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泉鏡花「夜叉ケ池・天守物語」

2013年04月27日 | あ行の作家

 

岩波文庫

1984年4月 第1刷発行

2012年11月 第45刷発行

解説・澁澤龍彦

131頁

 

 

どうしてこれを購入したのかしら?

薄っぺらで積読本の山の下の方に埋もれていました

 

泉鏡花の傑作戯曲2編

初読です

 

とても美しい、しかし哀しい物語

 

人間社会にひっそりと存在する妖怪たち

ある事件をきっかけに人間の醜さが噴出し、人々は水に縁のある妖怪により手厳しい仕打ちを受けます

その中で選ばれた一部の人間だけは妖怪に変化し生き続けることが出来るのです

 

福井県に実在する夜叉が池に棲む白雪姫と村人の衝突をなんとか防いでいる「選ばれた人間」

村人の暴力に対し、自ら命を絶つ「選ばれた人間」をみた白雪姫の仕打ち

 

播州姫路城の天守に暮らす富姫

若き鷹匠に理不尽を押し付ける城主に怒る富姫の仕打ち

 

 

大正期に発表された作品ですが全く古さを感じさせません

脇役ですが登場人物たちの名前が海の生き物や植物の名にちなんでいて、ユーモアもあります

映画か舞台か、なんでも良いけど「文字」以外で観賞してみたいと思いました

 

 

 


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