電力社員の意見表明認めず=首相が指示-エネ政策聴取会で
また、聴取会で意見を表明する人数を、現在の1会場につき9人から12人に増やす。
意見聴取会は、14日のさいたま市を手始めに、来月4日まで全11都市で開催する予定。政府は、聴取会での意見も参考に、中長期のエネルギー政策を決める 方針だ。しかし、15日の仙台では東北電力執行役員、16日の名古屋でも中部電力社員が原発推進の意見を表明。「やらせだ」などと批判が出ていた。
引用 時事通信 2012/7/17
疑念は最もですが、何故必要なのか?という点を専門家の観点から聴取する機会を作ってもらうべきでしょう・・・。
電気と言うのはライフラインの一つですが、全てのライフラインが電気がないと動かないというが現状なんです。
例えば、道路であれば、信号機。電車は言うに及ばず、電話、携帯電話も自分自身は微量でも交換機(サーバー)には電力が必要です。その他、電気なしではライフラインの維持というのはできません。
いや、水道は?
水道も電気を使わねばなりません。
余談ですが、水道の蛇口を捻ると水が出るので、私たちは水は常に身近にあるものと考えがちですが、日本も外国に劣らず、水不足に悩んでいるのです。
毎年、5月位から全国で渇水の話が出てきます。京都疎水、四国の溜池、豊川揚水・・・。昔から日本と言う国は水不足に悩まされているのです。
そんなことはない。水はふんだんにある。
そのように思われるかもしれませんが、日本は山から海の距離が短く、効率的に取水できる場所というのがあまり多くないそうです。(知人の水関係の方の談)
これは国土が狭いということが一因なのですが、同時に国土の狭さは住環境にも影響を及ぼします。
平地に住宅がまとまればいいのですが、一戸建ては山の斜面にまで広がり、都市部では土地の有効活用の為に建物の高さが高くなります。
これは簡単な科学ですが・・・。水は蒸発しない限り、上には上昇しませんね・・・。
そうです。山の斜面や高層マンションの最上階などで不便なく水道が利用できるようにするためには、水をポンプで圧力をかけて送り出してやらなけえればならないのです。
よく、節電をすると病院などが困ると言いますが、それは電気を電気として利用する場合です。本当に困るのは、水なんです。熱中症の話題で1日に2リットルの水分を取らないとダメだというのをよく聞きますが、渋谷区の人口が約20万人。つまり1日に約40万リットルの水が必要となるわけです。
ここで考えねばならないのは、水を送り出すために必要な電力量です。LNGや重油を焚いて電気を作ってまでも水を送らねばならないと・・・。少なくと、幾ら日本が水不足と言っても、多くの地域では水は川から取水しますからね・・・。
つまり、語弊はありますが、無料の水をその何倍もの価値の燃料を使って送水せねばならないということです。(勿論、ろ過などの作業工程にも電気は必要です。)
水道事業を担当する自治体も、必要とする電力を電力自由化によって新たに作られた事業者に入札させたりしています。これはこれでいいことかもしれませんが、その事業者が安定的に電力を供給できることが前提条件になります。(太陽光発電の事業者の発電時間と水の需要の高い時間にズレがあります。再生エネルギーを電力事業者が買い取る理由の一つもそこにあります。)
このことを考えると電力会社は電力需要があるかないかはわからないが、発電をし続ける必要があるということになるわけです。(すいません。少し端折りました。)
私は代替エネルギーがあれば原発を停止してもいいと思うのですが、これらの問題が解決できる手段がなければ、どうしようもないと考えています。少なくとも水の問題だけを解決せねば、前に進む事ができないのではないかと考えます。
そのグランド・デザイニングこそが国の役割ではないかと感じます。
しかし・・・。JRやNTTは民営化しても、水道事業を民営化(一部公社化しているが・・・)しないという理由・・・わかるような気がします。
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