信州山里だより

大阪弁しか話せないの信州人10年目。限界集落から発信している「山里からのたより」です。

くりかえし

2011年09月29日 23時20分02秒 | Weblog
2011年09月29日(木)記

昨日だったか一昨日だったか、TVで番組表を見ていたらBS朝日で『にほん風景遺産 「津軽 農民画家が愛した風景」』という番組があったので見ました。

リンゴとコメを作りながら絵を描いていた、「常田健」という農民画家を紹介している番組でした。


彼は、リンゴ畑に囲まれた土蔵をアトリエにして、売らない(売れない、じゃなく売らない)絵を幾十年も描き続けました。
晩年、東京の画商による個展の誘いがあって以後、世に知られるようになり、それから『津軽のゴーギャン』と呼ばれて知られ始めた、ということだそうです。

番組で幾枚かの絵が紹介されていましたが、確かに「野良から生まれた絵」と言ってもいいくらい、野暮ったいけれど力強い、いい絵でした。私には『津軽のゴーギャン』というより、絵の傾向としては違うかもしれませんが『津軽のミレー』と呼んであげたほうが、常田さん(親しく呼んでごめんなさい)は喜ばれたんじゃないか、と思ったりもします。

というのはミレーと常田さんとの間には、「大地に働くことの賛歌」「農民への敬愛」が共通して流れているような気が私にはするのです。


番組の中で紹介されていましたが、詩も作っておられたようです。紹介します。

『満足』
冬、春、夏、秋
 何回くりかえしてもいい季節だ
ただくりかえしていてくれれば
それで満足だ
ただこのくりかえしだけしか
ないように願う。
(『土から生まれた』より)

まさに「土から生まれた」農民の詩です。
毎年、毎年、コメを育てリンゴを育てる。
そこに喜びを感じ、誇りを持ち、生き…そして消えていく。

また尊敬する人を一人、知ることができました。

リンゴの花咲く頃、満開の花に囲まれた土蔵のアトリエと美術館、一度行ってみたいなあ。


そしてここにも、何百年もあるいは何千年も、秋になると繰り返されてきた風景。



今日の夕方の出来事です。

これは『国産』? 『外国産』?

2011年09月28日 00時27分00秒 | Weblog
2011年09月27日(火) 記

今、ちょうど夜の11時30分。風呂からあがってきたところです。
湯船に浸かる時、思わず「ああーっ。ううーっ」と唸(うな)ってしまいました。気持ちいい~。
というのもこの辺り、冷え込んできているからです。もう10℃を切っているんじゃないかな。

NHKの7時のニュース・天気予報を見ていたら、今夜の長野市の最低気温は札幌、釧路より低い予報で、10℃ということでした。で、大概ここは市内より3℃から4℃ほど低いので冷えてきている、ということなのです。でも、なんでも全国一位というのはなぜか嬉しいですね(全国最低、という見方もできますが)。


昼間は暖かくTシャツ1枚で、追加用のコマツナ、ダイコン(葉が欲しいため)、カブ、シュンギクを播種、それにニンニクを60片ほど植えました。
実は植えるとき毎年自問自答するのですが、種にしているこのニンニク、スーパーで売っている中国のものなのです。そう、1網3個入りで150円程度のもの。
これを種にしてわが畑で、完全無農薬・完全有機肥料でできたニンニクは実に甘くて美味しいのですが、これは 国産? やっぱり中国産?


