ！
この ボク松様を
知らないだとッ！」
「 紅さん、まーさん、
懲らしめちゃえば？」
「「 ハッ！」」
ビシッ！
「 い゛っ！」
ゲシッ！
「 う゛っ！」
「 エクスペクト・
パトローナム！」
（ 守護霊よ、来たれ！）
ポンッ！
「 え゛っ？」
「 いっけねぇ。
こいつぁ、
うっかりだぁ♪」
ポカッ！
「 お゛っ！」
「 おのれ～、
憶えてろよ！」
「 やだ。」
「 ありがとう
ございました。
アタイもどうか、
旅のお供に加えて
下さい。」
「 いいよ。」
「 アタイの名前は、
チェリーです。」
「 じゃあ、
かげろうおチェリ
だよ。」
「 時々、入浴しないと 駄目だからね。」
「 入浴～？」
「 入浴…。」
「 さぁ、出発～♪」
こうして、チェリーちゃん改め かげろうおチェリをお供に加え、賑やかになった小鈴様ご一行は、再び諸国漫遊の歩を進めました。
それにしても、
この風車は一体…？
≪ つづく ≫
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