気分は南米?~多文化&SDGs日記

四国を経て、浜松に三度漂着したかっぱの近況

外国人の子どもの進路保障2010

2010-01-29 23:00:36 | 多文化共生
週末はイベント三昧。書かないでいると次のイベントが押し寄せてくるので、簡潔に報告。

先週末は、東京で昨年に引き続き、外国をルーツとする子どものための「進学ガイダンス主催者交流会」に参加。
今回は、宮城や京都から新しい参加者があり、9都府県の主催者、支援者、学者など46名の参加者が集まり、各地の報告、学習支援などのフォロー体制、2005提言から5年の現状について、議論を行った。

2005提言から進まなかったのは、
1.外国人児童生徒の実態把握 →未だ高校進学率が不明な自治体も。
3. 高校入試における
1)「外国人特別枠」の設置 →1県も増えず。
 拡充 →既にある県については、枠や人数自体は増えている。
2) 高校入試における「特別措置(配慮)」→なかなか増えず。
3) 定員内不合格の禁止 →東京、神奈川、大阪だけで広がらず。

進んだのは、
2.多言語による進学情報の提供
 →地域、回数ともに増加傾向。行政・学校との連携も漸進。
4.高校入学後の学習サポート体制、支援員の設置
 →フリースクールなど民間の学習サポートは広がっている。

新たな問題として、
1.学齢超過で来日する子(特に中国、フィリピン)が急増
2.夜間中学のニーズが高まるが、偏在している
3.ブラジル人学校の卒業生に高校受検・入学資格がない。
4.生活言語と学習言語・学力との落差が大きい。
5.統廃合で消える定時制高校
6.在留資格の問題
7.スクール・ソーシャルワーカーの必要性

といったところを問題提起してみた。
新しく参加した地域では、これ以前の問題も多々あり、全国交流会の提言から5年たった今も問題山積!
今後は、これらの課題を誰が整理して、どこにどのように持っていったら効果的なのか、そういった戦略も練っていきたい、という話になった。

というわけで、これから議事録整理して、ガイダンス主催者交流会のホームページにもアップします。
詳細な記録が欲しい方はメールかコメントください。

ベトナムの国際理解講座 ほか諸々

2010-01-21 00:08:07 | ESD
去年一昨年も1月はなんだか忙しい。

11日 年明け初の畑仕事。大根を抜き、ネギを掘る。大根は14本!大きさは普通の大根の1/3ぐらい。
1週間、毎日大根を食べ続けているが、ブリ大根、ふろふき大根、大根なべ、大根サラダ、大根菜の和え物、大根×レバーの煮物…全然飽きない 今も大根を煮ているところ。

15日 午前は、磐田市の集住地区の「にほんごカフェ」へ。今日は持ち寄りパーティーでKさんが持ってきたたこ焼プレートでにわかテキ屋。中国人とペルー人が興味津々でひっくり返していた。
午後は、仕事でエヌポケへ。国際結婚で日本に来た中国人のニーズ調査、ネットワークづくりで、みんなでアイデアを出し合う。見えにくい所にこそ、ニーズはある!それをどうやって発掘して、可視化していくかがキモだね。

16日 朝も早よから(といっても寝坊した)安間川水仙プロジェクトのウォークラリーでにわかスタッフを務める。
地域の親子、中学生、シニアがそれぞれ楽しそうに参加していて、表彰式で野菜の景品に盛り上がる女子中学生に笑い。「わぁ~里芋いいなぁ」「人参ほしいぃぃ!」って、野菜で盛り上がれる中学生、バンザイ!

昼にはアラッセのインタビューに合流。外国人当事者による学習支援組織として、学ぶことは多い。今、浜松にはブラジル、フィリピン、ベトナム人による学習支援があるが、後者2つも近いうちに見に行きたい。

夜は、湖西のブラジルピザ屋で湖西の多文化プロジェクトの打ち合わせ。ピザ屋のおやじさん、いい人すぎ!さんざん食べた後の、シナモンバナナ、トロピカルフルーツの甘いピザが美味しかった~。

17日は、第3回アースカレッジの在住外国人による国際理解講座。ブラジル人とベトナム人の青年による講座とワーク。ベトナム人のT君とは話をしたことがあったけれど、彼の歴史的な背景、日本名の由来やアイデンティティが聞けて、とっても興味深かった。
日本国籍を取得した彼の「在日ベトナム人と見るか、ベトナム系日本人と見るか?」という問いは深い。国籍、民族、顔立ち、言語が「一致しないのは当たり前」になってきている現状を、私たちはもっと知るべきでないかと。