種といえば、花粉がそれに該当しますよね。
春になるとリンゴの花が一斉に咲きます。で、普通皆さんは、雄蕊(おしべ)と雌蕊(めしべ)が風か何かで自然受粉しているか、虫(主にある種の蜂)により受粉していると思っています、よね。

果樹では、完全な受粉で種がきちんとできると(リンゴは、実を横に切ると中心部はきれいな星形になる)、その種を包む果肉部も整った形になる。
ところが、虫(ある種のハチ)では不完全な受粉も多く、不完全だと結果的に、成った果実が変形果(形がいびつ)になってしまう。つまり、商品価値が極めて低くなる。
それを嫌って、あるいは最近では天候が原因でより受粉しにくくなってきていて、梵天というものを使った人工授粉が極めて多くなってきた(これをせず、自然に任せているのは、近所では私くらい)。

そしてこの人工授粉の時に使う花粉は、一部自分の木から『葯(やく)』をとる人もいますが、実はほとんどが中国産なのです。

さて、中国産の花粉を使ってできたこのリンゴは『中国産』なのでしょうか、『国産』なのでしょうか?
『国産』としたら、わたしのニンニクは『国産』といっていいでしょうか?



昼間温度と夜間温度の差が大きければ大きいほど、おいしい果物ができます。今年は例年以上に美味しいでしょう、きっと。
気温の話をしていると頭の中はリンゴ、リンゴになってしまい、今夜のお便りがまた横道にそれてしまいました。あしからず。
リンゴ。やっぱり育て、作るのが好きなんですね。

私のリンゴは今年もガマン、ガマン、です。

動画の紹介

2011年09月25日 23時46分49秒 | Weblog
2011年09月25日(日)記

少しバタバタしていましたので、一週間あいてしまいました。
急に寒くなってきましたが、皆さんお元気ですか?
ここ信州の中山間地の最低気温は、氷点下になった開田高原ほどではありませんが、一桁になっています。

シバ(屋号)のウシザワさんも「もう、おこた(炬燵)作った。無いとさぶくてさぶくて(寒くて寒くて)。でもイヌの日ではないし。今は火ではなく電気なので関係ないといえば関係ないが、謂れ(いわれ)は解らないが昔からそう言われている」と。
そう、ここら辺りはイヌの日が火を使える日なのです。
私たちはこのことを知らなかったので、コンロも火鉢も囲炉裏も薪風呂も、何の日に使ったのやら。

季節の移り変わりは本当に速いですね。ここではたとえ鈍感な私でも森羅万象の変化(へんげ)がよくわかりますので、季節の移り変わりというか自然の移り変わりがびんびんと実感できます。
つまり言葉では表しにくいのですが、「時の流れ」が自分のものとして感じられるというか、自分自身と一体になっているように思われます。「この1日、知らぬ間に過ぎた」ということはなく、「1日を送っているなぁ」という実感が湧いてきます。
これは「田舎に移り住むこと」の醍醐味の一つでしょうね。

さて、何も起こらないような田舎の日々の営みの中でも、些細なことですがお便りできる何かはあったり起こったりするのですが、今日は写真の用意ができていないので次ぎの機会にします。

で、今日は是非みていただきたい動画を紹介することにします。
バックミュージックが余計だと思うのですがご辛抱を。


TPPで日本をぶっ潰せ!! 10分で理解できるTPPの問題点



医療、労働、金融、通信、農業、食料……がアメリカのルールになる(つまり日本は51番目の州になる)だけじゃないのですね。ASEAN+3(日本、中国、韓国)潰し、日本国民が選挙で選んだ『東アジア共同体』の鳩山内閣潰しでもあったのですね。これは知りませんでした。

それにしてもこのアメリカという国(アメリカ人じゃないですよ。念のため)、自国のルールを他国に押し付ける唯我独尊国家なのはペリーの時代から全然変わっていない。
ほとほと迷惑で厄介な国だと思うのですが。

ヤギの蹄(ひづめ)けずり

2011年09月18日 23時49分29秒 | Weblog
2011年09月18日(日)記

一昨日はヤギの爪切り(蹄─ひづめ削り)。

ヤギの足の接地面は、人間で言えば指2本です。指2本であの重い体を支え、急な傾斜の上り下りを軽々とやってのける。
家にはこのヤギの他、イヌ、ネコ、ニワトリがいますが、身体的能力については人間なんて勝っているところは1つも無いんじゃないかと思うほどです。
日常や運命ををすべて受け入れている動物たちを見ていると、つくづく人間って『万物の霊長』というより『神の失敗作』なんじゃないかと思うときがあります。

