ユーロビジョン2008

はじめて、ファイナルを最初から最後までライブ（24日夜放映）で見ていました。各国で10億人以上の視聴者がいる歌の祭典。今年は43カ国が参加、予選を勝ち抜いた25カ国での決勝戦、セルビアの首都ベオグラードからの中継です。
　


ルーマニア 代表は「Nico si Vlad」(ニコとヴラッド)、デュエットのバラードで曲目は「Pe-o margine de lume」、英訳は「On the edge of the world」、ルーマニア語とイタリア語で歌われています。上の写真はセミファイナルで決勝進出を決めたときの二人。
　


ファイナルの一番に歌ったニコとヴラッド、とても良かったです。採点基準、よくわからないけれども、ショーダンスあり、アクロバティックあり、ディスコダンス＆ミュージックあり、の中で、とても聴かせてくれる曲でした。そんな中で順位は20位。もう少し上位に食い込むかと思いましたが・・・。



優勝は、各国からほぼまんべんなく得点を集めたロシア代表のディマ・ビラン。誰かに似てるな～と思っていたら、本物のフィギュアスケート・トリノオリンピック金メダリスト、エフゲニー・プルシェンコまでコラボして、ステージでスケーティング。

この人に踊られると、うっとり～。もちろん歌も曲もよかったです（プルシェンコが踊らなくても充分に良い曲！・・失礼、プルシェンコさま！）。バイオリンを掲げているのはハンガリーの作曲家エドウィン・マルトン。トリノ五輪のエキシビションでも演奏したそうです。
　
今のわたし、バラード系が好きなので、ルーマニア・ロシアのほかに、イスラエル代表・セルビア代表も気に入りました。わたしならこのあたりに投票します。

でも、各国からの投票に政治的・地理的なつながりを感じてしまいました。旧ソビエト連邦系はお互い投票しあい、北欧系も近くの国で点を与え合っています。
それに反ルー感情も。反ルー感情の強い国からはまったく得点なし。

ルーマニアに最高点12点をつけたのはお隣の国モルドバとポルトガル。モルドバというのは元ルーマニアの領土だったところ。言語もほぼルーマニア語（モルドバ訛りのルーマニア語といわれている）、お互い理解し合えるのです。ポルトガルは、中立かな？

「ルーマニアヲ、嫌ッテイルト言ワレテイル国カラハ、点ガ入ラナイワネ。」
「ソウサ、コレハ、ポリティカル・ボート（＝政治色の強い投票）。」

マイダーリン、これは例年のことさ、と解説。音楽の祭典とはいえ、国民感情が強く左右するようで～「たとえば、『アジア・ビジョン』なんて言うのがあったとしたら、中国は日本に投票しないだろうね。台湾は決して中国に投票しないよ。」

音楽の世界でも最初から「色眼鏡」で見てしまうこと、ちょっと残念です。音楽に限らず、スポーツの世界でも、アマチュアでも、オリンピックでも、政治色、絡んできます。正々堂々と競技し、公平に評価されるのは難しいことなのかな。

＜ユーロビジョン豆知識＞
①ユーロビジョンの得点方法は？
　ユーロビジョン決勝の得点方法は、本戦出場国（今年は43カ国）からの投票で、順位に応じたポイント（1点～7点、8点、10点、12点）が各国からその国に与えられます。自分の国には投票できません。投票は各国の視聴者による電話投票と携帯電話メールで行われます。

②どんな国が参加しているの？
ヨーロッパの枠を超えて、イスラエル・モロッコからも参加。黒海の東側にあるグルジアからも参加しています。

③歴史は？
第1回は1956年にスイスで開催され、7カ国の参加でした。今年は第53回ユーロビジョン・ソング・コンテストとなりました。

④ルーマニアはいつから参加？
1994年（＝社会主義崩壊の5年余り後）。この年からロシア・ポーランド・ハンガリー・リトアニア・エストニア・スロバキアも参加。
　
⑤ルーマニアの過去最高位は？
政治色が強い風潮の中で、ルーマニアの過去最高位は3位（05’）。続いて4位（04’）。ちょうどEU加盟直前のころです。注目を集めて、正々堂々と評価されたのかな？ファイナルに残って22位(98’)が最低位。でも、決勝に残るだけでもたいしたものです！

⑥シード権なんかあるの？
イギリス、フランス、ドイツ、スペインの4か国は"Big4"とよばれ、前年の順位にかかわらず本選に出場できます。開催国も本戦から出場します。

⑦次の開催国は？
決勝で優勝した国に次年度のコンテストを開催する権利が与えられます。今年はロシアが優勝したので、来年はロシアで開催予定。ルーマニアが優勝すると、ユーロビジョンがブカレストにやって来る？！？～そうなってほしいな～。

ユーロビジョンの公式サイトはこちらから。



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