「ビン君に何が起きたか」というワークは、状況設定シートを元に彼をめぐる環境、立場や思いについてグループディスカッションをしていくもの。
よくできたプログラムだな~と思ったら、オリジナルはDEARの教材だった。
T君の話の後だけにリアリティを持って取り組めたし、ワークの後にT君と「ベトナムの国旗についてどう思う?」という話がてきたのはよかった。難民で来た人は、現政府の旗に抵抗があるそうで、私も外国人検診会で旗を出しかけて直したことがあったので、理解が深まった。

DEARといえば、ハイチ地震を題材に、ハイチの現状や支援活動について早速教材がダウンロードフリーでできていた。速い!すばらしい。

PETAワークショップ~全国ワークキャンプフォーラム

2010-01-12 09:18:45 | ESD
土日は東京の全国ワークキャンプフォーラムへ。PETA(フィリピン教育演劇協会)のワークショップに引かれて参加した。
初日はワークショップの見学のはずが「中に入っていいですよ」ということで、若者たちと一緒にワーク。ワークキャンプ経験者がほとんどで、積極的な子が多かった。
自己紹介的なものや、3人一組のワークなど。最後に円になって座って歌うワーク。短時間だったが、フレンドリーな雰囲気が印象的だった。

2日目はセミナーということで、ワークの意図やポイントを説明しながらの進行。参加者は約20名で、まず体をほぐし、2人組→3人組→4人組と人数を増やしていき、最後は2グループに分かれて寸劇を行った。
即興でインスピレーションと想像力をフル回転させながら、意見を調整していくことが求められ、普段使ってない頭の引き出しを片っ端から動員した感じ。
ファシリテーターは、その場の雰囲気をつくる大事な役目で、物事を象徴化して端的に表して伝えることが求められる。演劇ワークショップは身体表現だけでなく、言葉や音、絵など様々なものを包括した総合芸術だ、といった話があった(メモとってません…汗)。

トレーナーはボンさんという40~50代の男性だったが、雰囲気がジルソンに似ていた。
ジルソンは浜松の演劇人。2001年の路上演劇祭は見ていないが、2004年、2005年の若者たちの多文化共生全国交流会で演劇ワークをやったが、それは素晴らしいものだった。表現を引き出し、潜在的な気持ちや力を呼び覚まし、参加者の一体感を作り出していく様子は、感動すら覚えるものだった。
PETAのワークも手法がとてもよく似ていて(ルーツは同じアウグスト・ボワール?)、また浜松でも演劇ワークを取り入れたイベントを外国人のわかものたちとやりたい!!と思った。ジルソンとも連絡取らなきゃ。あれだけの人材が工場労働で埋もれているのはもったいない。

ワークキャンプはおまけのつもりだったが(失礼)、収穫も多かった!
パネルディスカッションはNICEGood!山村塾ブレーン・ヒューマニティACTIONの5団体の代表で、「全員男性でジェンダーバランスが悪いですね」と言いつつも、ワークキャンプの参加者は8割女性なんだそうだ。
ボンさんのアイスブレークで「ワークキャンプを象徴する動作を行う」時に、参加者の一人がすかさず「切る、掘る、運ぶじゃね?」と言っていたが、なるほどね!
ESDやエコツーリズム、国際協力にも重なる部分が多いことは、とても興味深かった。

新春2010

2010-01-03 23:02:58 | その他
2009年は大変お世話になりました。2年間を過ごした愛媛から、迷い悩んで浜松復帰へ。
3年間のブランクを埋めるべく、あちこち情報や人脈を掴みに回ったり、念願のプチ自給自足を始めた年でもありました。信州・鹿児島・愛媛紀行も忘れられない旅になりました。
その足跡はブログを遡ってください。

今年は…今年も精進あるのみ。謙虚に、丁寧にやっていきたいです。
どうぞよろしくお願いします。


年末年始は帰省して、鬼姑(母のあだ名)&小姑(私のあだ名)の仁義なきバトルを展開。野菜の切り方やら掃除の仕方で日々応酬。“ニセ嫁”修行状態でした

恒例の甥姪たちとの麻雀&百人一首大会では、義兄が迷読。
「高砂の~尾上の桜~散りにけり~」に、獲り手は全員ずっこけ
花咲かせないで散らせてどーする!!

写真はボリビアのTigre(虎)ことジャガーの仔。
みなさまにおいても、よい年になりますように!