パレード/吉田 修一
「『いいとも』ってすごいと思う」
というフレーズが登場し、
タモリ論の著者が、その本の中で大絶賛していた本書。
東京のシェアハウス(?)というか同居する若者の話。
先輩の彼女を狙う大学生、良介。
俳優と恋愛中の琴美。
イラストレーターの未来。
男娼として働くサトル。
映画会社勤務の直輝。
この5人がそれぞれの立場でのストーリーで語られる5章からなる。
正直、4章までに散りばめられたヒントに気付かなかった。
それが5章で開花していく。
それは現代の恐さでもありるが、そういうこともあるよねとも思えてくる
不思議な感覚に陥る作品でした。
(このあたりのことは、あとがきの解説に詳しく述べられています)
現代の人との付き合いとして語られる、上辺だけの付き合い。
しかし、奥にある知らない世界が広がっていること。
それは恐怖的なことでもあるけれども、
よく考えると自分が知っている面は当然その人の一面だけであるに決まっているとも言える。
それは自分だって、他人に全てを見せているわけはないから。
最近は、FACEBOOKなどで知っているような気になるけれど、
それはその人がこう見られたい(リア充的)という演出を踏まえた面でしかありません。
シェアハウスという物語を通して、
人にはそれぞれ見てえていない面があり、
それぞれのパラレルワールドが広がっているということをわからせてくれました。
読後にそうしたことを考えると、
時代感を捉えた秀作でした。
「『いいとも』ってすごいと思う」
というフレーズが登場し、
タモリ論の著者が、その本の中で大絶賛していた本書。
東京のシェアハウス(?)というか同居する若者の話。
先輩の彼女を狙う大学生、良介。
俳優と恋愛中の琴美。
イラストレーターの未来。
男娼として働くサトル。
映画会社勤務の直輝。
この5人がそれぞれの立場でのストーリーで語られる5章からなる。
正直、4章までに散りばめられたヒントに気付かなかった。
それが5章で開花していく。
それは現代の恐さでもありるが、そういうこともあるよねとも思えてくる
不思議な感覚に陥る作品でした。
(このあたりのことは、あとがきの解説に詳しく述べられています)
現代の人との付き合いとして語られる、上辺だけの付き合い。
しかし、奥にある知らない世界が広がっていること。
それは恐怖的なことでもあるけれども、
よく考えると自分が知っている面は当然その人の一面だけであるに決まっているとも言える。
それは自分だって、他人に全てを見せているわけはないから。
最近は、FACEBOOKなどで知っているような気になるけれど、
それはその人がこう見られたい(リア充的)という演出を踏まえた面でしかありません。
シェアハウスという物語を通して、
人にはそれぞれ見てえていない面があり、
それぞれのパラレルワールドが広がっているということをわからせてくれました。
読後にそうしたことを考えると、
時代感を捉えた秀作でした。