鴨が行く ver.BLOG

鴨と師匠(ベルツノガエル似)と志ん鳥のヲタク全開趣味まみれな日々

古き良きSF

2009年11月29日 20時57分40秒 | ゲーム・コミック・SF
昨日読了した古典。すいません、読んでませんでした(^_^;

宇宙のランデヴー/アーサー・C・クラーク、南山宏訳(ハヤカワ文庫SF)


時は22世紀、人類は太陽系内の諸惑星・衛星に移住を進めています。その中に忽然と現れた、明らかに異星の科学文明によって築かれたと思われるスペース・コロニー状の巨大物体「ラーマ」。その目的も目標地もわからない謎の物体を探るべく、急遽派遣されたエンデヴァー号の乗組員の手に汗握る冒険行を綴った長編ハードSFです。

作者のクラークは「2001年宇宙の旅」「幼年期の終わり」等のSF史上に残る大傑作を残す巨匠であり、そのクラークの代表作であると推す人も多い作品です。しかもヒューゴー賞・ネビュラ賞のダブル・クラウンということで鴨も心して臨んだんですが、良い意味で軽いタッチのさくさくと読める作品でした。何故軽いかというと、余計な叙述が一切省かれているからなんです。ハードSFとして成立しうる必要条件を最もクリアなレベルで表現している、といったらいいのでしょうか。たぶん、SFを読んだことのない人が「SF」と聞いて思い浮かべるイメージを、そのまま具現化した作品だと思います。
まさに

センス・オブ・ワンダーの王道。

逆に言えば

ホントにそれだけ。

ではありますヽ( ´ー`)ノ血の通った人間ドラマとか求めちゃいけません。クラークが描きたいのはファースト・コンタクトの驚異であって、個人の心の動きではないわけですから。それがクラークのクラークたる所以でもあります。
この作品の主役とも言える「ラーマ」の謎は、実は最後まで解けません。謎のままです。それを「面白い!」と思えるか否かが、ある意味SF者としての試金石になるのではないかとヽ( ´ー`)ノ不可知の存在を楽しめるという点が、SF者の必要不可欠なポイントなんですよねヽ( ´ー`)ノしかも、謎を残しまくった最後の一行がまたカッコいいんだなぁ。久々に歴史に残るフレーズに出会いましたよ。

今年中に、もう一本ぐらいSF読めるかなぁ。
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