で、話を元に戻しますと、時間が経過すればもちろん爪は伸びてくる。爪は伸びても自然と磨耗してくればいいのですが、家畜となるとなかなかそうはいきません。放置しておいてもいいのは、ネコくらいでしょうか。もちろん放置の代わり障子の何枚かは「爪とぎ」のために代償を払わなくてはならない覚悟はいりますが。

さてヤギのナナちゃん、前足2本の蹄は半年ほど前に削ったので、現在、横から見ると少しは調えたほうがいいかなとは感じるものの、横から診れば馬の蹄のような形になっていて、まあ問題はない。

ところがその時嫌がって後ろ足を切らせてくれなかったので、放っておいたら男性用のつま先の長あ~い革靴(ピエロがはくような靴)を履いているようになっているだけでなく、片足は爪の先が交差するほどに伸びている。

さらにそれだけでなく両足とも巻き爪のようになっていて、地面に平行に(あるいは見方によれば垂直に)足が接していない。従って散歩の時、歩いたり走ったりしている姿がハイヒールを履いている足がグニュッねじれるような形になる。
それにばい菌なんぞ入って病気になったりしたら、素人の飼い主が飼い主なので可哀想です。
前々から何とかしなくてはと気になっていて、やっと16日に切ることができました。


いやがります。切る方も切られる方も慣れていないからかかなり暴れます。大の大人など軽く飛ばされてしまうほどの力を持ってます。まして後ろ脚なのでなおさら力が強い。

まず、首輪につないだロープで顔を柱と密着させて柱にくくりつけます。
次に後ろ脚の片方を何かに縛り付けて固定し、切るほうの脚には余裕を持たせつつ、これも固定。そしてその脚を跨いで両ひざで挟んで左手で足を持ち上げて固定し、すばやく剪定ばさみで切る。

この時、ヤギの機嫌がよければ両足終了までに10分かかるかかからないか。
ところが嫌がって強く抵抗などされたら、深爪から病気になることもあるし、こちらも蹴飛ばされる危険性があるので私はその日は中止する。


今回は固定しているロープを一度外され、脚を挟んでいる両ひざを三度ほど激しく外されましたが、何とかねじ伏せて切ることができました。
でも終えてから、昔と比べて随分おとなしくなってきている。これは年を重ねてきているからでしょうか。



あ、そうそうNHK ニュースでコメの放射性物質検査について流れていました。この中で
政府が求めているコメの放射性物質の検査は、合併前の旧市町村単位で検査地点を選び、収穫前に一部を刈り取って放射性セシウムによる汚染の傾向を把握するための「予備調査」と、収穫したあとの「本調査」の2段階で行われています。』
といわれています。
長野県長野市の場合(松本市も)、『旧市町村単位』となれば2点では少なすぎると思うのですが。それに2回実施?

(NHKの元記事)
放射性セシウム 検出のコメ4%

コメの放射能検査

2011年09月17日 00時02分28秒 | Weblog
2011年9月16日(金)記

今回は必ず米の放射線検査について、と思いつつ書いていたのは、今日行なったヤギの爪切りについて。
これじゃダメ、と反省し、新たにこれを書いています。ヤギの爪切りのお便りは明日にします。

この稲刈りの写真は9月11日の日曜日に撮ったもの。マサカズさんの田んぼです(やはりイノシシに少しですがやられていました)。
この場所は見覚えありませんか…そう、9月2日のお便りの3枚目の写真と同じ場所です(ついでにその写真も並べておきます)。

