伝説のチェスプレーヤー
リトル・アリョーヒンの密やかな奇跡
美しい文章で語られるストーリーは場所や時間がはっきりしない不思議な雰囲気の中でもリアリティに溢れていて読者を厭きさせない
唇を持たずに産まれてきた少年
少年の友達はどこへも移動しない人ばかりだった
動かないバスに住んでいたマスター
屋上に住んで地面には降りてこなかった象のインディラ
窮屈な空間に閉じこもっていたミイラ
アリョーヒンの名に相応しい素晴しいチェスを指しながら、人形の奥に潜み、自分など初めからこの世界にいないかのように振る舞い続けた棋士
もし彼がどんな人物であったか知りたければ、どうぞ棋譜を読んでください
そこにすべてのことが書かれています
読書とは、このような小説を読むことでしょう
幸福な時間でした
最新の画像[もっと見る]
もう少しチェスについてわかればよかったかなと思いました。私はチェスの海に浸かっただけでした。
これからもよろしくお願いします。
幸い私は学生時代にチェス大好き教授の授業でチェスを知ったので存分に楽しめました
(^^)
お返事が遅くなってごめんなさい。
チェスを盤におく音が聞こえてくるような気がしました。
いつまでも余韻に浸っていたい物語でしたね。
日本か東ヨーロッパかロシアか
よくわからないけれど惹き込まれる
素晴らしい小説世界でした
本書のような作品こそ小川さんの真骨頂ではないかと思います。
でも、基本にブレは無く、棋譜の美しさと数式の美しさは同じものなのでしょう。
自分のような素人には何のことやら、ですが小説世界を楽しむ、というところです。