写真は、セントラルパークの大芝生。日曜の朝はこんなに空いてるが、午後になると日光浴の人でぎっしりうまる。
写真は、セントラルパークの大芝生。日曜の朝はこんなに空いてるが、午後になると日光浴の人でぎっしりうまる。
紀伊国屋で漫画を買ってやると言って、町子を誘い出す。久々の親子散歩。ビデオ屋で伊丹映画を買う。N花で、お刺身、海鼠酢、金目鯛。帰ってタンポポ、マルサの女をたて続けに見る。役所広司、渡辺謙、山崎努、宮本信子、みな若い。黒田福美の含み。ホームレスコーラスは記憶してたほどうまくはない。
道子、コナンライブラリーを開く。
天才ピアニストTKさんのコンサートへ初めて行く。初めて聞くTKさんの音。連弾なのだが、きらきらしたTKさんの音が高音部に現れ魚のように跳ねて透明に鳴り響いて消えてゆく。ペダルを踏んでいたのは相方さんだが、不思議にも、TKさんの一音一音に、独立したペダルがかかっているように、ひとつひとつが響いて、独立した一音の世界を瞬時に作る。指がそれをする。盲目のピアニスト辻井さんの音も粒だってきれいだと思うが、言っちゃなんだが、数段上の輝きである。この音でぺトルーシュカ弾かれたらどうにかなりそうだ。
ところでホールがまた素晴らしい。教会の前庭のベンチで蛇のように絡み合っているカップルがいて、パフォーマンスがすでにここから始まっているのかと思い、立ち止まりしばし見る。それほど複雑な体位で、かつノーブルにいちゃついてた。内部は少人数の合唱や室内楽にぴったりの広さ。地明かりだけの舞台に一台のピアノ。田舎の夏芝居を思わせる。最初に二人の男が出て、それぞれ客席に向かって喋る。非常にシャイな二人。上品で立派な役者である。最初のピアニストも上品かつシャイ、非アメリカ的、洗練されている。曲の合間に彼女が腕をかさかさ掻きむしりながら、鼻歌を歌いつつ、響かせつつ、舞台を横ぎってゆく演出が美しい。源氏物語の世界といっても過言ではない。花道という概念を使っている。能に影響を受けているかもしれない。客層も素晴らしいサロンコンサートだと思う。パンクっぽいところはなく、ゆえに多少爆発力に欠ける面もあるが、これはそういう演出のもとになされているものなので別物である、ワインが飲みたくなる。「ださい」の反対はなんというのか、世界最先端の「ださくなさ」を見ているのだと思った。バイオリンの女の子はクリアでストイックでかわいい。バストロンボーンは熱演、名演である。合唱団の伴奏者HN子さんが共演しておられたのでびっくりした。
道子に教えてもらった傑作CG。「歴代アメリカ大統領」