9月11日がこの辺りの最初の稲刈り。ここだけでなく、我がムラのあちこちで稲が刈られていました。随分早いです。大阪では、10月10日頃、そう体育の日で「晴れの特異日」が稲刈りの中心日なので1ヶ月も早い。
実は稲作をしている人自身「なぜか年々早くなってきている。田植えもそう。誰かがやったら、ウチもウチもで結局早くなってしまう。もうちっと遅うてもいいんだけど」と言う。

そして今日の本題へ。

刈り取った米については、放射能の検査をしなくてはならない。そこでマサカズさんちの田んぼの稲刈りの前日の9月10日、土曜日にJAを通じて配布されたのが『緊急・重要 米の生産者の皆様へ』と題した、ごくごく普通のA4の紙で両面印刷されたチラシ。
内容については写真をクリックして拡大したのを読んでいただきたいのですが、なんともはや日時の迫ったギリギリの通知でした。

ま、確かに長野県は放射線量が比較的低い(一時期、東信、軽井沢なんぞ高い時もあった)、とは言われていましたが、ホットスポットが無きにしもあらずだし、小学生の給食のようにどこから入り込んでしまったのか『想定外』も考えられるので、やはりもう少し早い通知が欲しかった。
先の政府の発表のように、もう信用できず疑心暗鬼になってしまった今、今や私達の手の届く県や市町村によらざるを得なくなっているから、なおさらのこと、と思うのだがどうだろう。

さらにチラシ裏面、検査の概要の3、検査点数で、(市町村毎に1点、長野市、松本市は2点)とあるが、長野市も松本市も『平成の大合併』でとてつもなく広くなってしまった中の、2点。この点も、納得いかないなぁ。

ま、米の放射能検査について、長野県の場合はこのようにしている、ということです。

では、他県ではどうか。
例えばフクシマ原発からずっと離れた九州の県やそこよりも近い近畿の県はどうしているのだろう。逆に比較的近い、北関東や東北北部はどうなんだろう。
さらにまたこれは農水省か、環境省か、あるいは他の中央省庁からの指示に基づいての各県による検査なのだろうか、従って全国一律、統一されたものか、それとも各県独自の施策なのか。

いろいろ疑問が湧いてきます。
そしてこの調査にかかわる県庁や市町村、JA職員の超過勤務手当をも含む人件費、検査機器、雑費はわれわれの税金ではなく、東京電力が支払うのでしょうね(もう数時間冷却が早ければ炉心溶融がなかったかもしれない、という報道に接して一層東京電力の人災であることは間違いない)。

さて、今日のローカルニュースで検査結果が発表されていました。
コメを作っていない川上村を除いた76市町村で15日から検査が始まり、今日までの検査した53市町村すべてで『不検出』でした。残るは23市町村です。

でもこの『不検出』、検査機器の性能はどうなんでしょう(ね、いったん不信感を持てば、なんでもどんなことでも信頼できないんだよな。あの枝野官房長官の「ただちに健康に影響がない…云々」。正直に発表しておけば信頼という大きなものを得られたのに。

じゃ、明日はヤギの爪切り、ということで。

キュウリとミョウガ

2011年09月15日 23時46分50秒 | Weblog
2011年09月15日(木)記

今夜、夕食を取りながらNHKの『クローズアップ現代』を見ていました。
奈良に居を構えて世界に発信している映画監督河瀬直美さんが中心となって、3.11を契機に、世界20数か国の映画監督が統一テーマ「A Sense of Home」で3分11秒の映画を作って、世界から、そして世界にメッセージを訴える、というものでした。そこ流れているのは世界人類の「連帯」と「共感」、そして自然に対する「畏敬」でした。見ていて胸にジンとき、目頭が熱くなってきました。

9月15日放送
3.11 世界の映画監督からのメッセージ


そしてその対極として浮かんだのが
『フジヤマ 売ります
 ミヤジマ 売ります
 ニッコー 売ります
 ニッポン どこでも売ります

 ナルト アソ
 みな 売ります
 ニッポン人も ニッポンの
 文化も伝統ももちろんいりません
 
 どうぞ どうぞ TPPも原発も
 どんどん進めてください

 わたし アメリカに揉み手をします
 わたし アメリカに作り笑いします
 お金もらいます
 お金たくさん たくさん よろしい
 ……』
と言ってるような経団連米倉会長と、原発再稼動をしようとする人々。



