ニューヨー句

1ニューヨーカーの1ニューヨーカーによる1ニューヨーカーのための1日1ニューヨー句

花薄ビルを囲みて揺れにけり

2008年10月31日 | 欧介
グラスマン国務次官が一昨日行った、米国の広報外交(Public Diplomacy)と"the War of Ideas"に関するブリーフィングを読む。 War of Ideasとは、どう訳せばよいのかわからないが、文脈からと、"Freedom of Ideas"というのが「思想の自由」ということだから、「思想戦争」とでもなるのか。内容はともかく、私は、質疑応答の中でグラスマンが言った "one of the things that is a problem is that the kind of Manichean view of the world" に出てくるManicheanに興味を持った。 Manicheanとはマニ教のことだ。マニ教はかつて世界宗教として勢いのあった二神教の一つ。同じ二神教ではゾロアスター教が有名だ。文脈からグラスマンは「片方が善、もう片方が悪というような短絡的で硬直的な考え方は問題である」と言いたかったらしい。しかしなぜマニ教なのか。ゾロアスター教は二神教といっても、善が悪より優れているため、結局一神教とも言える。それに比べてマニ教は、光と闇とが表裏一体であることが強調されている。昼と夜、CO2と酸素、プラスとマイナス、〇と一、売り手と買い手のように。(中沢新一『バルセロナ秘数三』という本があったが、考えてみれば二という数は、三に比べてはるかに強力である。道子がはまりそうな宗教だ。今度教えてみよう。)そうであるのならば、マニ教的な見方は、問題ではなく、むしろ解決の一つの手段のように思える。

最新の画像もっと見る