最新の宇宙食研究や宇宙食のカラダへの影響の研究、今後月での食料自給などに向けて、
徳島大が進める大豆食や完全閉鎖型のLED植物工場、コオロギタンパクの有効活用などを取り上げます。
「徳島発・最新宇宙食研究事情」 | 一般財団法人バイオインダストリー協会[Japan Bioindustry Association]
※こちら からもお申込み可能です。
◆(機能性)宇宙食開発の面白さと難しさ
二川 健 氏(徳島大学 宇宙栄養研究センター センター長 生体栄養学分野教授)
我々は、無重力や寝たきりによる筋萎縮のメカニズムを明らかにし、その栄養学的治療法を考案することを目指している。これまでの研究で、萎縮した骨格筋内には酸化ストレスが蓄積し、その酸化ストレスがユビキチンリガーゼCbl-bの発現を増大させる。さらに、それがIRS-1のユビキチン化、分解を誘導しIGF-1シグナルが阻害され筋萎縮が発生する。そこで、酸化ストレスやユビキチン化の抑制しうる機能性食材(ペプチドや抗酸化栄養素)により筋萎縮を予防・治療できると考えられた。本講演では、筋萎縮の分子機序に加え、我々の行っている筋萎縮の予防に有効なバイオ素材を紹介したい。
会場では、宇宙食の試食ができるみたいですよ~!!
◆完全閉鎖型LED植物工場をベースにした閉鎖型人工生態系の開発と宇宙への展望
宮脇 克行 氏(徳島大学 バイオイノベーション研究所 准教授)
徳島大学はLEDの研究が盛んであり、演者らは、完全閉鎖型LED植物工場における作物の生育や機能性成分の人工制御システムの開発を行い、さらに目的の昆虫類や微生物などを共生させた閉鎖型人工生態系の構築を目指すことにより、高機能性食材の開発や持続可能な植物工場栽培システムの開発を進めている。今後は、有機性廃棄物の有効利用や殺菌技術などの開発を通して、将来的には、宇宙における閉鎖系循環型食料生産システムの開発にチャレンジしたいと考えている。
◆昆虫による循環型タンパク質生産と宇宙食への活用
渡辺 崇人 氏(徳島大学 バイオイノベーション研究所 講師)