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飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

僕は知らない寺山修司NO.111⇒劇団☆A・T・P―Tokyo実験室公演「寺山修司コレクション」

2008-09-08 | 寺山修司
劇団☆A・T・P―Tokyo実験室公演「寺山修司コレクション」
■日時:2008年9月5日(土)、19:30~
■場所:阿佐ヶ谷ロフトA
■作 :寺山修司
■構成・演出:高野美由紀+East 10th Street
■音楽:J・A・シーザー
■出演:高野美由紀、マメ山田、野口和彦、たんぽぽおさむ、川上史津子、他

100人限定の阿佐ヶ谷のライヴ・ハウスでの実験公演である。先週は駅をはさんで反対側のザムザ阿佐ヶ谷で、同じ寺山修司を題材にした月蝕歌劇団による「邪宗門」を観たばかり。確か今回観た劇団A・T・P―Tokyoの高野美由紀は、月蝕歌劇団の出身でなかったろうか、そんな記憶を手繰りつつ。「寺山修司コレクション」と題したこの実験公演は、ライヴ・ハウスでの上演のためいつもの小劇場の演劇とはちょっと趣が違った。それは本来演劇を公演するためのスペースではないからだ。

舞台が空くとそれは、寺山修司の観客論ともいえるようなものに焦点をあて、舞台と観客席の融合化を図ろうとしていた。あるいは観客の意識の覚醒を図ろうとするものであるかもしれない。役者が観客を挑発することにより、観ている側の感覚は研ぎ澄まされてくる。客席いじりもある。本来ボクは観客をいじることは好きではないが、劇場ではないライヴ・ハウスという空間だったからか、新鮮に面白く楽しめたのだ。(密着度や役者と観客の距離感などが小劇場で観るのとは違った感覚となるため)

劇中に役者がアングラと云えばと、入館時に配られた包帯を顔に巻いてくださいと投げかけて、ほとんどの客が包帯で巻かれたアノ怪しげな容貌になった。それでもって同じく配布された紙に書かれてあることを皆でやりましょうと半ば強要するわけだ。ボクが渡されたものには、「私は馬鹿ですと白状しましょう。」と「次は拍手です。私に向かって盛大な拍手をお願いします。」と書かれてある。

そういった一連のことを客席から感じとりながら、もしかしてそれは寺山修司の戯曲のなかの「観客席」をやっているのではないかと思い始めた。たしかそんな戯曲があったはずだ。そう思い家に帰ってから寺山の戯曲集を調べてみる。ありましたヨ。ということは今回のA・T・P―Tokyo実験公演のベースは、寺山の「観客席」にあったわけだ。

つまり「寺山修司コレクション」とはいいながらも寺山の1本の戯曲をなぞった作品で、そうであるなら、たった一夜限りの限定人数とは、ちょっともったいない気がしました。何といっても面白かったし、また劇団の方も準備も大変であったろうから。劇団A・T・P―Tokyoの上演作品の中では、本作品を入れて4本の寺山作品を拝見しました。正直よかった!と思ったものとイマイチと感じたのがありました。しかし、一貫して感じとれるのは、寺山修司への愛です。次回は同じく寺山の「田園に死す」の公演予定とか、この「田園に死す」はボクが寺山修司に興味を持つきっかけになった作品です。その時とどう変わっているか今から楽しみです。

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