鴨が行く ver.BLOG

鴨と師匠(ベルツノガエル似)と志ん鳥のヲタク全開趣味まみれな日々

太陽系最後の日

2010年01月18日 21時22分35秒 | ゲーム・コミック・SF
昨年末から読んでいた短編集を読了しましたー。

太陽系最後の日~ザ・ベスト・オブ・アーサー・C・クラーク<1>/アーサー・C・クラーク、中村融編・浅倉久志他訳


昨年からやたらとクラークを読んでいる気が・・・いや、これまであまり読んでなかったってだけなんですけどねヽ( ´ー`)ノ
表題作「太陽系最後の日」は、SF史上に燦然と輝く巨匠クラーク初期の代表作です。太陽の大爆発を目前にして滅びつつある太陽系に急遽派遣された異星人の救助チームが目の当たりにした、人類の取った行動とは・・・鴨も若い頃に一度何かの短編集で読んだことがあります。人類の無限の可能性とバイタリティを表現した、力強い傑作です。と、紹介したいところなんですが・・・この歳で読み返すと、「幼年期の終わり」同様に受けるイメージが全く異なるんですね。手放しの人類讃歌にそこはかとない違和感を覚えるんですよ。まぁ、これも古き良きSFの典型例と言っていえないことはないかとヽ( ´ー`)ノ

この短編集は、クラークの作品の中でも最初期のものを中心に編集されています。そのせいか、まだまだ荒削りで小説としての完成度は今ひとつの作品もあります。が、如何にもクラークらしい人類そのものを主人公に据えた巨視的なスケール感は既に健在で、決してハッピーエンドだけではない突き放したような視点も感じられます。今読むとちょっと物足りないところもありますが、後に巨匠と呼ばれるようになる片鱗は十分感じられますよね。
他にも「ベスト・オブ・アーサー・C・クラーク」と銘打たれた短編集が刊行されているので、機会があったら読んでみたいと思います。
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