前回SFレビューをアップしたのが、約1ヶ月前。
毎日の通勤電車の中で暇つぶしに1日あたり数ページ読んでるつもりだったのに、約1ヶ月で2冊読んでるよ自分。意外と読むの早いのねヽ( ´ー`)ノ
というわけで、この1ヶ月に読んだSF2冊をまとめてさくっとレビュー。
2061年宇宙の旅/アーサー・C・クラーク、山高昭訳(ハヤカワ文庫SF)
2061年、それはハレー彗星が地球に最接近する年。医学の進歩により100歳を過ぎてなお矍鑠としたヘイウッド・フロイド博士は、ハレー彗星に着陸調査する宇宙船に賓客として招待され、未知の世界を楽しんでいた。しかし、そんな楽しい旅の途中で彼が接したのは、孫に当たるフロイド宇宙飛行士が搭乗する宇宙船が「禁断の星」エウロパに不時着したという知らせだった。自力でエウロパから脱出する術をもたない宇宙船を救うために、フロイド博士が採った奇策とは?
あの歴史的名作「2001年宇宙の旅」、その続編「2010年宇宙の旅」に繋がる"Space Odessey"シリーズの1作。シリーズのお約束として、モノリスもボーマン船長もHAL9000もばっちり登場します。
が、これ、別に"Space Odessey"シリーズに位置付けなくとも良いのでは。
SFとしては、普通に面白いです。でも、たぶん執筆当時のクラークとしては「ハレー彗星がらみで何か書きたい」ってだけだったんじゃないかなー、という思いがちょっとします。100歳越えた高齢のフロイド博士を無理に主人公に据える理由はないし、ボーマン船長(であったもの)が登場する理由もないし・・・繰り返しになりますが、SFとしては、普通に面白いんですよ。だから、独立した作品として書けばそれで済むのになー。看板を背負わせたがために、不当に評価が下がってしまう作品だとしたら、ちょっともったいない気がします。
あなたのための物語/長谷敏司(ハヤカワ文庫SF)
「日本人の書くSFは読みづらい(小松左京を除く)」と、最近つくづく思います。何故かというと、細かい心理描写をしたいが故の説明調なト書きが延々と続くから。さらに、そのト書きの過剰な美文調に辟易してしまうから。クドい文章に込められた想いもネイティブとしてわかってしまうから、すんごくナルシスティックな印象を受けちゃうんですよね。英語圏の人が英語で書かれたSFを読むときも、同じ印象を受けることがあるんでしょうかね?
そんなわけで、この作品から受けた印象も基本的には上記の通りなんですが、以前に読んだ伊藤計劃氏の作品よりは読みやすかったです。ご都合主義の展開がそれほどなく、淡々とストーリーが進んで行くタイプの作品だからかもしれません。思ったよりも興味深く読めました。
さて、次は何読もうかなー。
毎日の通勤電車の中で暇つぶしに1日あたり数ページ読んでるつもりだったのに、約1ヶ月で2冊読んでるよ自分。意外と読むの早いのねヽ( ´ー`)ノ
というわけで、この1ヶ月に読んだSF2冊をまとめてさくっとレビュー。
2061年宇宙の旅/アーサー・C・クラーク、山高昭訳(ハヤカワ文庫SF)
2061年、それはハレー彗星が地球に最接近する年。医学の進歩により100歳を過ぎてなお矍鑠としたヘイウッド・フロイド博士は、ハレー彗星に着陸調査する宇宙船に賓客として招待され、未知の世界を楽しんでいた。しかし、そんな楽しい旅の途中で彼が接したのは、孫に当たるフロイド宇宙飛行士が搭乗する宇宙船が「禁断の星」エウロパに不時着したという知らせだった。自力でエウロパから脱出する術をもたない宇宙船を救うために、フロイド博士が採った奇策とは?
あの歴史的名作「2001年宇宙の旅」、その続編「2010年宇宙の旅」に繋がる"Space Odessey"シリーズの1作。シリーズのお約束として、モノリスもボーマン船長もHAL9000もばっちり登場します。
が、これ、別に"Space Odessey"シリーズに位置付けなくとも良いのでは。
SFとしては、普通に面白いです。でも、たぶん執筆当時のクラークとしては「ハレー彗星がらみで何か書きたい」ってだけだったんじゃないかなー、という思いがちょっとします。100歳越えた高齢のフロイド博士を無理に主人公に据える理由はないし、ボーマン船長(であったもの)が登場する理由もないし・・・繰り返しになりますが、SFとしては、普通に面白いんですよ。だから、独立した作品として書けばそれで済むのになー。看板を背負わせたがために、不当に評価が下がってしまう作品だとしたら、ちょっともったいない気がします。
あなたのための物語/長谷敏司(ハヤカワ文庫SF)
「日本人の書くSFは読みづらい(小松左京を除く)」と、最近つくづく思います。何故かというと、細かい心理描写をしたいが故の説明調なト書きが延々と続くから。さらに、そのト書きの過剰な美文調に辟易してしまうから。クドい文章に込められた想いもネイティブとしてわかってしまうから、すんごくナルシスティックな印象を受けちゃうんですよね。英語圏の人が英語で書かれたSFを読むときも、同じ印象を受けることがあるんでしょうかね?
そんなわけで、この作品から受けた印象も基本的には上記の通りなんですが、以前に読んだ伊藤計劃氏の作品よりは読みやすかったです。ご都合主義の展開がそれほどなく、淡々とストーリーが進んで行くタイプの作品だからかもしれません。思ったよりも興味深く読めました。
さて、次は何読もうかなー。