おっとっと、また話が横道にそれました。話を本来に戻します。

今日はムラの人からキュウリとミョウガを頂きました。中心部に住んでいる人なのに家までわざわざ歩いて来てくれました。20分、いや30分くらいかかるかな、ここまで。

このキュウリは長さが12~13cm、直径3cm程度のミニサイズ。あることは知っていましたが実物は初めてです。味はあのキュウリ特有の生臭さがあまり感じられませんでした。

で、この2つを使って作ったのが、細く刻んだミョウガと同じように刻んだキュウリと細い塩昆布(『ふじっこ』でも『くらこん』でもいい)を混ぜた簡単漬け。
そこにゴマを指で潰しながらふりかける。
いやぁ、案外うまかった。多めに作ったので残りは冷蔵庫に入れてある。

ミョウガ畑は市場に出すほど広く作っているのですが、手入れができず、今カナムグラというツル性雑草に覆いかぶされてしまって、万事休すです。したがって今回食するのが初めて(今日も暑かったので、冷奴にかけてもよかったかな)。


ミョウガは3~4個、竹串か何かにさして調味した味噌をつける。
そして囲炉裏の火であぶっていると、やがて時間とともに焼けた味噌の香りがあたり一面に漂ってくる。
いやいや、これでよしとするのはすこし早計だ。そこは少しガマンする。このガマンが何よりの調味料。
味噌を焦がさないようにしていると、やがてミョウガの汁がじゅう~っと出てきて、
ここでおもむろに串の先を指でつまんで、ヤケドに気を付けながら口の中へ。
はっ、はっと口から熱気を出しながら、猪口の酒を流し込む。
これまた酒にあって実に旨い!
ああ、たまらん。

いやいや、人生、旨いものを喰うために生きていく、というのもいいではないか!
そして、ここに語り合う友がいれば、これまた言うことなし。

(前回約束したもの、次回に。ごめん)

やっと「“あんき”だに」

2011年09月13日 23時34分16秒 | Weblog
2011年09月13日(火) 記

お元気ですか?
こちらは9月に入って忙しく、てんてこ舞いの2週間でした。

ここ信州の中山間地ではほとんどの秋・冬野菜の植え付け、種まきは9月上旬、遅くとも中旬までが限度で、遅れるとまともな野菜には育ちません。

大阪出身の私にはこの地域の、その時季に応じた作業の流れがどうも把握できなかったのですが、やっとそれが解ってきて「ただ今イソガシ、イソガシ」という訳です。
晩秋までは日中の気温は大阪とあまり変わらないので、大阪の感覚がなかなか抜けなかった、ということでしょう(夜間、明け方の冷え込みは全然違います。こちらの作業が早いのは、それが大きな理由かもしれません)。

この辺りでは、信州のメインの葉物野菜である、お菜(おな。野沢菜のこと)の種まきは『9月8日』」と誰に聞いても理由もなく断定されるので、そう言われると訳もわからず焦って「9月8日までには種まきしなくっちゃ。イソガシ、イソガシ」となったのでした。
ま、ともかく今日やっとお菜(野沢菜)の種まきを5日遅れになりましたが全部終えました。

でも『9月8日』って断定的なのは、なぜなんでしょうね。
これについて考えたのは、月が満ちてくる時期だからかな、と思ったりします。今年は昨日の9月12日が中秋の名月でしたから。

