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走ってきました、ヨーロッパ圏内とはいえここルーマニアからは対角線上にある、アイルランドの首都での、ダブリン・マラソン。ここにたどり着くまでにひと騒動以上あったうえ、マラソン後もひと騒動。フィニッシュ直後にめまいを起こし、続いて全身痙攣。アイリッシュのかっこいいお兄さんに抱きかかえられ、救護室に運ばれたのでした。
痙攣(注:参照)の主な原因は塩分不足。たくさん汗をかきすぎたため。夏場ならばつねに多量の発汗があるので、意識的に数個の梅干を摂取するなどして塩分を補っているけれど、まさか晩秋のマラソンでこんなに汗をかくとは予想もせず、対策不足。
対策をしたのは寒さ。1週間前のブカレストが氷雨降る中気温5~6℃のレースだったので、そこよりも緯度の高いダブリンは、寒いに違いない、と思い込み、長袖Tシャツに半袖Tシャツ、脚も薄手タイツとランニングスパッツの2枚重ね。
スタート前からちっとも寒くありません、たくさんの人垣の中、スタートブロックで待機していると暑いくらい。横にいるマイダーリンも寒さ対策で長短Tシャツ、2枚重ね、下はランパン。「ねえ、なんだか暑くない?一枚、脱いだほうがいいかな?」とつぶやくけれど、寒いの嫌いなマイダーリン、「もうちょっと待て。」、結局二人ともその服装のままスタート。
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すぐに汗が出てきて明らかに暑いと感じたけれど、私は夏の暑さに強いほう。汗をだらだらかきながら走るのも平気なタイプ。太陽の照りつける真夏でもないのだから耐えられるだろう、とたかをくくって走り続けました。
さて、アイルランドの度量衡はマイル採用、よってマラソンの距離表示もマイル。事前にコース図を見たときマイル表示に気付いていたけれど、1キロ4分35秒のペースが1マイル当たりに換算すると何分になるのか、計算もせずに臨んでしまいました。(あとで計算すると1マイル当たり7分21秒)
最初の1マイル6分12秒、いくらなんでも速過ぎ。次のスプリット、7分28秒、7分13秒と続きます。25,000人が走るマンモスマラソン、ダブリンの中心部からスタートし、いくつかの街区を曲がりながら走っているので、ペースがつかみにくかったのです。
右往左往しながら、5キロ通過21分56秒。ペースを極端に上げ下げしてしまったので、すでに足に来ています。スタート直後の勢いはどこへやら、どんどん失速。
10キロ通過44分48秒、それでもまだ、長身の欧米人ランナーと一緒に駆けているとき、スピード感を保っています。彼らは大柄なので、足音も大きい、失速しつつある私は少しずつ抜かれていきます。
ハーフ通過1時間35分54秒、先週のブカレスト・ハーフマラソンよりほぼ2分、多くかかっています。ブカレストではハーフ、ダブリンはフル、まだ倍の距離を走らないといけない・・・この先の完全失速を予想するのはたやすいことでした。
2007年の東京国際女子マラソンをDNF(=途中棄権)して以来、満足に走れていないフルマラソン。例外は2008年4月の慶州さくらマラソン、3時間13分。それ以外は大失速レースばかり、2008年DHLマラソン4時間23分、同年ベルリンマラソン4時間26分、自己ワーストをどんどん更新。脚が動かなくなり、歩きに歩いたふたつのフルマラソン。その後2つのマラソンには、エントリーしていたものの出走すら出来ず。今日も恐れを抱きながらのスタート。
ハーフを過ぎてから、はっきり失速がわかりました。スピード感がまったく無くなったのです。駆けている感じがしない、もがいているような。まだ、半分も残っているというのに。
どこで止めようか、とまたDNFを考え始めました。練習にするなら30キロくらいまで走ったほうがいいだろうし、でも30キロまで持たないかも、この脚。
30キロ通過2時間19分27秒(この10キロ49分01秒)。もう限界に近いけれど、まだもう少し耐えられそう、そのうち足がパタッと止まるときがくるに違いない、そのときが来て、歩き始めてしまったらすぐDNFしよう、今日は4時間以上かかって歩いてゴールにたどり着くことはしたくない、それくらいならDNF。
が、しばらく走っているうちに予想もしなかった不思議な現象が。今まで自分は失速を続け、どんどん抜かれる一方だったのに、少しずつ人を抜き始めたのです。
抜こうと思って抜いているわけではなく、走れる限りのペースで走っていると、人が後ろに下がっていく~私がペースアップしているのではなく、私よりも失速している人を抜いているだけ。
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レースの序盤で私を置き去りにしていった女性ランナー数人を、抜いてしまいました。彼女らだって失速している、苦しい展開になっているに違いない。私はまだ、もうちょっと頑張れる!
しかしながら最後に力を残しているランナーもいるもので、力強く前に駆け出て行く人もいます。自分は自分に残っているものを出し切ろう!
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・・・出し切った結果が、3時間18分31秒(年代別6位・女子総合45位)、前半ハーフを1時間35分54秒で通過、後半に1時間42分37秒かかっています。失速しながらも20-30キロを49分01秒、次の12.195キロを59分03秒なので、自分が思っていたよりも下げ止まり、持ちこたえたレースだったようです。
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目標は3時間15分だったけれど、はるかに及ばず。最初の1マイルが速過ぎたのは、ペース走をまったくしていないのでペースがつかめなかったから。短い距離のマラソン大会ばかり出ていると、最初にワーッと駆け出すクセ、ついてしまうのです。
最初のペース配分をもうちょっとゆっくり入ったら、楽に走れたかも。でも、この30キロの通過タイム、大阪女子マラソンだったら足切りタイム(たしか2時間18分だったっけ?)。
そして走りながら3時間15分を切る女性ランナーは世界中にはたくさん沢山いることを自覚しました。最初の1マイルはサブスリーを狙うペース、そこからどんどん女性ランナーに抜かれて行ったため。
マラソン、やっぱり難しいです。今まで70回以上走ってきたけれど、一度として同じレース展開なし。過去の経験がモノを言うレースもあれば、この日のように初めて痙攣を経験することもあり。
けれど普段から自分の体調に気をつけているので、痙攣の原因もすぐに分析できます。自己分析ながら、塩分不足というのが正解。救護室での血圧測定はちょっと低かったようだけれど、心臓とかの重篤な機能障害ではなし。
1時間も休めばじきに回復、だけど保温のためのアルミホイルにくるまってマイダーリンとの待ち合わせの場所についた時には、かなりぼろぼろの表情だったようで・・・。
でもこの後、飲み(ビールも!)食いし、ベルファストから友達が迎えに来てくれていて、一気に元気回復!ベルファスト訪問記はまた近いうち。
注:熱けいれん
熱中症のひとつ。大量の汗で体内の塩分が失われた時に、手足や腹筋のけいれんが起きる。塩分と水分を補給すればよい。スポーツドリンクでもいい。(熱中症の応急処置、こちらから)
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救護班のお世話になるとは。。。
住みなれているとはいえ、異国の地で…。
旦那様と無事合流できたとのこと。
良かったです。
少しホッとしました。
何度もマラソンを走っているとはいえ、そのときの体調や天候により、いろいろなアクシデントが起こるのが42キロで、まあ、今回、救護班にお世話になったのは「良い経験をしました」程度のものです。すぐに回復したので大丈夫!
待つのが嫌いなマイダーリン、じっと待っていてくれたということは、自分のレースで相当気分が良かったみたいです~。