ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

メドックマラソン、シリアス・レース編

2011-09-10 | 海外&ルーマニア・マラソン大会
 

メドックマラソン、今年のテーマは「動物」。アニマル達の42キロ、いよいよスタートが切って落とされようとしています。



普通のマラソン大会と違って、申告タイム速いもの順とか、「3時間以内ゴール」「3時間30分以内ゴール」などというスタート位置もなく、ナンバーカード順に並ぶわけでもなく、みんな実に自由にスタート地点に集まってきています。
 


スタートラインに近いところにも仮装に工夫を凝らしたグループがいたり、そんな人たちのあいだにランパン&ランシャツの速そうなランナーもいて、スタート前の出し物を見ながら、ちょっとのんびりめに号砲が鳴るのを待っている感じ。


 
スタートすると、慌てて前に進んでいこうとする人も少なくて、走り始めたとしてもそのスピードはまちまちで、大きな着ぐるみランナーが前にいたりして、なかなか自分のペースを掴むことができません。


 
まあ、焦らずぼちぼちと。先は42キロと長いです。さすがこの距離となると、ゆっくり走っても最後は脚に来ることを経験上、知っています。4時間余りでゴールしたベルファストマラソン(このときはハッピを着て走ったから、一応仮装かな?)、4時間31分でゴールした香港マラソン、そのペースでもけっして楽勝で走っていたわけではなく、最後は「脚に来た==」という感じで終わるのです。どっちみち、最後は脚に来る42キロという距離を走るのだから、「走った==」という感覚を最大限に持てるように、つまり、「走り切った==」と思えるように。目標は最後までバテない、イーブンペースでのゴール。
 
ペース設定はしていません、身体が教えてくれる42キロを走りきれるペースが頼り。下手にペース設定をして、目標を誤ったところにおいてしまうと(=速すぎるところにおいてしまうと)、後半、バテてしまってえらい目に合うのです(←後半、何度も失速したことのある、これもまた経験上)。
 
そうして走り始めた最初の5キロ、2~3人の女子ランナーと相前後して走っていたけれど、彼女らのペースに惑わされること無く、自分のペースで。5キロ通過24分09秒は、最初のスタートロスを考えると速すぎるペース。確かに身体もそれに気付き、ややペースを落とし気味にせよ、と言ってきています。
 


コースはワイン畑の間を行く穏やかなアップダウンの連続、そして、見所は畑だけではありません、途中いくつも立ち寄るワインシャトー。ワイナリーがお城なのです。きちんと城壁があり、芝生や玉砂利が敷き詰められた庭があり、そこで必ず振る舞われるのがシャトー自慢のワイン。
 
わたしの少し前を行くカップル、男性はタキシード風、女性は白のウエディングドレス風の仮装で、女の子のほうはどちらかというとぽっちゃり型、およそフルマラソンを颯爽と走るふうには見えない体形なのですが、これが速い速い~。しかもワインステーションには必ず立ち寄り、喝采を受けているのです。
 


と言うのも、これ位のペースで走っているランナーたちは、ある程度のシリアスランナー。およそワインエイドには見向きもせず、素通りする人たちばかり。ワインを味わってもらおうと待っているワインステーションの人たちは、誰も立ち寄ってくれないのでただただ手持ち無沙汰。そんななか、カップルでワインで乾杯するランナーがいれば、それはそれは拍手喝采なのです。
 


一つ一つのワインステーションに必ず立ち寄っているにもかかわらず、また、ペースを上げて追いついてきて、軽く私を追い抜いて行きます。なんというカップルだ==。しかも女性のほうが余裕があるのか、先行していたり。男性パートナーはどうしたのかな、と思っていたら、少し時間差で追い抜かれ、「僕、今から追いつくから。」と、パートナーに声をかけていたり。
 


追いついたり追い越されたり、併走したりするランナーたちの仮装を楽しみながら、思った以上に早く距離を重ねて行きます。途中、いったい何箇所のワイナリーに立ち寄ったのだろう?いずれも古式ゆかしきワインシャトー、門をくぐり、庭を駆け抜け、お城のどまん前を通過し(ここが必ずワインステーションになっている!)、バンドやらクラシック音楽やら、ゆっくり立ち寄ればそれまた楽し、メドックマラソン。
 


ブドウ畑の間のあぜ道を駆け抜け、どこにもトイレが設置されていないこのマラソン、今年のランナーの立ちションが、来年のブドウの出来具合を左右する?この地では意外に低いブドウの木、女性も低木に埋もれていたりして。
 


コースはけっして易しくありません。見渡した限り、穏やかな丘陵地、大きな山はないけれど、穏やかなアップダウンの連続。



それでも、目で見渡す限り平野に見えるメドック地方、アップダウンと言っても知れています。
 


前日がカンカン照りでかなりの暑さを感じたので、レース中は気温上昇を案じて、水分だけはしっかり摂っていました。幸いにして午前中はずっと曇っていたけれど。エイドステーションに、飲み物と言えば水とワインだけしかないのはちょっと困ったかな~スポーツドリンクがないのです。バナナやドライフルーツなど、給食の類は、早い段階から充実しています。
 
いくばくかのバナナと水だけで走り続けていると、30キロ過ぎからワインステーションから立ち上る赤ワインの香りで、ウッとむせるような気分の悪さに。こうなればもう、ワインステーションは出来るだけ早く通過したほうが、身のためだぁ~。
 


このマラソンコース上でいちばん豪華なディナーが供されると聞いている38キロ地点エイド、そこにさしかかるあたり、ピンクの猫耳をつけた私は、シャ・ノワール(=フランス語で黒ネコ)さんと併走していましたが、黒ネコさんはエイドに立ち寄るそぶりも見せず、ラストスパートに差し掛かっています。「アレー、シャ・ノワール!」(=頑張れ、黒猫)」などと声をかけながら、わたしも最後のふんばり。
 


「アレー」はフランス語で「頑張って」、という意味。「シャ・ノワール」は、日本の実家の近くにその名前のお菓子屋さんがあって、繊細で美味なフランス菓子で有名。黒猫がお店のイラストになっているので、シャ・ノワール=黒猫、というのは知っています♪
 
ワインステーションにゆっくり立ち寄ることは無かったけれど、充分満喫しました、メドックマラソン。ゴール直前、最後の100mくらいは、赤い絨毯が敷いてあります。ここまで走り切れて良かった、5キロごとのラップがすべて24分台に収まり、つまり、後半のペースダウンなく走りきれたマラソンでした。結果、3時間27分12秒。
 
さあ~、あとはアフターのワイン飲み放題に直行すべし!!


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