昔の人は「月の満ち欠けがどうの」という理屈より、経験からこのように言い伝えてきたのかもしれません。そのほか、「カッコウが鳴いたから」とか、「ヤマザクラ」が咲いたから、とか、白馬岳に代馬(しろうま)の雪形がでてきたからとか。
前々から、わがムラのこんな言い伝えを蒐集(しゅうしゅう)しておきたいと、考えてはいるのですが。
他にハクサイの定植、カブの種まきもやっと今日終えました。

でも暑かったですね、今日は。
定植前に水をたっぷりあげたハクサイ苗も、植え込んでいく途中みるみるうちにしんなりとなっていく暑さでした。
ニワトリたちは地面に穴を掘って入り込み、あるいは両方の羽根を少しあげて暑さをしのいでいました。


今年はいつまでも暑いので、こんな芋虫が異常発生で、家の中にまで入ってきます。


これは風で倒れた今年2回目のインゲン。いいマメが成ってくれるのですが、こういうことにも時間がとられてしまうんです。要領が悪いから。


さて、残るはニンニクの定植のみ。あとは随時ホウレンソウやコマツナ、シュンギクの種を地面に落とす作業もありますが、ま、これは追加分なので。
口内炎を作り、リポビタンDを飲んで頑張った甲斐があり、やっとメドが付きました。

(いよいよ県から「コメの放射性物質の検査」についての通知がきました。実は今回、みなさんもきっと関心があるだろうし、極めて重要なことなのでこのことについてお話をしようと思ったのですが、いつもの通り話が横道にそれてしまいました。必ず次回にします。)

赤とんぼ

2011年09月07日 23時45分52秒 | Weblog
2011年09月07日(水)記

今日は全国的に、台風一過のさわやかな秋めいた晴天で…、というのもその通りだけれど、奈良・和歌山・三重の南部の爪あとは、TVの映像を見る限り、ひどいものです。

和歌山県田辺市には高校時代の友達が住んでいます。眞文さん、大丈夫でしょうか?
旧大塔村鮎川には職場の後輩だったI君、被害はありませんでしたか?
そして今すんでいる長野の地が見つかる前、空き家を紹介していただいた山田地域の方々、山々が迫っている地形でしたが、山崩れなどは起きていませんか?

奈良県黒滝村赤滝には『せきとめ湖』ができているとの報道に接しましたが、その後、いかがでしょうか?
ここは連れ合いの祖先が室町末期の戦国時代、戦乱の地の京から逃れて住み着いた所。屋敷跡は寺院として残っていますが、まさかその前を流れている川ではないでしょうね。
そしてすぐ近くの山の中腹に並んでいる20数基のお墓、大丈夫だと思うのですが?
このお墓を守って下さっているTさん、大丈夫ですか?
大阪にいるとき、精神的な疲れを覚えたら必ずここに来て1日ゆっくりと過ごした『黒滝森物語村』や『きららの森』。川に沿っているけれど、被害はなかったでしょうね。長野に来てから行けなくなってしまったけれど。

そして神々の住む土地として、私には特別な感情を抱かせた隣の天川村。
長渕剛さんと志穂美悦子さんが結婚式を挙げた天河神社の能舞台や大峰山寺、それに大峰山への登り口「洞川(どろかわ)」の参詣者用旅館も大丈夫だったでしょうか?

釣りによく行った十津川村の美しい渓流。
そのままだろうか?


今日、数ヶ月ぶりに北アルプスの白馬三山、不帰劔、唐松岳がくっきりと見えました。
今日、今年はじめて庭に「赤とんぼ」がやってきました。
夜、パソコンに向かうときには綿入り半天を羽織るようになりました、昼間はまだ「ミ~ン、ミ~ン」と蝉が鳴いていますが。




このお便りを書いている時、北海道で『震度5強』の地震が発生した、とラジオが報じています。
北海道、九州、そしてまた今、北海道と連続に。
学者は一致して『地震活動期』に入ったと言います。

経済産業省出身の高橋はるみ北海道知事が強引にOKして稼動した泊原発。大丈夫だろうか。
フクシマに続いてどこかで原発事故が起これば、確実に日本は壊滅する。
「高橋よ、お前は気は確かか!」。

追2
今NHKラジオ第1で「湯川れい子」さんが話してます。
湯川さんのツイッターのフォロワーでもある私は、最近彼女に恋してます。昔はそうでもなかったんだけれど。

じゃ、また。

『獣害』。イノシシにやられました

2011年09月02日 08時24分19秒 | Weblog
2011年09月01日(木) 記

今日は防災の日ですね。皆さんのところでは、何か訓練はありましたか?

