ハンガリーの特産品といえばパプリカだ。巨大なピーマンといった姿のあれだ。ブダペストの「くさり橋」から2本下流の「自由橋」のたもとにある中央市場に行くと、なるほど八百屋の棚は赤や黄の色鮮やかなパプリカが満載である。妻はサラダや炒め物によく使う。彩りが鮮やかになる効果は分かるが、私にはどんな味がしているのかよく分からない。しかしハンガリー料理には欠かせない調味料らしく、粉末もたくさん売られている。
巨大な体育館といった市場は、多くの八百屋と、それよりやや少ない肉屋が占めていて、魚屋は見当たらない。海がないからだろう。八百屋の店先にはパプリカのほかナスやズッキーニ、カリフラワー、人参、キャベツなどが目立つ。形は人参だが外見はゴボウという、初めて見る野菜もある。パプリカはExtra Kapia Paprikaが1kg780 HUF(フォリント)とあるから、日本円で310円ほどか。1kg140円程度のカリフラワーより高い。
ハンガリー料理を味わおうと、それらしきレストランに入ると、クリスマスの夜を家族一族で食事を楽しもうといった客で賑わっている。様々な肉を盛り合わせた特別料理らしい皿を注文する。牛・豚・ターキーなどが山盛りだ。パプリカがふんだんに使われているのだろう、それぞれの肉は確かに美味しい。ただ私たちには量が多すぎて、頑張ったけれどだいぶ残した。ハンガリーの人たちはパクパク食べている。肉が主食なのだろう。
地理的に似た条件のウィーンには、繁華街や駅で魚のマークを掲げる「NORDSEE」というチェーン店があって、北海の海産物だろうか、サーモンやエビが手軽に食べられる。ずいぶん賑わっていたが、ブタペストでは見つけられなかった。ハンガリーは貴腐ワインも有名なので、空港で土産に買った。その際、UNICUMという黒くて丸いボトルも買った。ハンガリーの養命酒といった位置付けの酒らしい。複雑な味だが、今や病み付きである。
ハンガリーといえば、私はパプリカよりも陶磁器ということで、ヘレンドを探す。ヘレンドはブダペストの南西120キロにある窯業の町で、ここで1826年に窯が拓かれた。ヨーロッパで初めて磁器の製造に成功したマイセンに遅れること1世紀だが、徹底した分業制による技術は全欧州の王侯貴族を虜にし、世界的ブランドに成長した。日本でもデパートなどでマイセンやウエッジュウッドと並び、驚くほどの高値で売られている。
ブダペストには直営店が何箇所かあって、訪ね歩いた。しかし私が王侯貴族好みのティストに惹かれるはずはなく、その華麗な技術を見て楽しむだけで、欲しがり虫は一向に騒がない。ところが専門店ではない店の片隅でコーヒーカップに目が止まった。質感はヘレンドそっくりだが刻印にはZSOLNAYとある。160年以上の歴史を持つ南部の街ペーチの窯元で、ヘレンドに次ぐブランドらしいことや、名は創業陶芸家の名前だと後で知った。
ZSOLNAYは何度発音してもノーノーと言われたが、日本語で書くと「ジョールネィー」が近いようだ。私が欲しいパターンのセットが直営店本店にあると知ったのは、空港へ出発する30分前。執念のゲットであった。ヘレンドを買わなかったわけではない。骨董店でヘレンドの豆本カタログを見つけた。表紙にはヘレンドの人気パターン「ウィーンの薔薇」を描いたピースがはめ込まれている。これはこれで掘り出し物だ。(2016.12.25-29)
巨大な体育館といった市場は、多くの八百屋と、それよりやや少ない肉屋が占めていて、魚屋は見当たらない。海がないからだろう。八百屋の店先にはパプリカのほかナスやズッキーニ、カリフラワー、人参、キャベツなどが目立つ。形は人参だが外見はゴボウという、初めて見る野菜もある。パプリカはExtra Kapia Paprikaが1kg780 HUF(フォリント)とあるから、日本円で310円ほどか。1kg140円程度のカリフラワーより高い。
ハンガリー料理を味わおうと、それらしきレストランに入ると、クリスマスの夜を家族一族で食事を楽しもうといった客で賑わっている。様々な肉を盛り合わせた特別料理らしい皿を注文する。牛・豚・ターキーなどが山盛りだ。パプリカがふんだんに使われているのだろう、それぞれの肉は確かに美味しい。ただ私たちには量が多すぎて、頑張ったけれどだいぶ残した。ハンガリーの人たちはパクパク食べている。肉が主食なのだろう。
地理的に似た条件のウィーンには、繁華街や駅で魚のマークを掲げる「NORDSEE」というチェーン店があって、北海の海産物だろうか、サーモンやエビが手軽に食べられる。ずいぶん賑わっていたが、ブタペストでは見つけられなかった。ハンガリーは貴腐ワインも有名なので、空港で土産に買った。その際、UNICUMという黒くて丸いボトルも買った。ハンガリーの養命酒といった位置付けの酒らしい。複雑な味だが、今や病み付きである。
ハンガリーといえば、私はパプリカよりも陶磁器ということで、ヘレンドを探す。ヘレンドはブダペストの南西120キロにある窯業の町で、ここで1826年に窯が拓かれた。ヨーロッパで初めて磁器の製造に成功したマイセンに遅れること1世紀だが、徹底した分業制による技術は全欧州の王侯貴族を虜にし、世界的ブランドに成長した。日本でもデパートなどでマイセンやウエッジュウッドと並び、驚くほどの高値で売られている。
ブダペストには直営店が何箇所かあって、訪ね歩いた。しかし私が王侯貴族好みのティストに惹かれるはずはなく、その華麗な技術を見て楽しむだけで、欲しがり虫は一向に騒がない。ところが専門店ではない店の片隅でコーヒーカップに目が止まった。質感はヘレンドそっくりだが刻印にはZSOLNAYとある。160年以上の歴史を持つ南部の街ペーチの窯元で、ヘレンドに次ぐブランドらしいことや、名は創業陶芸家の名前だと後で知った。
ZSOLNAYは何度発音してもノーノーと言われたが、日本語で書くと「ジョールネィー」が近いようだ。私が欲しいパターンのセットが直営店本店にあると知ったのは、空港へ出発する30分前。執念のゲットであった。ヘレンドを買わなかったわけではない。骨董店でヘレンドの豆本カタログを見つけた。表紙にはヘレンドの人気パターン「ウィーンの薔薇」を描いたピースがはめ込まれている。これはこれで掘り出し物だ。(2016.12.25-29)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます