2012年05月06日(日) 記
久しぶりです。
暖かくなると、野良仕事がどっと押し寄せてきて、なかなかお便りできませんが、その点はご理解のほどを。
このところわりと遅くまで(ヘッドランプを付ける時間帯まで)リンゴ畑にいます。
午前中は畑、午後からはリンゴというパターンなので、リンゴへの作業時間はそんなに長いとは言えないですけれど。
作業中、こんな発見をしました。
柔らかそうな葉がでてきたので、いよいよ葉を食い荒らす虫が発生してきています。
この虫は枝分かれのところに真綿のようなものに包まれて数十匹、時には100匹以上も、今か今かとモゾモゾと動いているのですが、無農薬を目指している私としては見つけ次第、指や小枝で潰していました。
ところがやっぱり気持ちいいものではない。
で、「昆虫は腸で呼吸している。したがって台所用洗剤をかければ窒息して死ぬ」というどこかで聞いた話を思い出しました(ま、正確かどうかわかりませんが)。
で、とにかくこの虫に当てはまるかどうかわからないけれども試しに、洗剤と同じ働きをするのだからと、ペットボトルに水道水と食用油を入れ、それを振り混ぜてからスプレー噴射してみました。
いや、見事でした。即死に近い効果でした。
このやり方は農薬の代わりに食用油を使ったということで、思考パターンについてはまだまだ疑問点が残りますが、とりあえずは、と言ったところです。
さてこの1か月間、いろんなことがありましたがそれはすべて割愛し、今日は戸隠講についてのお便りをします。
昨日の5日土曜日から6日の今日にかけて、戸隠神社にお参りに行ってきました。
これはS組の有志で組織している戸隠講で、今年の当番である私と、くじに当たった代参(文字通り、講のメンバーの代理としてお参りに行く人)の2人で参拝してきました。
例年、講がお世話になっている『旅館』(※)に設(しつら)えてある神棚での参拝、お祓い、ご祈祷となるのですが、今年は講が属する『戸隠神社 中社(ちゅうしゃ)』で6日に月並祭が行われるので、そちらで、ということになりました。
※旅館:お寺でいう宿坊のようなもの。明治初期の廃仏毀釈までは『○○院』と称し仏教寺院でもあり宿坊でもあった。主人は『聚長(しゅうちょう)』といい、神社の宮司でもある。
月並祭は朝の6:30より開始。
で6時前には起床し、寒い中を(雪がところどころまだ残っている)中社まで行き、社殿にあがりました。
時間が近づくにつれて参拝者はどんどん増えてきます。時間が押し迫ってくるにつれて社殿はいっぱいです。外の境内では一人の若い女性が興味ありそうに殿の中を覗いているので、「上がって一緒にどう?」と誘って横に座らせました。話を聞くと近くのキャンプ場で泊まったそうです。
旅館の主人(戸隠神社 聚長)は神官として、何やら準備しています。
そして神事の開始時間直前、この聚長が私を呼んで「○○さん、参拝者代表で玉串をあげくれませんか」と頼まれました。いや、大役です。緊張です。この聚長いわく「100年に1回あるかないかの大幸運ですよ」と。
神事が執り行われ、それが終わると『太々神楽(だいだいかぐら)』です。
これについては下のホームページを見てください。「舞のご紹介」もぜひ。これを全部見れます。
http://www.togakushi-jinja.jp/index.html
お神楽が終わってからの私の大役も無事終了し、なかなか得難い経験をしました。
それにしても寒い寒い2時間でした。
話は変わりますが、若い2人連れが多いこと多いことに驚きました。
昨日の午後に投宿して中社にお参りに来たところ、若者が行儀よく参拝のためにずらっと並んで長い列を作っていました。
近くにキャンプ場があるとはいえ、それ以外に若者を引き付ける施設などないのにかかわらず、です。
で、旅館の主人(聚長)に聞くと、スピリチュアルの江原何とかさんがこの戸隠を「パワースポット」として紹介してから、若者が多く来るようになった、ということだそうです。
それに加え、奥社の杉並木を歩く吉永小百合さんのJRのコマーシャルも中高年を呼び込んでいるようだ、とのことでした。
ま、どんなきっかけであろうと戸隠は、古代日本とのかかわりの深い場所であり、素晴らしいところですので、どんどん来てほしいですね。
ところで戸隠と言えば「そば」。確かにここのはうまい。
で、このお便りを読んでいる人限定でおいしい情報を。
各そば屋さん(店、食堂)ももちろんおいしいのですが、旅館もうまいですよ。
旅館は「そば」の看板は出していないけれど、昼に食べることもできるんです。いちどこれという旅館に声をかけてみればどうですか?「そば、大丈夫ですか」って。お店とは違う雰囲気の中でおいしい「そば」を食べれること請け合い。
そしてもう一つ。
自分の畑でそばを栽培し、自分で粉にひき、自分で打っているといういまどき珍しいおそば屋さんがあります。その名は「水車の山一屋」さん。
じゃ、また。