大正12年、関東大震災での情報混乱による社会騒擾の反省からラジオ放送の必要性が認識され、その2年後から放送が開始されたと言われていますが、3・11でもより一層ラジオが重要ということで、今日の9月1日からインターネットでNHKを聞くことができるようになりました。
ラジオ党の私にとっては嬉しい限りです。

というのは、わが地域周辺は中山間地であるからか電波状態が悪く、民放(こちらでは信越放送という1局のみ)はともかくとして、NHKラジオ第1が聞きにくいしFMはまったく聴取不能。
戸外では昼間はなんとか聞こえるものの、午後7時ちょうどには北朝鮮放送局の絶叫がかぶってほとんど聞けない状態でした(どういうわけか3・11頃から少なくなったような気がしますが)。そして『ラジオ大阪』(大阪)がはっきりと聞こえだす、という状態でした(屋内では昼夜ともほとんどダメ)。

3~4年前にこの地域にケーブルTV設置の話があった時にも、さらにNHKが何だったかの不祥事を起こして、そのお詫びと受信料徴収についてのアンケート、そして「お話たまわり」に来た時にも災害時には極めて重要なラジオをはっきり聞こえるようにお願いしましたがそのままでした。
それがやっと屋内でもクリアに聞こえるようになった。ただ、インターネットにつないでおかねばならないという不便さはありますが、でもまあ嬉しい。



さて今日は「獣害」について。その中でもイノシシ。とうとうやってくれました。
写真に写っているのはナオカズさんの4枚の田。そのうち手前2枚はほぼ全滅。下2枚はわかりにくいですが2~3割はやられています。

ご覧の通り防護用ネットを周囲に張り巡らせているのですが徒労でした。ネットは倒れていないし破られてもいないので、下から潜って入ったとしか考えられません。
ここは一昨年に初めて被害に会い、昨年はこの方法で防げたのですが、イノシシも学習したのでしょう、この結末になりました。
今朝、お母さんがこの田を見終えた途中に我が家に立ち寄って話していきましたが、気の毒に相当な落胆です。そりゃそうでしょう、怒りをぶつけるところがないんですから。

心配なのはここを耕作放棄しないか、ということです。もし耕作放棄ということになれば私の家の周囲には私の菜園を除いて「耕作者無し」になってしまいます。
ちなみに白い矢印が私の家です。

次の写真。
ここもダメです。ここはヒデヒコさんの田。昨年も被害にあっています。2年連続の被害となりました。


ヒデヒコさんの田から少し離れたところ。ここはネットも張っていないですが大丈夫なようです。

この写真の奥、ガードレールが見えるところがヒデヒコさんの田があるところなので、そんなに離れてはいません。ここはどんな防護を取るのでしょうか。

イノシシに限らず、シカ、ハクビシンなどの獣害がほんとに増えてきました。
ダイズも収穫がもうそろそろですが、シカがきっと狙っています。不思議なことに収穫前日にやられてしまう、トウモロコシだってそう。
知恵を出していろんな方法をとってはいるのですが…。


追。
前回8月28日のお便りの冒頭、民主党代表選候補者に質問した記者のことを書きましたが、「劣化」とか「オザワ」とかこんな感想を持っていたのは私だけじゃなかったようです。
気味悪いくらい同じようなことを言っている記事を見つけました。
『この国を滅ぼす政治報道の重い罪』