ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

パトカー500キロの旅

2007-06-12 | ルーマニア&あちこちで・びっくり
首都ブカレストから北西へ約500キロ、目指すはクルージュ・ナポカ。14日からの全ルーマニア警察対抗陸上競技選手権大会の開催地。キャピタル・ポリス(首都警察)チームとして参加するのは約30名。警察所属の大型バスに先導のパトカーを連ねてブカレストをしゅっぱ~つ!

パトカーは8人乗り、ブカレストナンバーワンの運転手腕を持つペトリカがドライバー、総監督のタリチャーノ氏とご子息、ほかに2~3名が乗り込み、サイレンを鳴らしながら首都の渋滞、お構いなしの高速運転。続く警察バスもこれまた豪腕ドライバーのチョビにより、サイレンを鳴らしながらそこのけ&そこのけ運転。
 


本来は禁止されているトラム線路上を走り、さらに対向車線にも乗り出し、赤信号でも直進。サイレンひとつでどの車もみんなよけてくれます。サイレン、って緊急時だけのもののはずですが、日本とはルールが違うのかしら?第一、いきなりサイレンを鳴らされたら、ほかの車のドライバーさん、ドキッとすると思うけど?
(上の写真はトラム線路上をいく先導のパトカーをソレに続く警察バスの最前列座席から撮ったものです。)
 
朝の渋滞、右へ左へハンドルを切りながらぐんぐん進んでいきます。バスの座席はちょっと高いので、ジェットコースター気分。パトカーのみならず、大型バスまでそこのけ&そこのけで進んでいくのはどう見てもはた迷惑、のような??対抗選手権、とはいえ、レジャー色の強いお出かけ。
 
それでもこんな走り方は初めてなのでワクワクして見ていると、「ヒロコ、前ノパトカーニ乗ッテミル?」~「ワ~イ、乗リマス!」、前部座席、ドライバーと総監督の間にちょこんと乗せてもらいました。
 
運転の様子を見ていると、左右前後に目を行き届かせながら適時サイレンを鳴らし、サイレン音を切り替え、さらにマイクで「右ニ寄リナサイ(=こちらは右側通行、日本とは逆です)」と警告しながら、ハンドルを切るのはほとんど片手、左手。右手はずっとサイレン・コマンダーを携え、時にマイクに持ち替えます。速度を落とさず、前進あるのみ。

「ドライバーハ、ナンバーワン。アイルトン・セナ(=事故で亡くなったF1レーサー)ガ、ルーマニアデ第2ノ人生ヲオクッテイルノサ。」と総監督。
巡行走行になると「ホラ、右側ニブロンド美人。ア、左ニ、ナイスバディ。」、ウィ~ンとサイレンを鳴らし美女を振り返らせるテクニックも。でもやっぱり鳴らされたほうは、何かしら?、とドキッとすると思うけど。

首都ナンバー「B」のパトカーと警察バスなので、首都管轄内だけサイレンを鳴らすのかと思っていたら、続くフリーウェイでもサイレンを鳴らしながら150キロ走行。これ、普通の車だと速度違反です。追い越すときにサイレンを鳴らしていくので、どの車も右によけてくれ、何の無理なくかんたんに追い越せます。(こちらでは片側2車線の場合、右側が走行車線で、左側が追い越し車線です。) 
 


そして途中のドライブイン、というのかな、お食事処にもパトカーでお立ち寄り。下りてくるのは日本人1名とラフな格好の現地人たち。もちろん制服など着ていないので警察官かどうかも判らないでしょう、こういう光景を日本で目にしたらやっぱりきっと異様に感じると思います。

でもこれが許されるのかな、ルーマニア警察。その後通過する街や国道でもサイレンを鳴らしながら渋滞関係なし。ルーマニアの地方都市への国道は私が思っていたよりもずっと整っていて、快適な500キロの移動でした。



パトカーもバスも乗り心地good、メルセデス・ベンツ製。ちゃんと冷房もついています。さすがのルーマニア国家警察。自分たちが一番、なんですね~。
(上の写真、ナンバープレートの最初の3文字、MAIは、パトカーにのみ与えられている3文字だそうです)


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